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★ミスドバウィの21(アートワーク)

🌈当記事を見つけて下さって、ありがとうございます。

引き続き上位指名馬の紹介ということで、今回はアートワーク(牡馬)の登場です。ドゥラメンテの好配合馬は絶対に獲りたい、そんな強い気持ちがありましたので、無事にゲットすることができて嬉しい限りです。その他POGでもご一緒にされる方がおりましたら、宜しくお願い致します。


ミスドバウィの2021 牡(アートワーク)

父:ドゥラメンテ
母:ミスドバウィ
母父:Dubawi
厩舎:斉藤崇史(栗東)
馬主:林正道
生産:ノーザンファーム

ミスドバウィは通算成績16戦4勝。日本輸入時に体調を崩してデビューは3歳2月、勝ち上がりも同年6月と競走生活序盤は苦難の連続でした。それでも4歳春から1200m戦に活路を求めてからパフォーマンスが向上し始め、函館の長万部特別、STV杯を軽やかに連勝。上昇気流に乗ったかに見えましたが、その後放牧に出たまま音沙汰なく、年明けに登録を抹消。繁殖入りが決まりました。

道の途中で第一線を退いたものの、一本芯が通ったスピードを持っていたミスドバウィ。その才能は繁殖牝馬として遺憾なく発揮され、初仔ソウテン(父ロードカナロア/3勝)、2番仔セッション(父シルバーステート/アーリントンC・2着、若駒S・3着)と連続で良駒を輩出、ハイポテンシャル繁殖として一気に知名度を高めました。将来を嘱望される繁殖牝馬ミスドバウィに、名種牡馬ドゥラメンテが配されて誕生したのが本馬アートワークとなります。

キングカメハメハ系種牡馬とDubawiのカップリングはニックス級の相性を誇っていて、23年7月5日現在「父ロードカナロア×母父Dubawi」はJRA出走4頭中4頭が勝ち上がり、前述ソウテン(3勝)、カゼノタニノアヤカ(2勝)が好成績をマークしています。「父キングカメハメハ×母父Dubawi」もJRA出走3頭3頭と勝ち上がり率パーフェクトで、重賞勝ち馬リバティハイツ(フィリーズR)を筆頭に、キングズパレス(プリンシパルS・2着/3勝)、ロードアブソルート(2勝クラス)と、内訳は非常に濃密です。キングカメハメハ系の大種牡馬ドゥラメンテとDubawiの配合から誕生したアートワーク、上記活躍馬の一員として名を連ねる資格は十分に備わっています。

キングカメハメハ系種牡馬にDubawiを配すると自動的にMr. Prospectorのインクロスが生じますが、ドゥラメンテはMr. Prospectorをスピード源として活用する傾向があり、JRA重賞勝ち馬10頭中7頭がMr. Prospectorのインクロスを持っています。JRA・G1勝ち馬にいたっては、5頭中4頭が該当(ドゥラメンテ、スターズオンアース、リバティアイランド、シャンパンカラー)、アベレージと長打力を兼ね備えているのが特徴です。(※23年7月5日現在)

【Mr. Prospectorインクロス】
タイトルホルダー:Gone West
リバティアイランド:Gone West
スターズオンアース:Smart Strike
シャンパンカラー:Seeking the Gold,Woodman
アリーヴォ:Unbridled
シングザットソング:Unbridled's Song
シーズンリッチ:Forty Niner(+SSクロス)
※ヴァレーデラルナ:Carson City
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【Mr. Prospectorインクロスなし】
ドゥラエレーデ:(SSクロス)
ドゥーラ:(SSクロス)
サウンドビバーチェ:
※バーデンヴァイラー:

ドゥラメンテ産駒の2歳馬のうち、Mr. Prospectorのインクロス持ち馬は118頭中69頭。半数以上を占める該当馬の中から同馬アートワークを選出した理由は、まず母父Dubawiが"Mr. ProspectorとShirley Heightsを併せ持つ"点が挙げられます。

「父ドゥラメンテ×母方Mr. Prospector+Shirley Heights」の配合馬は、JRA出走13頭中6頭が勝ち上がりを記録。際立った数字ではありませんが、6頭の中身を覗くと、タイトルホルダー(菊花賞、天皇賞・春、宝塚記念)、スターズオンアース(春二冠牝馬)、レヴァンジル(3勝)、キングストンボーイ(2勝)など、ドゥラメンテ産駒の精鋭がずらりと並びます。タイトルホルダー、スターズオンアースの活躍は言わずもがな、レヴァンジルは「POG期間内2勝+すみれS2着」、キングストンボーイも「POG期間内2勝+青葉賞2着」と、同配合の看板馬は、総じてPOG期間内に目覚ましい成果を上げてます。

余談となりますが、Dubawi、In the Wings(Singspielの父)、Darshaan、Dashing Bladeなどを通じたShirley Heightsのインクロス保持馬が近年、海外のビッグレースを席巻し続けています。直近の活躍馬を列挙すると、Bay Bridge(22年英チャンピオンS)、Eldar Eldarov(22年英セントレジャー)、Space Blues(21年ブリーダーズCなどG1・4勝)、Yibir(21年ブリーダーズCターフ)、Shantisara(21年クイーンエリザベスII世CCS)、The Revenant(20年クイーンエリザベスII世S)など、枚挙にいとまがありません。日本国内においても、突如として"Shirley Heightsがインフルエンス力を高める可能性"があります。このことは頭の片隅に置いておいても損はないでしょう。

ドゥラメンテ産駒・牡馬のJRA・G1勝ち馬3頭のうち、タイトルホルダーとシャンパンカラーはCharlottesvilleとVal de Loirが近接した血脈を用いて、キングカメハメハの3代母The Dancerを強化している、という共通点があります。

キングカメハメハ:The Dancer(Green Dancer×Charlottesville)
タイトルホルダー:Montjeuの母Floripedes(Top Ville×Tennyson)
シャンパンカラー:3代母Baldwina(Pistolet Bleu×Tourangeau)

CharlottesvilleとVal de Loirのセットは古くから神がかり的な影響力を発揮していて、国内外問わずG1勝ち馬が多数出現しています。前述したMontjeu以外にも、英ダービー,愛ダービー,キングジョージの3戦すべてを圧勝で飾った歴史的名馬Shergar(母Sharmeenの部位)、無傷の3連勝で仏オークスを勝ち、凱旋門賞でも2着した名牝Egyptband(母Egyptownの部位)、G1勝ち馬2頭を送ったほか、基礎牝馬としても一大ファミリーを築き上げたSunny Valley(子孫フサイチコンコルド、ヴィクトリー、アンライバルド、コンデュイット)、ブエナビスタと数々の名勝負を演じた秋華賞馬レッドディザイア(3代母Grace Noteの部位)など、同関係性は”大物誕生の起爆剤”と言っても過言ではありません。

改めて本馬アートワークの血統表を見てみると、Belmezの母内の構図がまさにTop Ville(母父Charlottesville)×Val de Loirであり、加えてBelmezはNorthern Dancer系ですから、本馬アートワークにはThe Dancer≒Belmez 5×4のニアリークロスが生じています。ドゥラメンテ産駒の代表格や海外の名馬級が擁する有意義な関係性を、ニアリークロスを用いて意欲的にブラッシュアップしている、これも本馬アートワークにほれ込んだ理由のひとつです。

さらに、キングカメハメハ系にBelmezを持ってくると、Try My Best=El Gran Senorの希少な全きょうだいクロスが生じます。同関係性を抱えるドゥラメンテ産駒は、JRA出走12頭中6頭が勝ち上がりを記録。内訳はリバティアイランド(春二冠牝馬)、シーズンリッチ(毎日杯)、サンカルパ(3勝)、ホウオウパレード(2勝)、ミッキーツインクル(忘れな草賞2着)、ドゥラリアル(1勝)と、こちらも非常に多彩かつ優秀なラインナップを誇っています。

欧州が誇る大種牡馬DubawiからMr. ProspectorとShirley Heightsをセッティングしつつ、The Dancer≒Belmez 5×4 としてCharlottesvilleとVal de Loirを引き立て、更にはTry My Best=El Gran Senorの全きょうだいクロスまで兼ね備えている本馬アートワーク。キングカメハメハの構成血脈に対してこれほどまでに慇懃にアプローチした配合は、とにかく素晴らしいという言葉しか見当たらず、クラシック戦線を賑わすに相応しい"天才的な潜在能力の持ち主"という最大級の評価を与えた次第です。

POG本に馬体写真が載っておらず、自信以上の確信を得ることはできませんでしたが、魅力的な関係性が目白押しの超優良物件だけに、最終的には指名することを決断。過去の指名馬ドゥラメンテの好配合馬をつつがなくゲットできて、心から嬉しく思います。まずは無事にデビュー戦に迎えることを願っています。すごく、すごい楽しみです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。皆様に、競走馬との良いご縁がありますように🙏

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