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TUBEOUT!SESSIONS vol.3レポート

ひとこと言うなら、今日幸せでした(アンジョー)

2020年6月14日、3月に行われるはずだったTUBEOUT!SESSIONS vol.3がオンラインイベントで開催された。長い自粛期間を超え無事開催されたこのイベントを待ちに待っていたファンも多かっただろう。今回はそんなイベントのレポートをお届けする。

なおこのイベントは動画の撮影、スクリーンショットは禁止となっているため、文字のみでのレポートとなる。気になる方はぜひアーカイブを視聴して欲しい。

出演者はMonsterZ MATE(アンジョー/コーサカ)、響木アオ、ピンキーポップヘップバーン、夜乃ネオンの5名だ。

自己紹介と活動年表

最初は出演者の自己紹介と、それぞれの活動開始日、歌の初投稿日の紹介が行われた。活動開始日としては、響木アオ、MZM、夜乃ネオン、ピンキーポップヘップバーンの順に早く、歌の初投稿日としては、響木アオ、MZM、ピンキーポップヘップバーン、夜乃ネオンの順となる。

今回の出演者は実際に話すのは初めてな組み合わせもありつつも、お互いの活動内容や人柄などはかなり深く理解しあっているメンバーが集まっている。そのためトークやMCは始終和やかな空気が流れていた。この空気は彼らの信頼の証だろう。

トークパート:イメージ調査クイズ

前半はトークパートでイメージ調査クイズ。事前にアンケートで各出演者から他4名の出演者に対するイメージを聞き取っており、本人が自分に対する4つのイメージに対してどれが誰の回答かを当てるクイズだ。

各出演者のイメージを載せるので、どれが誰の回答か考えてみて欲しい。そして全ての答えはアーカイブを見て確認して欲しい。回答にもそれぞれの個性が出ており、かつお互いのことをちゃんと理解している絆の深さがうかがえた。

・コーサカのイメージ
A:近所の中学生 B:告知が上手い C:(太)陽キャ D:とくになし
・ピンキーポップヘップバーンのイメージ
A:なんでも屋さんのスーパーガール B:フラミンゴ C:ヒモ D:うそつき
・夜乃ネオンのイメージ
A:深夜に食べるカップ焼きそば B:金朋 C:免疫力が高そう D:うるさめの蛍光灯
・響木アオのイメージ
A:アイドル B:アイドル C:秀才 D:大砲
・アンジョーのイメージ
A:やさしい B:職業/職人 C:中弱火 D:ポンコツ

ちなみにこのアンケートは3月に取られたもので、回答した本人が何と答えたかうろ覚えというアクシデントもあった。他にも響木アオの回答にコーサカが馬鹿!と激しいツッコミを入れる場面もあったが、実は響木アオは事前の配信でこのイベントでは「コーサカに罵倒される」という目標を立てており、密かに目標を達成したと言えるだろう。

そして個人的にコーサカが響木アオのことを「トークの受けが上手い。上手すぎてドルじゃない、タレント。雑な線を投げても120点を返してくる」と評していたのが、見事な分析だと感じた。響木アオのポテンシャルをここまで正確に理解しているのは流石だ。

またクイズに答えるときにコーサカが「余裕ですよシンキングタイムいらないですよ」とイキったり、ファイナルアンサーのBGMをアンジョーが口で言いながらリミックスしたり、かつそれらを他の出演者が天丼したりとテンポのよいトークバラエティ番組を見ているような楽しいコーナーであった。

歌パート

楽しいトークパートが終わり、後半は歌で魅せる時間が始まった。

開幕はコーサカによる「ペトリコール」。梅雨の時期にはピッタリの選曲だろう。雨が降っている映像を背に少し陰鬱なメロディを、晴れを待つような爽やかな歌声で歌い上げる。間奏の「また会場でやるときは会場に遊びに来てね」と少年のように笑った顔が印象的だった。

続くはアンジョーの「狼狽」。前半のトークパートではコーサカは強火、アンジョーは中弱火というイメージと言われていたが、今回の歌パートでは見事に逆のイメージだった。月を背に歌う凛々しいアンジョーの姿と歌のパフォーマンスは強火で会場にガツンと熱を入れた。

3曲目はコーサカとアンジョーの「Beep☆Caramel」。軽快なダンスミュージックで二人が楽しそうに踊る姿を見ていると、部屋でオンラインイベントを見ているはずなのにクラブにいるような錯覚を覚えた。MVには今回出演したピンキーポップヘップバーンと夜乃ネオンをはじめ、たくさんのVTuberが友情出演しており、聴いても見ても楽しい一曲となっている。

4曲目は響木アオの「CHU!CHU!CHU!DARLING」。トークパートではアイドルではなくタレントと言われていた彼女だが、可愛い曲を可愛く踊りながら歌う姿は間違いなくアイドルだった。配信のチャット欄ではコールが書き込まれており、オンラインイベントとは思えない出演者と視聴者との一体感を感じた。

5曲目は響木アオとアンジョーによる「マグロ漁船青空丸」。誰が今日この2人がこの曲を歌うことを予想できただろうか?CHU!CHU!CHU!DARLINGでアイドルっぽさを全開にしていた響木アオが、狼狽で格好良さを全開にしていたアンジョーが、芸人魂を見せつけてくる温度差に頭がクラクラした。やはり二人ともただ者ではない

6曲目は夜乃ネオンによる「#しゅきしゅきぴっぴっぴ♡」。ライブで歌うのは初めてと緊張した様子を見せていた夜乃ネオンだったが、この夜乃ネオンらしさ満載の楽しい歌を見事に歌い切った。しかも途中で「暴れて良いって言うから暴れまーす」と言い出しハンドスプリングやブレイクダンスを披露するなど、視聴者の予想の斜め上を飛び越えていく破天荒さを見せた。

7曲目はピンキーポップヘップバーンによる「P!NGPONG QUEST」。その小さな体から放出されるエネルギーは可愛さと力強さに溢れており、PPH!やひ!ら!た!など耳に残る歌詞は一度聴けば忘れることはできないだろう。チャット欄のコールもそろっており、この曲がファンの間に浸透しているのを感じた。

8曲目はピンキーポップヘップバーンと夜乃ネオンによる「MAD TIME LOVE」。この日だけ見られる凸凹コンビによるこの日だけの歌だ。凸凹なのは見た目だけでなく、間奏の2人の掛け合いの噛み合わなさも凸凹で自然と笑みがこぼれた。「P!NGPONG QUEST」の「ひ!ら!た!」や「MAD TIME LOVE」の「ま!たい!ら!」など空耳の言葉遊びは今後リリースするピンキーポップヘップバーンの曲でもやって欲しいと思う。

TUBEOUT!SESSIONS vol.3セットリスト
1.ペトリコール(コーサカ)
2.狼狽(アンジョー)
3.Beep☆Caramel(MZM)
4.CHU!CHU!CHU!DARLING(響木アオ)
5.マグロ漁船青空丸(響木アオ・コーサカ)
6.#しゅきしゅきぴっぴっぴ♡(夜乃ネオン)
7.P!NGPONG QUEST(ピンキーポップヘップバーン)
8.MAD TIME LOVE(ピンキーポップヘップバーン・夜乃ネオン)

エンディング

最後は全員で今日の感想を述べた。出演者全員が、今日この楽しいイベントが開催されたことを喜んでいた。

中でもアンジョーが放った「ひとこと言うなら、今日幸せでした」という、この一言は出演者と視聴者の両方の気持ちを代弁している一言だと感じた。彼は自分のことを語彙力がないと言うが、こういった言葉を大切なタイミングで紡げるのは素晴らしい感性を持っている証拠だと思う。

今日このオンラインイベントを見ることができて、私は幸せだった。これからSPWNではたくさんのイベントが再開されると思われるが、このイベントが見事にその先鋒を切ったと言えるだろう。これからもVTuberのオンライン、リアルどちらのイベントも素晴らしいものになるに違いない。そう感じさせてくれる笑いあり歌ありの密度の濃いイベントだった。

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