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体系的「場」つくり理論シリーズその40『2025年の壁』を乗り切る組織体制と「場」つくりの提言!


少し古い話ですが、経済産業省が2018年に発表した『DXレポート』以降、社会のDXは「デジタル田園都市国家構想」に集結されて、DXニツポンつくりが進められています。

2018年レポートでは、『現在のレガシーシステムの課題を解消できなければ、企業はデジタルトランスフォーメーション(DX)が実現できないだけでなく、2025年以降、年間最大12兆円(現在の約3倍)の経済損失が生じる可能性がある!』とされています。
これが「2025年の崖」と呼ばれている課題です。

レポートが発表されて4年後に『デジタル田園都市国家構想』が国から示されました。

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/index.html

多くの自治体並びに企業では、DX対策投資の大きさと人材不足の現実が見えるにつれて、「何をどのようにすれば良いのか」的な戸惑いと焦りが広がり始めています。

DXという社会変革を問いかける取組の根底にある現実は、社会システムの基盤であるネットワークシステムや、IT、ICTそしてIoTと言われてきた組織等の現場業務システム(自動化や省力化等)の再構築またはリストラクチャリングにかかる資本投資(CAPEX)や、トランスフォーメーション費用(OPEX)を考慮してゆく事が重要です。

インターネットで繋がったWebソサエティでは、当たり前の利便性に対する維持コストが、どれほどのものなのかを多くの人々は知りません。
『ネットワークシステム』は社会インフラになり、組織経済活動の基盤となっています。
AIやビッグデータが話題となり、5Gが社会実装されてきました。社会はどんどん便利になり「効率社会」となっていますが、私たちの暮らしや生活は幸せになっているのか?との疑問。

また、組織経営の視点からは、システムは「コスト」という意識があります。
基幹システム等を構築することは「CAPEC投資」と認識されますが、それを維持するのは「OPEXコスト」とみなされるのが普通です。
総務部門の問題と同じように、「当たり前を維持」するのはコスト!との認識です。
情報システムや総務サービス等は、「売上・利益」を生まない『コスト』として、なるべくお金をかけない事を「評価」する経営意識。
もちろん無駄は排除しなくてはなりませんが、『システム構築』にあたり、中長期視点を考慮したグランドデザインを描き、戦略的にDXロードマップを敷いてゆけるCIOがまだまだ不足している現実社会。

私は、CIOはIT経験者でなくとも良いと思っています。「場」のアーキテクト&デザインのセンスと、経営視点でのシステム知識や、システム&デザイン思考力を持ち合わせている『CKO →Chief Knowledge Officer』的な『組織プロデューサー』を配置する事もひとつの考え方です。
組織のみならず『地域プロデューサー』としての活動をも期待できる職務でもあります。

(CKO に関しては以下参照)

https://www.utokyo-ipc.co.jp/column/cko/

CKO?何それ!
誰がやれるの? との疑問符ありますね。
誰もやらない仕事は「総務」の領域です。
「戦略企画総務部長=CKO 」と考えてみるのはどうでしようか。
また、「2025年の壁」に果敢に挑戦しながら、一組織の中での職務だけではなく、より広範に組織を越境した「コミュニティ」のプロデューサーとしてのCSKO(Chief Social Knowledge Officer)を養成して行くことも必要ですね。

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