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「書籍:コンセプトの作り方」とプロダクト開発

皆さん、ジェームズ・ヤングさんの「アイデアのつくり方」という本は読んだことあるだろうか?
初版が1988年で、30年前の名著のため読んだことある方も多いだろう。

この本ではアイデアのつくり方を、
①データ集め
②データの咀嚼
③データの組み合わせ
④ユーレカ(発見した!)の瞬間
⑤アイデアの具体化・展開
の5段階であると言っている。

そして、今回は、電通の方が書いた「コンセプトのつくり方」という本を紹介したい。

コンセプトのつくり方(概論)

本書では、コンセプトは「経験的世界とう暗闇から物事を照らし出すサーチライト」と述べている。
具体的には、下記の図がわかりやすい。

(図抜粋:コンセプトのつくり方)

つまり、「イノベーションとは、サーチライトの照らし直し」なのだ。

プロダクト開発をしていると、競合の動きやトレンドといった世の中の流れに目を奪われて、本質を外しやすい。
しかしプロダクトにとって大事なことは、イノベーション・ポイントだ。
何が自分のプロダクトの提供価値なのか?を決して外してはいけない。

次に、具体的なコンセプトのつくり方。
下記の図がわかりやすい。

(図抜粋:コンセプトのつくり方)

①材料を集めるために「感じる」
②どうやってターゲットの気持ちを動かすかを考えるために「散らかす」
③コンセプトを入手するために「発見」
④具体的に形にするために「磨く」
という過程をぐるぐる思考するのだ。
これは正に、知識創造モデルである、SECIモデルだ。

そして、その思考を実際にコンセプトを考える時に、どういう基準で考えるか?というのが下図の「身体的思考の十字フレーム」だ。

(図抜粋:コンセプトのつくり方)

あるべき姿である「ビジョン」と、現実である「具体策」、そこに課題(リクルートでいう不)があり、そのビジョンと具体策の論理積がコンセプトだ。
非常にわかりやすいフレームワークではないだろうか。

まとめ

アイデアのつくり方」という本は10年くらい前に読んで、非常に共感した本だが、その続きの具体的なプロダクトに落とすときのコンセプトのつくり方として、この本は非常にわかりやすい。

色々なプロダクトを見ていると、最初のコンセプトは良かったが、時間が経つとVCや大企業幹部などの意見に流されるプロダクトも多い。
ビジネス化しろ!や、マーケットが違うからピボットしろ!など言われて、コンセプトがずれるのだろう。

しかし、周りの意見に惑わさず、プロダクトと一緒に死ぬ気で、プロダクト開発をやりすぎたプロダクトが、生き残るプロダクトのではないだろうか?
僕らコルクが作るプロダクトも、コンセプトを考え抜き、クリエイターの未来のために粉骨砕身頑張りたいと改めて考えさせられた。


最後にコルクでは、クリエイターの未来のための新プロダクトを一緒に開発してくれるWEBディレクターやエンジニアを募集しています。
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