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「エイジレス・ライフデザイン」の心得ノート その76

コロナ環境でのコミュニケーションの在り方とは!No1

「ディベート」や「論理思考をベースとした議論」と、思いつくままに交わしあう「雑談」やone on oneで語る「会話」!

どれも人同士が意思や意見等を交わし合う「コミュニケーション」ではありますが、「創造性」や「共感性」の視点で考察してみると、新たな気付きがあります。

私は、合理的で一貫した論理構成と、整然と並びたてた実証データを基に行うロジカルシンキング型の「コミュニケーション」は、組織活動や社会生活を送る上で、物事を「処理」したり、作業を円滑にするには有効な「実践手段」ではあるものの、必ずしも「創造性」や「共感性」を触発させるものではないのでは.....!と思う事があります。

既定の事実や概念を論理的に考えるロジカルシンキングは、仕事をしてゆく上で極めて重要なスキルですが、無から有を生みだす「創造」や「創作」をするイノベーティブ活動をする場合、また、理屈を超えた「情動」を揺さぶり「共感」を醸成するには、論理思考だけでは十分とはいえないのでは⁈ との問題意識です。

私は、ナレッジワーカーの仕事力を高めるには、「論理的思考力」に偏り過ぎず、「雑談力」や「メタ認知力」つまり、ロジックではない「無意識の世界との対話力」や『知るを知る』的な「システム思考」といった「ダイアローグ」スキルを身に付ける事も重要だと思っています。

ドラッカーは、『コミュニケーションとは、知覚であり、期待であり、要求であり、情報ではない!情報に人間はいない』と言っています。
思想、意見、情報を『伝達しあい、心を通じ合わせるプロセス』と定義し、人間の心理や思想を重視しています。
また、「コミュニケーションを成立させるのは受け手である」と述べています。当たり前の事ですが、相手に伝わって初めて、コミュニケーションが成立するとの考え方です。

 さらに、ドラッカーは著書『マネジメント』で「我々は期待しているものだけを知覚する。期待していないものは反発を受ける」という記述があります。
一方で、「反発はさして重要ではない。重要なのは期待していないものは受け付けられることさえないということである。見えもしなければ、聞こえもしない。無視される。あるいは間違って見られ、間違って聞かれる。期待していたものと同じと思われる」とも言っています。

まさに人間心理です。
そして、「コミュニケーションは要求である」と述べています。

仕事上のコミュニケーションは多くの場合、相手に「行動」や「思考」などを要求します。仕事の成果に直結する要求ではありますが、受け取る側の価値観、欲求、目的に合致していなければただの強制になってしまいます。

ダイアローグとは、ある意味自問自答型のコミュニケーションスタイルです。
人に要求するのではなく、自分自身の心の深奥を意識する機会を、対話の中に求めるものです。
私たちは、日常に起きたことの大半を忘れてしまいます。
「一昨日のランチは何を食べましたか?」と問われても、直ぐに思い出すことは難しいですよね。

然し乍ら、わたしたち人間は「無意識の記憶」をアーカイブしている脳力を持っています。自分自身では気づいていない「原体験の知」や日本人のDNAが「無意識の古層」に堆積され、創造的活動をしている時に「閃き」として現出してきます。

私は、ダイアローグ型のコミュニケーションスタイルは、創造的活動には不可欠!と思っています。相手を論破するコミュニケーションスタイルからは、イノベーションは生まれません。ダラダラ雑談やなんとなくの会話から「閃き」が生まれるものです。

コミュニケーションスタイルは多様です。
ダイアローグ!の型を意識した「場」つくり! クリエイティブ組織の課題です。

問題は、コロナ環境下でのリアルコミュニケーションが制限されている今、そして、ポストコロナ時代予想される「フルリモートワークスタイル」の常態化⁉︎

「ダイアローグ」型のコミュニケーション「場」をいかにデザインしてゆくか!が問われます。
具体的なソリューション提案は次回に。

-続く-

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