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進化系「コミュニティ・オフィス」を考えるシリーズ  その1



新シリーズのスタートです。
「未来のオフィスの在り方」を、私流に提言してゆきたいと思います。

第一回は、
「ワーク・トランスフォーメーション」(WX)!

日本社会では、「仕事」に対する意識と「働く事」への向き合い方が少しずつ変わり始めています。

人命との引き換えに、「働き方改革」の社会気運が高まり、2019年4月1日からは、現代労働事情に即した「労働関連法規」が見直しされ、「労使双方」にとっての「働くことの意味と意義」を再考させてゆくきっかけとなっています。

中でも、長時間労働の問題は多くの組織に影響を与え、日本の社会意識の象徴ともいえる「勤勉さ」を超えた「働き過ぎ」問題が改善の兆しが見えていたところに新型コロナウィルスが人類に試練を突きつけました。

コロナパンデミックは、社会意識を劇的に変えることとなり、人々の経済活動のスタイルや社会常識感を変えてゆく変節点となり、働き方自体も大きく変わり始めています。

オフィスに出社して、長時間労働を強いられていた時代から、新型コロナ感染を制御することを目的として、オフィスに出社しない「在宅テレワーク」の働き方が定番化しました。

一見、良かった!

と思われたこのシステムも、働く人たちの在宅執務環境問題や、心身疲労などの精神的負荷、そしてオンライン仕事の限界が露呈しつつあり、単純在宅テレワーク・リモートワークの見直し気運が醸成されつつあります。

社会では、サードオフィス構想やワーケーション・ワークスタイル、そしてコ・ワーキングやコ・クリエイション型シェアオフィス、そしてバーチャルオフィスなどに代表される、多様でフレキシブルな仕事スタイルに移行始めています。
私は、この流れを「ワーク・トランスフォーメーション(WX)」と名付けました。

この結果、「決められた時間と決められた場所で、人間が集合し交流しながら働く場所」としての「オフィス」の在り方や価値評価が大きく変わり始めています。

一部の企業経営者は、WXとデジタル・トランスフォーメーション(DX)を掛け合わせれば、「物理場リアルオフィスなどなくても、在宅ワーク等を組み合わせて仕事はできる」との経営判断する企業経営者もいます。

資本主義下の経営者にとって、「オフィスの費用」は、「大きなコスト」との意識を持つ傾向があります。「コスト削減」に直結するオフィス空間スペースを減床させる「誘惑」に、多くの経営職階の人たちは直面しています。
既に、現行オフィススペースの面積を半減させる方針を示している大手企業もあり、日本社会での「オフィスの概念」は正にパラダイムシフトの渦中にあると言えます。

果たして、この潮流は私たちにとって良いことなのでしょうか?

日本社会や人類にとってウェル・ビーングを醸成し「幸福な社会」や「幸福な組織」、そして「幸福な家庭」をベースに、全ての働く人々にとって「幸福で豊かな人生を体感できる社会」を共創してゆくことになるのでしょうか。

本シリーズでは、この「問い」を考えてみたいと思います。
今まで社会が思い込んできた常識感の中で、オフィスの在り方、そしてオフィスを利用する人の視点から、先ずは、人生における「働く」と「生きる」を人間の在り方を考えてみたいと思います。

-続く-

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