◆マインドユアビスケッツ(20221216)🐎

🌈当記事を見つけて下さって、ありがとうございます。

14日(水)に川崎競馬場で行われた全日本2歳優駿(JpnI)は3番人気のデルマソトガケ(父マインドユアビスケッツ)が差し切り勝ちを決めました。現役時の父を彷彿させる末脚を目の当たりにして、ひとりパソコンの前で興奮しっぱなしでした。気持ちが盛り上がっているうちに、マインドユアビスケッツ産駒について少し書きたいと思います。



まず真っ先に頭に入れておきたいことは、"予想以上にスプリント戦では不振"だということ。先週(12月11日)まで芝1200m「0- 1- 0-12/13」、ダート1200m「2- 0- 0-14/16 」と、ドバイGS(ダ1200m)連覇の実績を鵜呑みにするのは危険です。更に上記内訳を見ると、勝鞍2例はいずれも"牝馬"がマークしたもの。つまり、現時点で芝・ダ共に1200を勝ち切った牡馬は皆無という事になります。

やや抑えた位置から溜めて決め手を爆発させた全日本2歳優駿(ダート1600m)のデルマソトガケしかり、後方一気のとてつもない末脚を繰り出したカトレア賞(ダート1600m)のミラーオブマインドしかり、終始反応の悪さを見せつつも豪快に伸びて未勝利(ダート1800m)を快勝したメイクザビートしかり、マインドユアビスケッツ産駒・牡馬のハイパフォーマンスは"マイル以上で脚を温存したレースに集中"しています。

芝ダ共に1200m戦において1番人気に支持されたマインドユアビスケッツ産駒の牡馬は1頭もおらず、単純に能力の問題であるとも言えますが、そもそも短距離レースに好調教馬を送り出さない陣営の判断こそ、前進気勢に富む典型的なスプリンタータイプが希少である事を示していると思います。

現役時代のマインドユアビスケッツはテンのスピードに任せてガンガン飛ばずのではなく、中団から後方に控えて直線勝負に賭ける戦法を生業としていました。典型的な米国的ダート馬とは一線を画すキャラクターだったところも多分に影響していると思われます。

前述ダート1200mの2勝はいずれも牝馬でして、うち1頭のマルカラピッドがダート1200mのエーデルワイス賞(JpnIII)を楽勝していることから、早期に軽快なスピード能力を示すのはピリッとした気性で仕上げやすい牝馬の方かもしれません。


マインドユアビスケッツと同じくDeputy Minister系の成功種牡馬フレンチデピュティは芝1200mのJRA重賞勝ち馬を3頭(サンアディユ、アルーリングボイス、アンブロワーズ)排出していますが、ご覧の通り全て"牝馬"となっています。フレンチデピュティ産駒の牡馬は1200m~1400m(芝ダ/JRA重賞)だと「1- 1- 0- 25/ 27」、勝ち星はカラダレジェンド(京王杯2歳S)だけです。牡馬の代表産駒はエイシンデピュティ(宝塚記念)、アドマイヤジュピタ(天皇賞・春)、サウンドトゥルー(東京大賞典)など、距離を欲する傾向が明確です。

戦績を積みながらバルクアップを成し遂げたマインドユアビスケッツ産駒の牡馬が加齢と共にスプリント戦に対応してくるのか、はたまたフレンチデピュティ産駒の傾向同様、中距離近辺を主な活躍の場所とするのか、など今後もつぶさに観察していきたいと思います。(4歳秋にJBCスプリントを制したフレンチ産駒ノボジャックのごとく急上昇する個体に期待して。)

今日はここまで。
皆様が素敵な日々を過ごせますように🙏

"問題を解決するための道具は、地球に全て揃っている"

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?