お魚天国

水産にかかわらず、青果、精肉も、ほぼすべての収穫物は卸売市場を通って小売店や飲食店へ流れていきます。

青果や精肉は収穫量を人の手でコントロールしやすく消費期限が長いのに比べて、鮮魚は毎日の漁獲量を完全にコントロールすることが出来ず一度水揚げすると多くの場合5日以内で廃棄になります。

需要があっても(注文が入っても)水揚げされるか分からない。水揚げされすぎても廃棄することになるわけです。

※養殖はこのコントローラーとして補完役として機能しています。

値段は、需要が高いと値段があがり、逆だと下がる。これは基本通り。

アジが100kg欲しい人という人が3人いたとして、実際には50kgしか獲れなければ値段は上がる。300kg水揚げされると値段は下がるわけですね。

ここで前述したように、人の手でコントロールできる青果は、100kg欲しいに対して100kg収穫すれば理論上常に一定の値段でいられるに対して、「どれだけ獲れるか分からん鮮魚」は、需要に対して適切な供給がしづらく値段が毎日乱高下します。

欲しい人だけを考えれば良い青果に対して、
※実際はそんなに簡単じゃないけど

欲しい人と獲れる量と2つの係数で値段が決まる鮮魚。

セリというのは、毎朝概ね2時に始まります。眠ぃ。
始まる前に、何がどれくらい水揚げされていて、その品質はどうかをチェック、お客さんから注文を受けているものを確実にセリ落とすかつ、お客さんの予算内でセリ落とすかつ、仲卸自身が利益が出る値段でセリ落とす必要があります。

この値段がいくらなのか、即座に判断していくのは相当に難儀で、早くて5年~10年の経験を必要とするそうです。

職人の世界で失敗すると、包丁が飛んでくることも、怒号が、、の世界で10年続けられる人が何人いると思います?

これ、セリ値が瞬間的に判断できると、新人でもベテランと同じパフォーマンスを出すことが出来るようになります。教育コストもかからない。高い給与のベテランたちは更なる価値発揮が求められます。

過去のセリ値のデータを食わせてシステムに判断させてスマホで表示。これがfishテック。

大手がガツンとやってきたらもっとUI良いでしょうし、価格も安いんでしょう。

レガシー産業は変化を嫌い、習慣や風習が根強い。
そこがビジネスチャンス。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?