【徹底評価】ガチのトレーニーがワンタップスポーツを使ってみた!
こんにちは。オンライントレーナーの佐藤大介です。
甲子園出場校でトレーナー活動をしつつ、チーム状況に応じた最新のトレーニングをオンラインで提供している私ですが、実はガチのトレーニーでもあるんです。
パヮーーーーーーーーー。
最近はコロナの影響で開催されていませんでしたが、某ボディビルの大会にも出場しています笑
今回はそんなトレーニーの私が、選手のコンディションとパフォーマンスを管理するツール『ONE TAP SPORTS』を解説していきたいと思います。
ちなみに私がワンタップスポーツを利用させていただいたのは、帯同のお仕事をいただいたチームがワンタップスポーツを採用していたからです。
使っているうちに「便利!」と感じるものと「これは……」と首を傾げたものがどちらもあったので、自分へのフィードバックがてら皆さんにご紹介したいと思います。
チームにコンディショニングシステムを導入しようと考えている、指導者の皆様は是非ご覧ください。
統計によるコンディショニングの管理はパフォーマンス向上の鍵
まずは、
ワンタップスポーツってどんなシステムなの?
という方のために、ワンタップスポーツをはじめとする「コンディショニングシステム」の概要から解説していきます。
コンディショニングシステムとは、選手のトレーニング記録(例:レッグプレス◯kg)や体重・体脂肪などのデータ推移を確認することで、実施したトレーニングは正しかったのか、競技をする上で不利な体作りをしていないか、などをチェックするものです。
コンディショニングシステムとは少し違いますが、サッカーのトラッキングシステムをはじめ、データによる選手のコンディション・パフォーマンスの分析が試合に及ぼす影響は計り知れません。
上の動画は、サッカー選手の動きを分析しポジショニングなどの戦術計算に役立てるトラッキングシステムです。
これだけのシステムが、家庭用のビデオでも利用できるというから驚きですよね。
選手の能力値や体格を測定する、コンディショニングシステムにも、データとしての有用性と入力や分析時の操作性が求められます。
実際にワンタップスポーツを使ってみた
では、ここからは実際にワンタップスポーツを使った感想を入れつつ、解説をしていきます。
1. 選手とトレーナー(スタッフ)で仕様がわかれる
ワンタップスポーツでは、選手とスタッフでは画面が異なっており、スタッフアカウントでは以下の手順でトレーニングを計画します。
1. トレーニング計画を立てる
2.トレーニング名や実施日、実施時間などを記入
3. トレーニングに参加する選手を指定
スタッフが計画したトレーニングの日にちに選手はトレーニングを実施し、自分のアカウントから入力します。
選手が誤操作で練習計画をいじってしまうと、混乱を招いてしまう可能性があるので、これは嬉しいですね。
ただ、記録したい全てのトレーニングでトレーニング計画を立てる必要があります。
2. トレーニング計画の中に動画解説がある
ワンタップスポーツでは、トレーニング計画で選択したトレーニングに動画解説を用意してくれています。
私も自重でのトレーニングは何かないかと探していたところ、良さげなものをいくつか発見しました。
もちろん選手の画面からも確認できるので、選手が誤ったフォームで怪我をするというリスクを軽減できるでしょう。
スタジオの雰囲気も結構好きです。
3. トレーニングの選択肢が少ない
トレーニング計画は基本的にはシステムが用意したものを使う仕様になっています。
サポートセンターに問合せをしたところ、個別でトレーニングを選択できるように変更してもらうことは可能らしいですが、ウエイトトレーニングの管理がメインのシステムなので、50m走などのタイム入力ができるかは不明です。
ガチトレーニーの私は、絞るときはランニングだってします。
ワンタップスポーツだとロードワークの管理がほとんどないので、そこだけは別のシステムを使わざるを得ない……というのもちょっとモヤモヤしますね。
トレーナーとしては、アジリティ能力や長距離走などの循環器能力もデータ化してまとめて推移を確認したいところです……。
4. 回数・セット数の設定が面倒
上の画像のように、ワンタップスポーツではトレーニング計画をたてる必要がありますが、画像中央上部にある「回数・セット数」の部分に対しての解説です。
ウエイトトレーニングの負荷設定は、目的とする大会に向けて大きく3つの期間に分類した上で行うのが一般的です。
トレーニングの期分けは「ピリオダイゼーション」と呼ばれていて、かなり古くからトレーナーのトレーニング計画の指針になっています。
重さと回数が多くなる準備期では、体の限界までトレーニングをする「オールアウト」を行う日が増えてきます。
私も、オールアウトを行う際は、徐々にウエイトを重くする代わりに、回数を少なくしていくようなトレーニングを自身に課します。
この設定をワンタップスポーツで行うには、いちいち「トレーニング名」「ウエイト量」「回数」「セット数」を設定しなければならないので、ちょっと面倒に感じました。
そもそもトレーニング計画を立てないと、記録できないというのは他のアプリ・システムと比較してもワンクッション多いかなあと。
5. InBodyと連携できるのはありがたい
現在、担当している高校野球の現場ではInbodyは利用していませんが、InBodyを使って体調管理をしているトレーニーはありがたいのではないでしょうか。
僕も、InBodyを使って記録をとってしていたとしたら、CSVでコンディショニングシステムに飛ばせるシステムを採用すると思います。
とは言え、InBodyはかなり高価な代物なので、社会人以下のアマチュアチームで専用のInBodyを購入するのはかなりハードルが高いはずです……。
簡単な体重計でも3万円〜、高精度なものになると100万円を超えるので、学校現場や地域スポーツのレベルでは導入をためらう金額ですよね。
6. 栄養管理は完全なるパフォーマンス機能
ワンタップスポーツの機能の1つに「栄養管理」があります。
選手が食事の写真をとり、自分でSV(サービング)を計算し入力をしなければなりません。
SVとは「何を」「どれだけ」食べたかによって変化する数値です。
以下の画像は、農林水産省のホームページから拝借したものですが、どうでしょう。
これを見て選手がご飯を「何gたべたか」「カレーライスにはどの食材が何g入っていたか」を計算するのはまず無理です。
もちろん、トレーニーである私でもかなり厳しい計算になります。
個人的には、こんな計算をするくらいなら黙って鶏肉と野菜食べて、トレーニングして寝た方がいいかなあと。
仮にこの計算を行なったとしても、広告にあるような「栄養管理士などスタッフからのフィードバック」を利用者全員にするのは相当難しいのでは……と感じてしまいます。
私がこの機能を試しに使用してみたときは、特にフィードバックがきませんでした。
もしかすると、課金して使うシステムだったのかもしれません。
実際には(まだ)技術的にもあり得ないことですが、写真を撮っただけで料理のSVが計算されレポートが届く……なんてシステムになったら、利用者は殺到すると思います。
【ワンタップスポーツ】の総評
ワンタップスポーツは、ウエイトトレーニングの管理、に絞った使い方であれば、トレーニーにも使いやすいのかもしれません。
ただ、トレーニング計画をトレーニングの度に立てなければいけないので、継続できる人はそもそも几帳面で根気のある人、になるのではないでしょうか。
またこれは、トレーナーとしての意見にもなりますが、ランニングなどのアジリティ能力をまとめてデータ化できない点もちょっと気になります。
食事管理に関しては、私の使い方のせいもあるのかもしれませんが、正直お飾り程度の機能に感じました。
使いこなしているトレーナーの方がいらっしゃいましたら是非コメントいただきたいところです。
トレーナーとしてコンディショニングシステムを使うなら
とは言え、先述の通り選手のデータを管理比較するコンディショニングシステムは、オンライントレーナーである私には必須のアイテムです。
今までは、チームから貰ったデータをエクセルに入れて自分で管理をしていましたが、最近見つけたシステムを試しに利用してみたところ、ほとんどストレスなく使うことができたので、以下の記事でご紹介してます。
私がシステムを選ぶ基準は、
・学校(中学高校レベル)の部費で導入できる金額か
・競技成績に繋がるデータをとっているか
・環境(トレーニングマシンの有無など)に左右されないシステムか
の3点です。
気になった方は、多分トレーナーか指導者の方だとは思いますが、是非上記の記事も見てくださいね。
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