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体系的「場」つくり理論シリーズ その35クリエイティブワークに必要な「ゆとり」「無駄」「遊び」の効用 !


知識創造ワークスタイルには「ゆとり」や「無駄」や「遊び」という「心のスラック」を意図的につくり出すことが極めて重要です。

「ゆとり」というと、一生懸命に働かず、要領良く「手抜き」したり「楽する事」のような捉え方をする上長もいます。
特に『自分の時代には、毎日夜中まで猛烈に働いてきた。仕事に「ゆとり」がある奴らはもっと働ける!』と思い込んでいる世代の人たちが、日本企業にはまだまだいます。

私は「ゆとり」とは、心や気持ちに余裕がある状態であり、人それぞれの感性だと思っています。
チームマネジメントを担う方々は、メンバーが「ゆとり」を感じられる「場」を作ってゆく事が大切です。メンバーが「ゆとり」を持って働くと、周りが見えてくるとともに、自分自身の創造力を始めとした潜在的能力を引きだせるようになり成果につながります。

また「無駄」とは、役に立たない無価値なもの、と捉えられがちです。
確かに、そうした類のものもありますが、仕事では、結果的に「無駄」となっている事でも意義や意味のあるものも沢山あります。
私は、新しい価値を生み出すには「無駄」と思われる事の積み重ね だと思います。

ゲームの世界でもブロックバスターコンテンツの裏には、何百、何千もの失敗があります。
結果的に没となるものを含め、膨大な試行錯誤の「無駄」があって、初めて価値創造が可能となります。

全く価値を生み出さないと思われる事でも、「瓢箪から駒」となることもあります。無駄から生まれるセレンディピティがイノベーションを起こす事もあるのです。
意味の無い「無駄」は排除しつつ、意義がある「無駄」を見極める眼力とセンスを磨く事が必要です。

そして「遊び」とは!
車の運転をされる方は「ハンドルの遊び」の意味を知っています。
普通の車を安定して走行させるには、ハンドルに「遊び」が必要です。
人間が知識創造や価値創造の活動を行ってゆく上で、常にテンションを高く持ち続け、F1のようなハンドルに遊びが無い状態(これは超人的世界だけの話ですので)では良い仕事はできません。

クリエイティブワークスタイルを持続させるコツは、心にゆとりを持ち、無駄を厭わず、「遊び心」と少しの「いいクリエイティブワークに必要な
「ゆとり」「無駄」「遊び」が不可欠と思っています。
これも重要な「場」つくりのポイントです。

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