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『エイジレス・ライフデザイン』の心得ノート その35 サブリミナル&マイクロラーニング手法を知ろう!

人間は誰もが歳をとります。
歳をとる意味は、社会での「生くる」を重ね、様々な経験と人生知を蓄積してゆく事でもあります。

一人ひとりの人生経験は、暗黙知として自分の心に留めておくものも沢山ありますが、私は、組織社会で学んだ経験知を社会へ還元してゆく事も、シニア世代の責任ではないかと思っています。

社会では、公務員の定年延長の議論が賑わしています。民間では、数年前から定年年齢を65歳、さらには70歳に引き上げる議論が始まっています。丁度2年前の6/18日経新聞には
「浮上する70歳定年制 高齢者活用」なる記事が掲載されています。
人手不足解消策の一つとして「高齢者」を活用する施策です。

ただ、「高齢者」という呼び方は、ジエロントロジー学会の定義では75歳-89歳、65歳-74歳は准高齢者、90歳以上が超高齢者とされています。

私は、自分自身が65歳となる今だからこそ思うことがあります。
65-74歳の人は「人生のベテラン」として、次世代社会に『経験知』や『生きる知恵』を還元してゆくことこそが、人としての「役割」であり「活用」という事ではないはずです。
でも、多くの同年代が「もう働くのは勘弁!、ゆっくりさせてよ!」と思つている現実社会もあり、なかなか悩ましいところではあります。

そこで、今回は、「人生のベテラン」が、組織社会で仕事をして得た「経験の暗黙知」を、次世代並びに広く社会に伝承する方法についてお話しします。

「伝承」とは元々は、伝統的文化遺産を次の世代が引き継ぐこと、または継承されたその内容を意味する言葉ですが、私は人間の持つ「知」「情」「心」などを次世代に伝え送ることも「伝承」と考えています。

「伝承」とは「教える」事ではありません。

年長者が陥る思い違いの一つは、「歳下の連中に教えてやる」といった驕りの意識です。
人間の感受性や能力は、年齢に比例するものではない事を知っておくことが大切です。

さて、伝承の方法論について話しを戻しましょう。
私が試行錯誤しながらたどり着いた「伝承法」は「サブリミナル・コミュニケーション法」を応用して、隙間時間を活用する習慣的ラーニングである『マイクロラーニング』手法です。

皆さんは、「サブリミナル効果」という言葉を聞いた事があると思います。
様々な議論や、是非を問われる事もありますが、「サブリミナル効果」とは、「意識」と「潜在意識」の境界領域より下に刺激を与えることにより、人が「無意識」のうちに「自覚」する効果、または、人間の潜在意識に無意識のうちに刺激を与えて影響を与える効果!つまり、潜在意識を呼び起こす効果とも言えます。

そして、サブリミナル・コミュニケーションとは、相手の無意識や潜在意識に対して、語らずして意識やエネルギーを伝えること。
歌舞伎の「見得」」も語らず伝える技との一つです。海老蔵の「ニラミ」には迫力がありますよね。

私たち人間は、自分自身でが認識している世界は、客観的な世界と正確に対応しているわけではありません。
目に見えるものや、身体が感じる事は、現実とは異なる「脳の中で無意識のうちに再構成された世界」ということもあります。
この再構成の過程が、サブリミナル的な錯覚です。

私は、組織社会人の「意識」や「潜在意識」を心理学的な視点で知る事により、彼らに対し、無意識・無自覚の中で、こちらが伝えたい情報や、望ましい行動を誘発させられるエネルギー伝達方法としての「サブリミナル・コミュニケーション」技法や、ポジティブな心理状態を作り出す「錯覚」技法を「場」つくり術として「伝承」してきました。

それが、このブログを使ったSNS伝承法です。
継続して発信する事、そして、「伝えたい事」を視点を変えながら繰り返し発信する事により、内容に触れてもらった人たちの「心」に、少しずつではありますが、潜在的に「伝えたい事」が伝わってゆきます。
こうした手法は「隙間学習」や「習慣学習法」である「マイクロラーニング」と呼ばれる領域です。

こうした環境を継続してプロデュースしてゆくと、ある時期に、その「事」は、自分ごととして意識されるようになってきます。
「教えられる」のではなく、「気付く」のです。

組織社会では「教育」の意味は、人を育成し、指導し、育てる事と考えられる傾向がありますが、私は、「教育」の意味とは、人間誰もが持っている「考える力」や「感じる力」を引き出す「気付き力」の触媒だと思っています。

サブリミナル・コミュニケーションを応用し、マイクロラーニング手法を取り入れた「教育」は、学校教育の場でも有用な手法の一つになるかも知れません。

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