学校創っちゃた物語⑦-渋く実学教育を施す中央大学

  古谷一行、阿部寛、上川隆也、岸谷五郎、長谷川博巳。何となく共通点がある俳優たちだ。地味だが、いぶし銀といおうか。もっとも、そういった主観的なことをのぞいても、彼らには明確な共通点がある。そう、皆が中央大学に通っていたのだ。

1885年に英吉利法律学校として創設。創っちゃたのは若き法学者たちである。校是は質実剛健だ。徹底した実学教育を施し、法曹界などに多くの人材を輩出した。有名な弁護士では、花井卓蔵がいる。ほか、中央大学の名前になってからは弁護士かあさん、のモデルも出している。また、あまり目立たないものの通信教育課程に取り組んだ歴史は古く。英吉利法律学校の時に、講義に出られない地方の希望者に講義要項を送ったことが由来だ。戦後には、ロンドン大学の通信教育制度を見習い正式に課程にした。ほか、希望者には学部の垣根なく教育を施すシステムもある。派手さはないが、何か実質的な教育をしっかり実施しているのだ。

校舎は理工学部などを除き、今は多摩にある。が、法学部が都心に戻り、かつ新学部も設立される。渋く発展しているのだ。

ちなみに、多摩校舎は今は京王線の高幡不動からモノレールで校舎直通の便が出ているが。以前は、高幡不動からは多摩動物公園駅に行き、そこから延々と坂をというか、山を登った。

雨の日も雪の日も黙々と登り歩く、その姿は妙に上川隆也さんなどしっくり来る。学校が創っちゃた渋さか。。


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