見出し画像

D2Cケアブランド「DAILY CLEANERS &CO-」新、スタート。

みなさま初めまして。

DAILY CLEANERS & CO-を運営している光栄産業の真霜です。私たちはもともと40年にわたりプロフェッショナル仕様の洗剤やメンテナンスアイテムを取り扱ってきました。

そんなわたしたちがシンプルで単純明快なワードをコンセプトとした洗剤やケアグッズ、クリーニングサービスを展開するケアブランドを4年前に密かに立ち上げました。

DAILY CLEANERS &CO- (デイリークリーナーズ)とは

『本当に良いもの、思い出のある大切なもの、お気に入りのものを長く愛用したい』
そんなシンプルな想いから DAILY CLEANERS & CO- は生まれました。


長年アパレル業界で働いていたサラリーマン体質100%の私が、全く違う業界に転職し何故このブランドを始めたのか?今回はそんなことを少し遠回りをしながら話を書きたいと思います。

クリーニング会社の2代目として感じた違和感

それまでアパレル業界で普通に働いていた私が、クリーニング機材商というこの似て非なる異業種の会社に転職したのは、世の中の中小企業に良くある世襲というのが理由だった。​そう、いわゆる2代目ってやつだ。

ーーーーーー

ちなみに<機材商>というのは一般的にはほとんど知られていないと思うのでここで補足。

■機材商
業務用洗濯機・乾燥機・プレス機などのクリーニング機械や洗剤・ハンガー・ビニール・集荷袋といった消耗資材などを販売する卸売業者のこと「機材商」と呼びます。

ーーーーーー

そう、益々衰退していくであろうと言われている仲卸売業。30半ば過ぎでいきなり世襲による転職。何も分からなかったし不安しかなかった。どうしたら良いのか、何をしたら良いのか、この先の未来も真っ暗闇な状態を手探りで進むしかなかった。
とにかくやるしか無かったし、やると決心してからは毎日がむしゃらに仕事をしていたのだが、しばらくしてある違和感を感じ始めた。


「クリーニング業界で働いているけど、自分はクリーニング使ってるか?」




答えは残念ながらNOだ。あるといっても冬物の衣替え時期だけくらい。多くて年1~2回といったところか。
というのも今の衣類はアイロンのいらいないYシャツ、また家庭洗濯が可能なもの(スーツなど)が沢山あるし、アパレル業界はクリーニング不要ということをセールスポイントにさえしている。消費者にとってはその方がクリーニング代を節約出来るし都合がいい。もちろん私もそれを享受する消費者の中の一人だった。


事実、その流れは数字に如実に表れていた・・・

クリーニング総需要は1992年の8,170億円をピークに、現在は3,425億円まで縮小している。一世帯あたりのクリーニング年間支出は、1992年では19,243円から現在は5,904円まで減少している。

出所:統計資料 - 総務省統計局「家計調査報告」  
二人以上の世帯(2013年まで農林漁家世帯を除く世帯、14年から含む世帯)

そんな中クリーニング業界は相変わらず世の流れに逆行し、昔と変わらずクリーニングの必要性を訴えているだけだった。値引きしたり、クーポンだしたり・・せっかくの特殊技術が大安売りみたい。。

会社の2代目として業界に身をおき、従事している自分はその矛盾を強く感じていた。

時代の主流は家庭洗濯という不安

相変わらず業界内では、次の明確な一手が見つからず、みな「不景気」という言葉のせいにして根本的な解決策は見つけられずにいた。

クリーニングが必要ない衣類が増え、ファッションは昔に比べると随分カジュアルになり、フォーマルな衣類に多いドライ品(水洗い出来ない衣類)が極端に減少していたのも業界にとって痛手だった。

この流れは当時から業界の誰しもが分かっていたし、今でも充分に感じている思う。ただそんな流れを認めたくなかっただけかもしれない。。そしてみんなどこかで何とかなるだろうと思っていたと思う。そんな中、私はこの答えだけだけは確信出来た。


『これからの主流は家庭洗濯だ』


私の中ではこの確信と、これからどうしたら良いのか?という不安で入り混じった気持ちが交錯していた。

自分たちも家庭用洗剤を販売すると決めた

家庭洗濯が主流になると確信したあと、ポイントはやはり洗剤になると思っていた。それから市販の洗剤やクリーニング業界の洗剤をリサーチし、同時に洗剤メーカーさんにも恥を承知で質問しまくった結果一つの答えが見えた。


市販の洗剤は万能型タイプで、プロ仕様の洗剤は特化・専用型タイプ。


大手のように大きなマス市場にターゲットを合わせると、家庭の洗濯事情の要望に広く答えようとしたりする為、万能型の洗剤を作らなければならない。(服で言うとファッション性のある尖ったデザインされた服より、万人に好まれるベーシックな服を作る感じかな)


また少量でも泡立ちがよく、どんな汚れにも優れた強い洗浄力を発揮するという性質の陰イオン(アニオン)系の界面活性剤を高濃度で使用している場合が多いのだ。
※成分に関して詳しい話はまた後日にしたいと思う。

しかし裏を返せば、その洗浄力が繊維を傷め衣類の寿命を短くする原因にもなりかねないってことだ。洗浄力と繊維へのダメージは残念ながら比例している。

家庭では洗剤を汚れや素材によって洗い分ける習慣はほぼ無いだろうから、常に繊維に負荷が高い状況で洗っていることになる。洗濯をする衣類全部が常に凄く汚れているならともかく、大して汚れていない衣類さえも常に洗浄力の高い洗剤で洗い続ければ・・結果はお分かりだろう。


反対にクリーニング業界では生地を傷めにくく、刺激性が弱い非イオン(ノニオン )系の界面活性剤を使用し、使用用途に特化、もしくは専用の洗剤を使い、高性能な機械を使って洗浄することが多い。


なぜなら、生地を傷めにくい非イオン(ノニオン )系の界面活性剤を使うことで洗浄時の事故リスクを減らし、また万能洗剤を使うよりも専用洗剤を使うことで、素材や汚れに最適な施術が可能になるからだ。

そしてこういったクリーニング業界で使われる洗剤は市場、すなわち家庭にはほとんど存在しないということも事実だった。

『ファッション好きな人にはもちろん、ものを大切にしたい人に向けて洗浄力や香りだけではない、衣類の寿命を伸ばし素材や用途に適した洗剤を提案出来るんじゃないか?』

そんな考えが浮かんだ。

家庭洗濯で適切なケアが可能になれば、お気に入りのアイテムをいつまでも着ることが出来るし、物を大事にすることはエコやサスティナブルにも繋がる。
※ちなみにクリーニング屋さんは、昔から衣類の寿命を伸ばすというサスティナブルな活動をしていたけど、その活動が目立たない。。

よしっ、これだ!

ようやく自分の中で小さな光が見えた時だった。

メーカーを見つけるときも多くの壁にぶつかった

そうと決まったら洗剤探し。まずは洗浄力や香りやだけではない『衣類の寿命を伸ばす洗剤』というコンセプト家庭でも簡単に使える洗剤を条件に洗剤メーカーに伝えて打診したが、前例もなくNGの嵐。探して→問合せ→NGを何回も繰り返していた。

せっかく良い洗剤を見つけたとしても、クレームがあったら対処出来ない、そもそも小売ビジネスはやっていないなど、OKを出してもらえる会社は殆ど無かった。

時には「クリーニングの需要が減ってしまうじゃないか!」とお叱りをいただいたこともあった。
※クリーニングの話もいつかしたいと思う。いや、しなきゃならない。


そんなことを繰り返し、ようやく共感してOKを出してくれるメーカーをみつけた時は本当に嬉しかった。そして何とかプロ仕様の洗剤を商品化できるまでに漕ぎ着けた。本当にありがたい事だし、恩返しのためにもっとこの動きを大きくしていきたいと思った。

そうしてできあがったDAILY CLEANERS &CO-

ネットで洗剤を検索すると今でも、「どっちが良くてどっちが悪い」(とくに合成洗剤は酷い扱い)の一辺倒だが、そうではなく状況に応じて最適な方法で洗うということが一番重要なんだと思う。共存共栄という考え方かな。

そして価格と広告イメージが強く先行される日用品の洗剤だが、正しい知識をもって自由に選択出来る世の中にし、それと同時に現在のクリーニングの形態や価値観を変えていきたいと思っている。

今回あえて展開する洗剤の特徴についてはあまり深く書いてはいないが(むしろ殆ど書いていない・・・)それよりもDAILY CLEANERS &CO- (デイリークリーナーズ)が、どんな思いをもってスタートしたブランドなのかということがうまく伝えられたらと一番に思っていた。

うまく伝えられたかな・・・

クラウドファウンディングに挑戦します

また今回沢山の方々に助けられ、クラウドファンディングで新たにプロ仕様の専用洗剤を先行販売する。

特にこの季節に活躍するダウンジャケット機能性アウター専用洗剤だ。家庭では洗濯出来ないと思われがちだが、適切な洗剤と正しい知識さえあれば家庭でも簡単にケア出来るのだ。

スクリーンショット 2019-12-23 20.48.17

「あーなんだ、単なる洗剤か」と思わずにたかが洗剤、されど洗剤。このプロジェクトを是非見て欲しい。

偉そうな言い方かもしれないが、これがものを大切にしてもらえるきっかけになれたら何よりだ。

----------

○クラウドファンディングのページはこちら
自宅でクリーニング! 衣類を清潔に保つダウンジャケット・機能性アウター専用洗剤

○公式HPはこちら
DAILY CLEANERS &CO- (デイリークリーナーズ) 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?