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放置民


このnoteが動くのはいつぶりでしょうか。

なんでも放置しているとホコリが被ってしまいますね。



昔、セガから「ドリームキャスト」という据え置きのゲーム機が発売されました。

それで遊べるゲームソフト「シーマン」が出たとき、何だこれはと子供心に衝撃が走ったのを覚えています。

「シーマン」とは、育成ゲームなのですが何を育てるかというと、人面魚です。

顔が生々しい無愛想な人面魚。

「シーマン」にはすごいシステムがあり、付属のマイクをコントローラーに取り付けて喋りかけると、シーマンが皮肉交じりに答えてくれるのです。


人面魚と喋れるなんて。そんな時代がくるなんて。

当時ときめいた僕はソフトを買ってもらい、早速起動させました。

これをテレビ画面を水槽に見立てて卵をふ化させるところから始めるんですが、最初から何度か躓きます。

というのも、チュートリアル的なものがないノーアテンドでいきなり始まるので、
しばらくはその画面いっぱいの水槽を眺めている時間が続きます。

ブーンっと、酸素を発生させる装置は動いてるのは確認できます。
岩や水草も配置されており、物はそろっています。

そのままぽかーんと見ていると、中央に何か漂っていることに気づきます。
白いのがポツポツと。

そう、これが卵なんです。
卵がいくつか漂っているのをまたしばらく眺めます。

なんの時間?ゲーム?これ、え?

時間と共に増えていくハテナの数に首が悲鳴を上げそうになったとき、思わぬ光景が。

なんと、アンモナイトが現れるのです。
もちろん置いてけぼりです。
は?なにこれ?

するとそのアンモナイトはなんとぷかぷか浮いてる卵を、その数十本の触手を使ってシュッシュッ!っと吸い込んでしまうのです。

え?卵!!!!え!?

驚いてる間に画面には中央に漂うアンモナイト一匹のみになってしまいました。

激ムズです。

僕は一度リセットを押し、スタート画面へ戻りました。

え?なんか間違っていたのかな・・・。

またスタートをし、同じ件を何度も繰り返します。

映画のようにタイムリープするごとにヒントが得られる。
そんなことは現実では起きず同じことを繰り返します。アンモナイトも腹パンパンでしょう。

何度目かで諦めかけて、ただようアンモナイトをひたすら眺めていたときにまた新たな光景が。

アンモナイトが震え始めたのです。
ぶるぶるぶる。
スイッチをいれたらがむしゃらに震え出す縁日の景品でみかけるボールのように。

ん?きも!!・・・あ!!!

そして、ぶるぶる震えていたアンモナイトはそのままパーン!と爆ぜて影も形も無くなりました。

ひえー!!!きも!!!!

唖然としていると、水中には何か漂っています。よくよく見てみると。


ちっちゃい人面魚が泳いでました。顔は無愛想な大人のちっちゃい人面魚が。

そう、すべては生まれるまで必要なプロセスでした。長かった。
たしか、2、3日同じ繰り返しで詐欺疑ってたくらいなので。


あとはなんとなく餌あげたり、
なんかカエルみたいなのもいたな。

だんだん成長していって、ご飯あげたり、「シーマン」って声かけてみたり。

「なんだよ」とか返事も無愛想だった気がする。


こんな感じかーって全貌がわかってきてなんとなくやる頻度が減り始めた。


一日空いて、三日空いて、一週間空いて。

あ、そういえば全然起動させてないなってなり、久々に再開してみるとすごいことが判明した。

スタート画面がホコリを被っていた。
ソフトにはどうやらセーブデータと連動して時間経過を現実と同じにする機能がついていたようだ。

そのままスタートしてみると、
水槽もめちゃめちゃ汚れてて画面が曇っていた。

あぁ、ごめんよ。。



それぐらいnoteも放置しちゃってたなっていう事。

すこしでもいいなと思ったらサポートよろしくお願いします!今後のインプット、自身のレベルアップを経て、皆様に楽しい時間を提供させていただければと思います。