見出し画像

海外研修を振り返って

ライター:杉田さん

こんにちは。
ダイキアクシスグループ 株式会社トーブから内定をいただいた杉田です。

私たち、新入社員12名は令和4年の11月20日から28日までの9日間、インドネシアのバリ島で海外研修を行いました。
バリ島では水処理施設を視察したことや、現地の農家さん達からお話を聞くことで日本との生活の違いや現在抱えている環境問題などを実際に感じながら学ぶことが出来ました。
まず、この9日間の中で私が驚いたことや、疑問に思ったバリ島と日本の違いについて3つ、みなさんに紹介していきたいと思います!


1. 水道水が飲めない!?

日本では、蛇口をひねるだけで何時でも安心な水を飲むことが出来ます。しかし、バリ島ではそうはいきません!バリ島には浄水施設が無く、日本のように消毒がされていません。現地の人たちも水道水は飲まず、ガロン瓶と呼ばれる19 Lのミネラルウォーターが入った大瓶を購入して生活しているそうです。
私も9日間の生活の中で一番大変だったのは今思い返してみても水問題ですね。バリ島は赤道に近いため、日本と違って11月でも30°を超えているので、多くの水を購入したり、歯を磨く時もミネラルウォーターを使ったりと慎重に生活しました。
そのため、日本に帰った後、調査でビジネスホテルを利用したとき、「ホテルの水も安全じゃないかもしれないから水を買わないと!」とバリ島での生活が抜けきれていませんでした。。。たった9日間だけでも生活の意識が変わってしまうことに驚きました。

2. カラスが見当たらない?

私は大学で生物を専攻していることもあり、バリ島ではどのような生物に出会えるのか、日本との違いを見つけることが楽しみでした。その中でも一番驚いたことはカラスがいなかったことです。
日本ではそこら辺で見かけ、夕方になると鳴き声が聞こえるのが生活の一部に感じる人が多いのではないかと思います。しかしそんな当たり前のカラスがバリ島にはいなかったのです。日本ではごみ袋がカラスにあらされないようにネットで覆われています。バリ島ではそのままの状態で出されていました。生態系の違いによって生活環境にも違いが出るんだと思いました。

3. バリ島の下水処理ってどうなの?

1.で記載したようにバリ島では水道水を飲むことはできませんが、逆に使った後の水はどうするんだろうという疑問が生まれました。
私達はこの9日間の研修の中でバリ島の水処理施設に視察する機会を得ることが出来ました。私は、小学生の頃に地元の浄水場を見学したり、ダイキアクシスグループが施工やメンテナンスを行っている施設を見学させていただいたことがあったので、日本とバリ島ではどのような違いがあるのか興味がありました。
もし、このまま流していたらマングローブに
影響が出るのではないか?
と思い、そこで同じ思いを持った人たちで集まって、現地調査を行いました。
バリ島の水処理施設は広い土地の中で一つ一つの施設が大きい印象を受けました。バリ島の水処理施設は、曝気槽を1回通した後、ごみを沈殿させ、その上澄み液を河川に流していました。これを見た時、私は「たった1回の水処理のみで水質的に問題はないのか?」と違和感を持ちました。このように思った理由は、日本の排水処理施設では曝気槽と脱窒層を何度も循環した後、河川へと排出されているからです。

自分たちで考えて現地調査!
私達には2日間の自由時間を与えられました。それまでは、決められた日程の中、全員で行動を共にし、インタビューも通訳を通して円滑に行っていました。しかし、この2日間は自分たちで計画を立てないといけなく、言語も違う知らない土地での調査はとても大変でした。
現地の人の話を聞いていく中で、「考え方に違いがある」ことに私は驚きました。
さきほどもお伝えしたように、私達は、バリ島の排水処理施設の現状を見て、窒素やリンがそのまま流れてしまうことで水質に問題があるのではないかと考えていました。しかし、現地の人に聞いたところ、それよりもゴミを取り除く方が大切だとおっしゃっていました。また、排水処理施設から出る汚水よりも一般家庭から排水される汚水の量の方が多いため、そちらを解決していく必要があるともおっしゃっていました。
私は問題を解決するとき、まず小さなことかから始め、これを積み重ねていくことで解決していこうと考えています。ですが、海外の方はまず目に見える大きなことから解決していこうという、自分の考えとは全く逆の方法で解決していこうと考えていることに驚くとともに、問題解決への新たな視点が広がるきっかけになりました。

集めた資料からビジネスにつなげていく
現地調査で得た情報を基に、どのようにしたら現地の人のためになり、そしてビジネスへとつながっていくのかを同期でグループを作り、考えました。中でも、どのようにしたら言語や文化の違う現地の人に伝えることが出来るのか、何度もグループメンバーと試行錯誤しながら作成していきました。
そこで私達は、下図のような1つのイラストを作成しました。聞いてくださる人が一目見ただけで分かるように矢印を用いてサイクルを表現し、文章をコンパクトにまとめることで、読ませるのではなく、話を聞いてもらえるよう心がけました。
他のグループからも流れがつかみやすくてとても分かりやすいと評価をいただきました。また、現地の人からは、実際に現物があったらもっとわかりやすくなるとのアドバイスもいただき、次のプレゼンテーションの作成に生かしていこうと思いました。

自分の好きなことが誰かの助けに ~海外研修を通して新たな発見~
私は今回の海外研修を通して「好きなことが誰かの助けになる」ことを発見しました。
私は小さい頃から、生物が好きでよく自然に触れていました。今回、バリ島の水質を改善していく中で浄化槽などは高くて現地の人に普及させるのが難しいという問題があり、どうすればいいのか悩みました。その時に、小学生の時に行った、「裏山で伐採した竹を炭にして、学校の池をきれいしよう」という活動の経験がつながっていきました。そしてこの経験の話から、同じように生物学を学んでいる人とここをこうしたもっと良くなるんじゃないかと話し合ったり、逆に生物学を学んでない人ともこうしたらお客さんが買ってくれるんじゃないかと生物以外の話へと発展していきました。そこから私は、今まで好きでやってきたことが誰かの助けにつながっていくことにうれしさを感じました。
また、私は文章を考えることが苦手なので、みんなが話を聞いてくれてそれをわかりやすくまとめてくれました。自分にとってはできないことなので凄いと褒めたら、逆にその人にとってはアイデアを考え付いたり、イラストにできるのもすごいよと言われ、「自分の普通は誰かの普通ではない」と気づきました。

また、私は初めての海外ということもあり、とても多くの不安がありました。そんな中、同期の皆さんがいろいろと支えてくれました。そして、辛いことだけでなく楽しい経験等多くのことを共有することが出来ました。9日間という長い間の共同生活で内定式前までは知らなかったその人の良いところや自分の弱点、また他の人から見た自分では気づかなかった特徴などを知ることが出来ました。
このように私は海外研修を通して、「自分の好きなことが誰かの役に立ったり、苦手な分野もみんなで力を合わせていけば解決していくことが出来る」という新たな見方を発見しました。

この9日間の経験を生かして、4月の入社後も同期の皆さんと「得手不得手」を補い合いながら、ダイキアクシスグループの一員として活躍していきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?