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『エイジレス・ライフデザイン』の心得ノート その32 ホフステードモデルによる「組織文化」の見える化への挑戦

オランダの文化心理学者で「文化と戦略の父」と呼ばれるマーストリヒト名誉教授のヘールト・ホフステードの文化次元論は、社会「場」つくり理論を学ぶ上で有用な知識です。

今日は、「組織文化」について考えて見たいと思います。
そもそも「組織文化」とは一体何なのでしょうか。

ホフステードは「文化」について「ある集団を別の集団と区別する心の集団プログラミング」と定義し、「世の中にいい文化も悪い文化もない。ただ違うだけ」と述べています。

「組織文化」についても、「いい悪いはない、戦略・ゴール・ビジョン実践を支える環境が整っているのかどうか」がホフステードの視点であり、組織文化の定義は、「組織における構成員がお互いと、仕事や組織外部とどのように関わるかを、他の組織と相対的に表すもの」と定義しています。

チョットわかりにくい表現ですが、ホフステードは「関わり」とか「関係」という言葉を非常に重要視しています。

以下Webから解説記事を引用させていただきます。

-Quote-
1.お互いにどう関わるか (職場の人間関係)
* 上司とどう関わるか
* 上司は自分にどう関わるか
* 周囲の同僚はどう関わり合っているか
* グループ同士はどのように協力し合うか

2.仕事に対してどう向き合うか
* どのように仕事をこなすか期待されているか
* 与えられた資源を効率的にきめ細かく活用するか、それとも今まで誰も思いついたことのない解決策を提示するよう期待されているか
* 仕事の中味は仕事の仕方にどう影響するか
* どのような条件で仕事をしているか
* 職場の安全を脅かす要因を事前に予測してコントールできるか
* 職場の安全を脅かす要因は弾力的な対応や勇気や互いの忠誠心で減少できるか

3.外部とどのように関わるか
* ステークホルダーとどのように関わるか
* 顧客の要望に何としても応えるか、顧客にとって最善と思う方法を提示するか
* 外部の世界を自組織にとって脅威に感じるか、外部環境に新たな変化が起こればそれを受け容れるか
* 新参者にどう関わるか

-Unquote-

組織に課せられた役割や、果たすべきゴールによって、その環境は様々です。

ホフステードの「組織文化モデル」の特徴は、

・組織に於いて、過去に取組んできた「組織変革」の現場で実践されてきた事象を定性的定量的、科学的に実証検証するアプローチ

・現在の「組織文化」(組織の「今の環境」)を明らかにし、経営側に「組織文化」と組織(トップマネジメント)のビジョンやゴールとの相関性や、ギャップを認識してもらう事により、「あるべき姿」に取組んでゆくアプローチです。

どの組織変革も、まず始めにプログラミング手法の一つとして、「現在」と「あるべき姿」を客観視します。
アンケートを取るのも一つですし、ランダムピックアップした社員へのインタビューなど定性調査を実施します。
ただ、そこには必ず、問いかける人と答える人の意思が反映されてしまい、「実情」がある程度歪んでしまう事を認識しておかねばなりません。

ホフステードのモデルでは、出来る限り客観的な結果を出すために、現在の文化を測るために多面的な項目を置き「オンラインの定量調査」を行い、戦略やゴールを達成する「あるべき姿」にはファシリテーション、インタビューを用う手法がとられます。

私が興味を抱いたのは、この点です。

https://diamond.jp/articles/amp/762?display=b

「組織文化の見える化」への挑戦!はエキサイティングです。
ポストコロナ時代にも有用な知識の一つであり、ニューノーマル発想思考法に有益なモデルです。

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