進化系「コミュニティ・オフィス」を考えてみるシリーズ その11
オフィスを「クリエイティブ場」に演出してゆくのに不可欠な人間「感性」とオフィス空間環境の相関性
私は、人間の「感性力」が「知的創造性」や「価値創造性」つまり、仕事の生産性や能率性へ影響を及ぼす要素と考えています。
「感性」の定義は様々ですが感性とは感じることの性質もしくは能力」とは哲学的定義。
また生理学的には「瞬間的あるいは直感的に物事を判断する能力」と定義されることもあります。
心理学的には「包括的、直感的に行なわれる心的活動およびその能力」とも言われます。
これらに共通するのは、感性を「心の働きのひとつ、あるいはその能力」として捉えていることです。そして、瞬間的、包括的な判断能力は「知覚」にも当てはまるものであり「印象評価を伴う知覚」と位置づけられることも。
感性は「想像力」や「イメージ」といった心の内的な表現にも関わりますが、外部からの刺激による「知覚や感覚」で感性の変動を意識することになります。
つまり、心地良さ、快さ、面白さ、美しさ、などの「知感覚」をどのように研ぎ澄ましてゆくかにより、個の仕事力を劇的に向上させてゆく事も可能となります。これらの感覚には個人差はありますが、覚醒ポテンシャル理論*を「場」のデザインに応用適用することで、働く人々のエンゲージメントレベルと幸福意識たる「わくわく感」を醸成し、結果オフィスで働く人々の「感性のエッジ」を研ぎ澄ましてゆくことが期待できます。
*覚醒ポテンシャル理論
心理学者のバーラインが提唱した理論で「人間は単純過ぎるものには快感を感じないが、複雑すぎるものには不快感を感じ、その中間に快感を最大にする」という『ちょうどいい感覚理論』
「感性」を刺激する、心地良さや快さ、そして面白さや美しさなどの「感覚」を、「オフィスの空間環境」の設計・デザインに織り込んでゆくことの意味と意義を「人と場エンジニアリング」で仮説検証を進めてきました。
その内容は次回に!
-続く-
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