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初期・九谷青窯 展


2年ぶりに九谷青窯の初期作品(1970-1980年代)を中心とした展示会を行います。

北大路魯山人が開いた星岡茶寮、その支配人を務め、また後に美術評論家、文筆家としてキャリアを築かれた秦秀雄。

秦さんの御子息が石川県にてスタートされた(正確には輸出用の九谷焼の窯元九谷作田と共に運営)窯が「九谷青窯」です。


不思議なご縁で、秦秀雄氏の御子息お二人には大変お世話になっており、交流させて頂く中、九谷青窯の倉庫に70年代から80年代のデッドストックを見つけたのは4年前でした。

そこには余白たっぷりに描かれた秋草の皿や徳利、無地の食器ながら力の抜けた、まるで使用する人が入っていく余地を残したとてもいい器がありました。

秦秀雄氏の著書から汲み取れる確かな”デザインの選定”へのエッセンス、元をたどれば魯山人の香りさえ漂うその器たちは、もはや再現することが出来ず、とても貴重な作品群であることにすぐに気付きました。

1974年冬の『季刊 銀花』に開窯当初の九谷青窯の記事が掲載されています。

“毎日つかうやきもの”と代され、様々な種類の作品が掲載されています。

“茶をくんだとき真の茶の味が、飯をよそわれたとき真の米の味がわかるようなものを”

筆者はそれに加えて、スタイルとして伊万里創始のころの仕事ぶりに似ていると評しているのも印象的です。

今回をもって初期九谷青窯の作品のご紹介は全てになります。
当然ですが、今後手に入れるのは難しく。

この年代の作品の多くをお分け頂いた九谷青窯の方々には感謝しかありません。

また、今年天国にいってしまった青窯のプロデューサーであった秦耀一さんに捧げる展示にしたいと思います。

50年前の青年だった秦さん達の作ったうつわを、同じ感性を楽しむ現代の方々へ受け継いでいければと。


【初期・九谷青窯展】

会期 10.21(土)-29(日)
会場 ラパンアートギャラリー

※通販ご希望の方は9/22よりお問い合わせ下さい。

〒150-0031
東京都渋谷区桜丘町26-1
セルリアンタワー東急ホテルロビーフロア
営業時間: 10:00-19:00

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