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輝くステージに立つ姿を早く見たくなる、ときのそら2ndアルバム「ON STAGE!」レビュー

2020年10月21日、ときのそら2ndアルバム「ON STAGE!」が発売されました。本記事では「ON STAGE!」の感想を1曲ずつ述べていきます。

素敵なアルバムなので皆さんぜひ聴いてみてください。

1.Step and Go!!

このアルバム「ON STAGE!」のリード曲。そしてこのアルバムのはじまりの音にふさわしい曲だと思います。駆けだしたくなるような爽やかなメロディと、ラスサビにだけ入るピアノの音が印象的で、この曲の後にどんな曲が続くんだろうとワクワクさせてくれます。

この曲は2019年10月7日に発売した「フレーフレーLOVE」とはまた違った応援ソングに感じました。そしてこの曲の歌詞もまた、そらちゃんが自分自身を応援しているようにも聴こえます。特に「解き放て ためらいがちなそのEmotion」の歌詞が、普段の配信でもアルバムやライブの宣伝を恥ずかしがってしまう、引っ込み思案なのにアイドルになりたいそらちゃんの背中を押しているように感じます。もちろんそらともさんや聴いてくれている人たちへの応援ソングとして聴いても、「Step and Go!!」の曲名の通り一歩踏み出す勇気を後押ししてくれる一曲です。

公開中の「Step and Go!!」のMVでは、全部の振り付けが可愛いのですが、「Step and Go!!」の歌詞に合わせて回る振り付けと、時計の振り付けが特に可愛いと思いました。

あとこの曲の最初をよく聞くと、そらちゃんの息を吸う音が聞こえて、それも良きです。

2.Chu-Chu-Lu

静かに流れるドラムとギターの音色が、(ときのそら基準で)低めの歌声を引き立てているように感じる曲です。そしてそらちゃんの「Chu-Chu-Lu」が可愛いく、その声に続くパパンというクラップを聴くと、ライブ会場で歌うそらちゃんと、みんなで手を叩く光景が目に浮かびます。俺もそらちゃんのライブ行きたいよ。

歌詞はウルフ、エンジェル、サンクチュアリなどワードセンスに少し昭和の匂いがするのが個人的にニヤリとしてしまうポイントでした。「Chu-Chu-Lu」だけでなく「甘い果実カプリ」の「カプリ」の歌い方も可愛かったです。「笑顔のバンドエイド」いつもそらちゃんにもらってます。

あと「私もまだ不器用なエンジェル」と聴いて浮かんだ言葉はS・M・T!(そらちゃん・マジ・天使!の意)でした。本当に天使のように包み込むような優しい歌声です。

3.リア/リモシンパサイザー

軽快なギターの音とそらちゃんのかっこ可愛い歌声が映える曲です。またラスサビの「私たちいつでも一緒だよ」で一瞬無音の時間があり、その溜めからのそらちゃんの声の伸びが最高に気持ちいい曲です。

そして初見で曲名の「リア/リモ」を見た時、意味が気になりました。曲を聴くと「リアル/リモート」の略とわかります。「リアル/リモートシンパサイザー」よりも「リア/リモシンパサイザー」の方が圧倒的に語呂が良いですね。「リア/リモ」という言葉が思いつくセンスが羨ましいです。

この曲は今リアルで集まれない時代だからこそ生まれた曲のように感じました。1番では「目と目でコンタクト」や「リアルに触れてよ」など、これまでのリアルで密に集まれていた時代の価値観を歌っています。対して2番は「Wi-fiひとつで」や「リモートで飛べるよ」など、オンライン越しの繋がりを歌っています。

まだまだリアルではライブやイベントが難しい社会情勢ですが、そんな世界だからこそ「新しい絆の形」を歌う曲が作られて、離れていても「いつでも一緒だよ」とそらちゃんが歌ってくれることが嬉しいです。

4.ブルーベリームーン

疾走感あふれるサウンドが特徴的なアニメのOPを思わせる曲です。「見上げて?」「届いて!」というアニメの強いヒロインのようなセリフがあるのも格好よさに拍車をかけています。

曲名の「ブルーベリームーン」という言葉を私は知らなかったのですが、検索してみると薄青く光る月をそう呼ぶみたいですね。クールな青色が曲の格好良さと合っています。

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音に負けず歌詞も「どんな傷でも受け入れるわ」や「揺るぎない決意」など格好いいフレーズが散りばめられています。そらちゃんは格好いい歌声の人が羨ましいと言っていましたが、そらちゃんの声は繊細な格好良さがあると思いました。渋い低音や、がなるような荒々しい歌声の格好良さとは違う個性があると思うので、そらちゃんの個性を伸ばしつつ色んな歌声にも挑戦していって欲しいです。

5.空祭り

曲名の通りお祭りソングです。踊りだしたくなる陽気な音と「ええじゃないか」な全部を笑い飛ばす歌詞が合わさった、今までのそらちゃんの曲にはなかったタイプの曲だと思いました。歌詞にある通り「3分ちょいのお祭り」です。

作詞作曲は瀬名航さん。2020年3月4日に発売されたミニアルバム「My Loving」収録曲「ゆっくり走れば風は吹く」や、soraSongの「おかえり」も作詞作曲されていて、瀬名航さんはいわゆる「エモい曲」を作るイメージがあったので、「空祭り」は完全に予想外で「やられた!こうきたかー!」と思いました。瀬名航さんの曲作りの引き出しの多さに脱帽です。

一度聴くとずっと耳に残る歌とサウンドは、朝に聴くとその日1日ずっと楽しい気分になれそうです。「頑張った分のご褒美じゃ!」や「転べばまた起きりゃいい」と前向きにしてくれる歌詞も多く、この曲もまた「フレーフレーLOVE」や「Step and Go!!」と違うベクトルの応援ソングのように感じました。

そしてこの楽しい曲をステージの上で楽しそうに歌っているそらちゃんを想像するだけで笑みが浮かびます。絶対ライブでみんなで盛り上がりたい曲です。クラブなどで「空祭り」を流してみんなで輪になってグルグル走り回るのも楽しそうです。この曲を聴きながら体を動かしたら頭空っぽになって楽しめると思います。

6.ぐるぐる・ラブストーリー

特徴的なイントロとコミカルなメロディと歌詞が楽しい曲です。そらちゃんの曲でイントロクイズしたら一番簡単な曲かもしれません。イントロ以外にもパンパパンと一緒に手を叩きたくなるクラップを随所に入れたり、ラスサビの「こここ恋する」の「こここ」の声を左右に振っていたりと、音を使った遊び心に溢れた曲でした。

歌詞は女の子の揺れる恋心を表現していますが、私はこの歌の女の子はツンデレだと確信しました。1番には「ああもう!やんなっちゃうわ!」や「大・大・大嫌い」などツンワードが、2番には「もう手を離さないわ!」や「いつもキミキミ君を想うから」というデレワードが多用されているからです。また「こここ恋する」のような歌詞がありますが、「べべべ別にあんたのことなんか(略)」というテンプセリフに代表されるように、文章の頭で単音を繰り返すのはツンデレと相場が決まっています。

この曲を聴いた時、ツンからデレへの心境の変化、最後は前を向きな歌詞から、ラブコメ漫画読んでいるような気分になりました。

最後の「ラブストーリー」の声の伸びは流石。ライブで生歌で聴くのが楽しみです。そしてライブで歌う時の振り付けにも期待しています。ぐるぐる・ラブストーリーのMVの振り付けは、手でぐるぐるするところや、歌詞の感情を体で表現するところ、なおかつ可愛いところが最高です。そらちゃんは歌って踊れるアイドルですね。

7.マイオドレ!舞舞タイム キノシタ feat. そらみこ(ときのそら&さくらみこ)

「ホロライブ×maimai でらっくす Splash」コラボオリジナル楽曲で、そらちゃんとみこちが一緒に歌っています。リズムゲームらしい色んな音が重なっているポップな曲で聴いているとノーツが脳裏に浮かびます。

デュエット曲はソロ曲とは違う良さがありますね。みこちの声がアニメっぽいというか少し幼い感じの声質なので、そらちゃんの声が相対的にお姉さんっぽく聴こえました。また歌詞の「(ぐるりぐるりぐるりぐるり)」の部分では、そらちゃんの声が周りをぐるぐる回っているように聴こえて楽しかったです。

MVもイラスト調のそらちゃんとみこち、あん肝やみこぴーがたくさん動いていて見ごたえがありました。3DのMVも良いですが、こういう2DのMVも好きです。

そして「ON STAGE!」の発売日の2020年10月21日は、みこちの2周年&復帰記念LIVEの日でもあります。この2つの記念すべき日が重なったのには、不思議な運命を感じずにはいられません。

8.青空のシンフォニー

そらちゃんが20歳になった5月15日に発表された、そらちゃん作詞作曲初挑戦の曲です。BOOTHで販売された「青空のシンフォニー」と「ON STAGE!」に収録されている「青空のシンフォニー」は微妙に違うそうなので、両方持っている方は聴き比べると面白いと思います。たしかに上手く言葉にできませんが微妙に違う気がします。

そらちゃんの作詞作曲ということで、彼女の性格や想いがダイレクトに伝わってくる曲です。「これから先もずっと一緒だよ」や「みんなで手を繋いで進もう」という歌詞には、「みんなの空気や水のような存在になりたい」と言っていた彼女の気持ちが表れていると思います。そして歌詞だけでなく、そらちゃんの個性の美しい高音もしっかりと聴ける曲です。

またそらちゃんは「青空のシンフォニー」は「そらともさんとの曲」とも言っていて、歌う場面はソロライブなどにしたいとのこと。この言葉を聴いた時は「そらとも冥利に尽きる」と思いました。きっとこの曲はそらちゃんとそらともの皆さんで、これからも忘れられない思い出を作りながら育てていく曲になっていくことでしょう。

まとめ

アルバムの曲順もよく考えられた、聴き終わると1回のライブのセットリストを通しで聴いたかのような満足感を得られるアルバムでした。「Step and Go!!」から始まり、可愛い曲、格好良い曲、楽しい曲と続き、最後に「ときのそら」を象徴する「青空のシンフォニー」で終わる曲順は、これ以外の正解がないとすら思います。

どの曲もそらちゃんらしさを活かしつつ、作詞作曲をはじめクリエイターの皆さんの才能を詰め込んだ素敵な楽曲でした。こうしてアルバムの実物を手にすると、曲だけでなくジャケットやMV、振り付け、宣伝等々、色んな人たちのが力が合わさって作品が作られることを実感します。このアルバムの制作に関わってくれた方全員に感謝のハグをして回りたい気分です。

そしてこのアルバムを引っ提げて2020年11月29日に行われる、ときのそら2nd LIVE「パラレルタイム」が今から待ちきれません。ライブ当日までにこのアルバムをたくさん聴き込んで臨みたいと思います。

最高の歌が聴けて、オンラインならではの表現が見られるライブになるに違いないと、今から楽しみにしています。もしまだライブチケットの購入を迷われている方は、ぜひ購入することをオススメします。きっと後悔はしませんから。


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