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「エイジレス・ライフデザイン」の心得ノート その41 「ホラクラシー組織」はニューノーマル!

リカルドセムラーの「奇跡の経営」の実践的組織「ホラクラシー」の組織は「ヒエラルキー」組織とは対極のフラット型組織です。
今日は「ホラクラシー」組織とはを紹介します。

先ずは《「ホラクラシー」とは!下記参照》
〈日本の人事部〉のサイトから引用
https://jinjibu.jp/smp/keyword/index.php?act=detl&id=725

社長、役員、部長、課長、係長..とヒエラルキー組織で働いている人にとっては、なんと「非常識」な組織!と思われるかもしれません。

然し乍ら、米ZapposやAirbnbといったIoTビジネスの先駆社が取り入れている「ホラクラシー」経営スタイルは、クリエイティブに働く人たちにとって、「心地良く自由に能力を発揮」できる「場」として、大きな成果と実績を上げています。

日本でも実践している企業は、少しずつですが増えつつあります。
不動産ソリューションの事業を展開する「株式会社ダイヤモンドメディア」も、その一社です。
武井社長のブログ記事を以下に紹介します

-Quote -

2008年より、「ホラクラシー」型の経営スタイルとして、同社が実際に取り組んだこと(今は廃止されているものも含め)はざっくりと下記の通り。

<マネジメント面>
* 明文化された理念がない
* 人を管理しない
* 働く時間、場所、休みは自由
* 上司部下無し(メンバーと呼ぶ)
* 労使概念の排除(経営と労働の融合)
* 残業という概念の排除
* 肩書は自分で決める
* リーダーは自然発生に任せる
* 部署制、事業部制、プロジェクト制の立体3軸
* 「場」の力によるマネジメント
* 全ての社内データにアクセス可能
* 会議は誰でも参加自由
* 社内外ボーダーレス
* オフィスは風水環境科学と都市学に基いて設計
*
<金銭面>
* 自分の給料は自分で決める(チームでの話し合いもします)
* 会社の財務情報はすべてオープン(MFクラウド会計で公開)
* 決済の裁量は個人の常識と良心に任せる
* 会社の利益の使い道は分配を相談して決める
* コミッション制の排除(かなりクールな現実主義ですがあくまで給料制)
* 手当がめちゃ手厚い(ベーシックインカム的な)
*
<人事面>
* 中長期、年次、月次の目標設定と自己評価
* 社長、役員は毎年選挙
* マネージャーという役割は無い(リーダーはあるっぽい)
* 他社に短期留学OK(1回1ヶ月程度)
* 採用は受け入れチームが自由にやる
* 人柄、ポテンシャル採用(その上でスペシャルな人がベスト)
* キャリアマトリクスによる価値観の評価
*
<カルチャー面>
* 価値観を高いところで共有するための週次クレドミーティング
* 自分を語る「夢プレゼンテーション」
* 父の日母の日には全員の両親にプレゼントを贈る
* 新メンバー採用時には、その両親に花と手紙をプレゼント
* ボーナスは家族孝行に
* 給料日には、全員で感謝の手紙を書いて交換
* 誕生日は盛大に
* 組織的な定期的断捨離
* 起業、副業を推奨(起業しても社内に残れます)
* 半期に一度の全体合宿

細かいところまで掘り下げるともっと出てきそうな気がするのですが、もはや私自身も分かっていない取り組みがいっぱいありそうです。
特に文化面での取り組みというものは、意識せずとも自然にやっているものこそ文化な訳で、書き出せと言われても出にくいものですね。

実際にやってみて学んだこと。
いやー、世の中、やってみないと分からないことが多いですよね。我々も8年間近くホラクラシー型組織で経営をやっていると、恐らくヒエラルキー型組織では気づけない事に沢山気付いたと思っています。(逆に我々が知らない事も同じくらい沢山・・・)
気付いたこと、書きます。 

* 「ヒエラルキー = トップダウン」だが「ホラクラシー = ボトムアップ」ではない
* 意思決定にはトップとボトムの循環が大切
* 大抵の場合、意思決定が早い
* 組織のコミットが高い
* ヒエラルキーを否定するものではない
* 意思決定を分散するには情報の定量化と可視化が必須
* 誰もが意思決定を出来るとは限らない。が、それも否定すべきものではない
* 個々人の自律、自立、自己管理が必要不可欠
* 自由と責任は比例する
* 定量的マネジメントと定性的マネジメントを融合させないと機能しない
* みんなすごい働く
* 組織的な無理がないので個人へのストレスが減る
* 価値観が合わない人は共存できない
* 人材の自浄作用が働く
* 人間関係に猜疑心が生まれない
* 人数に制限は無い
* 組織が長期的視点を持つようになる
* マズローの5段階欲求と同じプロセスで組織が成長する
* 意思決定プロセスに関わることで当事者意識が高まる
* 足す、よりも、引く、ことの方が大事
* 社内が透明だとズルをしようとも思わなくなる
* 教育が無意味になって来る
* 伸びる人はめっちゃ伸びる
* 責任の所在も功績の所在も良い感じにあやふやになる
* フローに入りやすくなる
* 奇跡的なことが起こる
* 長期的に必ず良い方向に向かう
*
ホラクラシー型組織実践のまとめ
まとまらない感じになって来たので無理やりまとめようと思います。まあ、そもそも武井の個人ブログなんで、小奇麗に情報をまとめようとも思っていないのですがw
ホラクラシー型組織は経済合理性的にも、人間の納得感的にも良いことのほうが多いと感じています。
だからと言って、これがマネジメントの完全なる解だとも思っていません。ヒエラルキーもホラクラシーも共存するものだと感じています。要はマネジメント論も適材適所、TPOだと。

ただホラクラシー型組織が存在できる社会的土壌が出来てきていることは間違いありません。その土壌とは、個々人や社会の人間性の向上というよりは、IT業界の成長による情報インフラ(特にクラウド)の発達が大きいと感じています。
会社内部における理不尽なヒエラルキーの根源は、そのほとんどが情報格差です。上司は部下の給料を知っているが、部下は上司の給料を知らない。アルバイトの人が会社の経営情報を全く知らされていないのに「社長と同じように考えろ」などと強要されるわけです。
情報格差が社内でなくなれば、社内の理不尽が自然となくなっていく。その一つの形がホラクラシー型組織なのだと思うのです。
-Unquote-

世の中「ヒエラルキー型組織」が良いか「ホラクラシー型組織」が良いか!の話しではありません。

組織の風土や理念に縛られた「働き方」を、雇用者と被雇用者の関係なく、働く人たち皆が よりフレキシブルにとらえ、組織をより良い方向に変革しようとする「意識改革」への問いかけが「ホラクラシー」のマネジメントスタイルだと思います。

「完璧な組織」など世界中どこにも存在しません。試行錯誤の繰り返しです。
「ニューノーマル」時代の「場」つくりについても同じです。
大切な視点は、私たち一人ひとりが責任意識を持ち、社会ルールを遵守しながら個性を発揮して生きる事!
キーワードは「自律・自立・持律」
「ホラクラシー」は、ポストコロナ時代の社会の在り方を示唆するヒントがたくさんあります。

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