映画館でポップコーンが禁止に!?

前回はポップコーンと映画館の関係性についてお話しましたが、最近では「受動ポップコーン」という問題が浮上してきているようです。
最近のシネコン（複合映画館）には、音響や映像の質の高さを売りにしているところがあります。
しかし、音響にこだわった施設でも、容器に入ったポップコーンを食べる隣席の音には無力です。
確かに、他の音源(携帯電話、会話)は事前に注意されますが、食べ物を食べる音は何も言われません。
当然と言えば当然です。
食べ物や飲み物も映画館の貴重な利益源なので、それを無くしてしまったら大きく売上に響きます。
というか、ほとんどの人はポップコーンを食べること自体、当たり前過ぎて気にしたことも無いのではないでしょうか。

ポップコーンは何が問題？

映画館でイラッとさせられるNGマナーにこういったことが書かれていました。

・「隣のシートの人がポップコーンをくっちゃくっちゃ食べてて、それが気持ち悪かった」（29歳／金属・鉄鋼・化学／事務系専門職）
・「音や匂いのするものをずっと食べている人」（31歳／その他／事務系専門職）

また、ポップコーン問題について、実際にこんなトラブルもありました。

（20代後半の妻）
昨夜、夫婦で映画を観に行き、二人でポップコーンを食べていたところ、隣の席の方から突然「食べる音や匂いが気になって映画に集中出来ない、食べるのやめてほしい」とキレ気味に言われてしまいました。
映画が終わった後にその女性が、「あなた達のせいで映画に集中出来なかった、チケット代金弁償しなさいよ！」と夫と言い合いになってしまったのです。
周りの方が止めに入ってくださり、ことは収まったのですが、とんだ騒ぎになってしまいました。
このことがあって、今後映画館で食べることが怖くなってしまいました。
映画館では大体一般的に、ポップコーンが売られてるので、観ながら食べても良いものだと思っていました。
上映中は食べるのは控えた方が良いでしょうか？
矛盾してしまいますが、そんなこと言っていたら誰も何も食べれませんよね？
でもそもそも、上映中に食べることがマナーから外れてしまってるのでしょうか？

映画館といえばポップコーンという人もいますが、上記のようにあなたの隣に座っている人は匂いも音も気になるタイプの方かもしれません。

ポップコーン賛成派

もちろん、ポップコーン禁止に対して批判的な意見もあります。

・「そんな奴はDVDで見ろ。」
・「つまらないルールをこれ以上増やさないでください。」
・「最近の50代はこんなバカばっかり。」
・「ポップコーンより貴方の大衆の方が気になります。」

人それぞれ許容できる範囲というのは様々であって、紙やプラスチックの袋がガサゴソいうのですら許せないという人から、ポップコーンの匂いが許せないという人から、会話されるとかでないなら大丈夫、もしくは椅子を蹴られる以外は平気という心の広い人もいます。
さらに、うるさくなければ映画館という気がしないという人だっています。

解決方法は？

皆が集まって映画を観るのだからどこかで線引きをしなければならないが、どこら辺が妥当かというのは多数決で決めるより他にありません。
例えば喫煙者が多かった時代なんて、映画館でタバコを吸いながら映画を観ることもできました。
こんなことをいうと驚かれる世代もいるかと思いますが、今でも一部の古い映画館では喫煙ができます。
日本の映画館がこれからどういう方向に進化してくのか分かりませんが、映画鑑賞中の飲食なんて言語道断の暴挙として排除されて、ややこしい私物は必ずロッカーに預けておくのが当たり前。
上映中は一切の物音を立てず、背筋をまっすぐに伸ばしてスクリーンに集中すること。
うっかり居眠りなんてしてイビキなんてかこうものなら大顰蹙でインターネットに「とんでもない客が居たせいで映画が台無しになった」と愚痴られる。
そんな時代が来ないとも限りません。

現在、渋谷「Bunkamura ル･シネマ」では、客席での飲食を基本的に禁止しています。
ただ、一般の映画館では皆が同じ料金を払っているのだから、利用者には食べる権利も食べない権利もあります。
もちろん、節度ある行動をしなければなりませんが、売店でポップコーンを売っている以上、食べる音がうるさくて集中できないという人は飲食禁止の映画館に行く以外方法はないのかもしれません。

ポップコーン以外にも映画館のマナー問題は尽きないほど沢山ありますので、またいつか話したいと思います。