BL

中高一貫の図書室で本を探していると、隣でお兄さんがメモを取っている。本のメモでも取っているのかな…と思わず目に入れると、自分の名前が書いてある。びっくりして転ぶと、お兄さんが受け止めてくれる。
「あ、ありがとうございます…それ、何書いてるんですか?」
「気になった本のタイトルだよ」
お兄さんはメモを閉じてはぐらかす。
「君がちょうど手に取っていた本が気になったから。…そういうの、好きなの?」
「え、えぇ、まぁ…」
「そうなんだ。よかったら今度うちにおいでよ。父が学者だからたくさん本を集めてるんだ」
都合を合わせて彼の家に行くとそんな本よりもBLコミックが目につく。
「あぁ…これは僕の趣味で…読んでみる?」
「うわぁ…男の人のお尻におちんちんを…」
「やってみようよ」

「…痛い?」
「…なんか、変な感じ…うんち出ちゃいそう…」
「大丈夫だよ さっき洗ったでしょ」
「ん…気持ちいい…かも…」

彼がいなくなった隙に例のメモを見ると、自分の他にも男子生徒と思われる名前がたくさん書かれていて、ピンクや水色の蛍光ペンが引かれている。自分の名前にはピンクのアンダーラインと、以前は無かったチェックが付けられている。

その後学校で何度か放課後誘うが、用事があるからと断られる。
(やっぱりあのメモ…気になった子をメモしてるのかな…僕はもう用済みなんだろうか…)
(…指でしても満足出来ないや…)
後日予定が会い、彼の家に行くことに。
「先輩…すき…すきすきすき…」
「…そんなに僕のこと求めてたの…?嬉しい…付き合っちゃおうか?」
「…ねぇ、あのメモ…」
「あぁ、あれ?気になる子をメモってたんだけど…君が一番良いなって思ったから」

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