【思考法のいろいろシリーズ】 その1 「フェルミ推定」を応用した空間への投資価値測定・ストーリーテリング手法

このシリーズでは、管理部門の方々が、組織活性化投資(オフィス環境改善等)を推進してゆくにあたり、組織内のコンセンサスや経営者のセンスメイクを促すアプローチ手法の色々を紹介してゆきます。

第1回は、「フェルミ推定手法」です。

フェルミ推定とは、実際に調査するのが難しいようなとらえどころのない量を、いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算することを指す。オーダーエスティメーションともいわれます。

グーグルの入社試験問題!
「東京都内にあるマンホールの蓋の枚数は?」

「スクールバスにゴルフボールは何個入るか?」

そして、私がオフィス移転プロジェクトや、オフィス環境改善投資を行う際に直面した「フェルミ推定」の問題!

「社食を作ることで会社はいくら儲かるのか?」

「オフィスデザインや照明に金をかけると、社員のエンゲージメントレベルはどれ程上がるのか?」

「空間のゆとりと無駄の境界を示せ!」

「一人あたりの執務面積・空間とイノベーション触発率の関係は?」

「オフィス投資額と利益率の相関をしめせ!」

......等

経営から問われる難題を、諦めずに「納得してもらえるロジック」を考えるのも「経営企画総務」の仕事です。

柔軟な思考と大胆な仮説設定、そして実証が出来なければ
経営を説得する事は出来ません。

「そんなこと言われても分からないよー!」と嘆く前に、「フェルミ推定」の技を学んでみてください。

決して難しい事はありません。そのコツは、

1.いきなり答えを出そうとしないこと
事態や状況をじっくりと観察しましょう。
そして、多面的思考(論理思考法、デザイン思考法、システム思考法、感性思考法等)を行うこと。

2.求めようとする「数字」をMECE (Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive の略で、お互いに重複せず、全体に漏れがないロジカル思考法)に分解してみましょう。

感性を数値化する事はなかなか難しいものです。でも、考えられる限りの「数字化」をMECEを活用して定義してみる事です。

3. 求める数字があいまいならば、論理的な「仮説設定」を行い相関性や因果性を推定すること。

4. 常識と感性と知性でチェックしてゆくこと。

聴き手にとって「納得感」を与えるには、相手側の常識感や感性・知性のレベルを知っておくことが不可欠です。
勿論全てを知ることは出来ませんが、先ず自分自身の「感と勘」でチェックしてみることが大切です。

-続く-

いいなと思ったら応援しよう!