「性をテーマとした語りと即興の実践」振り返り
2023年10月7日に、「性をテーマとした語りと即興の実践」というイベントを開催していました。
まとまらないまま振り返っていこうと思います。
●テーマについて
性というテーマを選んだのは、それが自分の人生にとって切っても切り離せないものだったから、それについて知ったり考えたりする機会を持ちたい、しかもそれを一人で考えるだけでなくさまざまな人とシェアしながら深めていきたい、という気持ちがあったように思う。
企画について人に話すと、「性、って広いテーマですね」と言われたりもした。そう、広いテーマだと思う。もうすこし細分化した言葉にしようかとも思ったけれど、それだととりこぼされるものが多いように感じて、今回は広く「性」というテーマにしてみた。
稽古で、「性、というとどんなことを連想する?どんな話題が出うるだろう?」と皆で書き出したことがあった。もちろんすべて網羅できたわけではないけれど、ひとつひとつの話題についてどんな語りがあるだろうと思うとわくわくした。
稽古でよく語られるテーマもあれば、そうでないテーマもあり、偏りは感じられた。だけれど、稽古と本番含め「性」についてさまざまな語りにふれられたと思う。
●勉強会について
今回の稽古期間には性暴力についての勉強会を行った他、別企画として開催されたLGBTQ勉強会に参加したメンバーもいた。
お客さまやメンバーの中には当事者がいるかもしれないという前提で場を設計すること・共通認識をもつことが大事だと思い、学びの機会を設けた。「あらゆる性のありかた(や経験)が尊重される場にしたい」という思いがあり、そのためにはある程度インプットも必要だと考えてのことだった。
勉強会をしたテーマについてある程度の共通認識を持てたことは、場作りを工夫していくことにも役立ったし、座組にたいする安心感にも繋がったと感じる。
知識がないと(意図せずとも)差別をしてしまったり、当事者などを傷つけてしまうことがある、思いやりだけでは解決しない、といったことを皆で学べたのもよかった。
勉強会で学んだことのうち、記憶から抜け落ちてしまうことも当然あったと思う。だけれど、場に出た発言やふるまいから、「この人は勉強会でこれを受け取ったんだな」と思える機会が何回かあったのも嬉しかった。
●企画者のスタンスについて
自分が企画者・最終責任者といった形で関わっていたが、場作りに関してあまりトップダウン的なリーダーではなかったように思う。
8月ごろ、差別発言や二次加害的な発言があったらどう対応しよう…ということを一人で悩んでで爆発しかかっていた時期があった。それをメンバーの何人かに相談したら、自分は場作りを一人で担いたいのではなく、皆で創っていきたいのだと気付いたし、それをシェアすることを提案してくれた。その後の稽古で皆に話してみると、そのための仕組みづくりを一緒に考えてくれた。例えば、dairaだけでなく他の人もファシリテーションや知識共有の時間を設けることになった。「この人はどんなことをシェアしてくれるんだろう?」と、個人的にはとてもわくわくする時間になったし、メンバーひとりひとりの知恵をかりながら稽古していけるのが嬉しかった。本番のMCについても、心がけや共有事項など皆が分担して担ってくれてとてもありがたかった。
また、稽古で「性にまつわる作品シェア」(経験や最近考えたことのシェアでもいい)の時間を何回かとっていた。それぞれ関心を持ったり行動しているのを聞けて、共にナレッジを積み上げていってるなぁ…!という感じでエンパワーされた。
●お客様の参加の仕方やありかたについて
今回、チラシにある程度の説明はあったものの「観客参加型演劇!」とかわかりやすい言葉で告知していなかったこともあり、「なにやるのかよくわからない」状態を発生させてしまっていたかもしれないと感じた。今後もしやるのだとしたら説明をどの程度キャッチーにすべきか悩ましいところ。。
●金銭的な反省
はりきって色々やってみたはいいものの、今回数万の赤字が発生してしまった、、(自分もちで人に迷惑はかけてないからいいものの)。とはいえ持続可能な形でやっていきたいので、今後やるのかわかんないけどやるとしたら工夫していきたいです。公民館でやってもいいよなぁとか…。
●さいごに
本当に、一人ではできないことをあらゆる人たちの協力でなんとか形になった…という感じです…。本当にありがとうございました!