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マネジメントの心得

ここ最近、常駐でがっつりチームを持って、お仕事をしていたのですが、その時にいろいろとマネジメントで苦戦し、やっと型ができてきたので、振り返り。変えてよかったマインドセットについて、まとめます。

①レールを敷かないで、脱線しそうになった時に支援する

最初はめっちゃくちゃマイクロマネジメントしていました。基本的には、全部TODOに落として、それをやってもらうようにしていました。

が、これをやると、自走してくれないことに気づきました。レールを敷いて、その通りに動くと、レールがない時に何もできなくなります。

スタンスとしては、レールを敷くのではなく、レールから外れそうになったタイミングでアラートが鳴り、自分自身で結果を出すためのアクションを伴走しながら考えることが大事なんだと思います。

マネジメントは、このレールから極端に外れそうかどうかをチェックするヘルスチェックのためのKPIと、問題が起こった時の意思決定ができるだけの知識を持つべきで、何から何までやることをこっちで決めようとしてはいけないということを痛感しました。

万が一、問題が起こりそうになったら、バックアップを持っておき、全力で支援するというスタンスで、とにかく信じて見守ることが大事でした。


②知識、スキルが足りないのか、考え方の問題なのか切り分ける

最初は、考え方、価値観がずれている人に、必死こいて知識を教えたり、逆に価値観があっているのに、知識を教えず、価値観を変えようとしていました。

でもPBPを理解してから、やり方が大きく変わりました。
PBPとは、コーチングのフレームワークです。

・Possession: 知識、スキル
・Behavior:行動
・Presence:考え方、価値観

コーチング

マネジメントされている人が、ある目標行動をとれていないときに、この3つの視点で見るのが重要だと感じました。

というのも、ある目標行動をとれないときに、やり方をたくさん教えていて、それで結果を出せなかったんですよね。でも、実はPossessionの問題ではなく、Presenceの問題だということに、後で気づきました。

つまり、知識はあるけど考え方が邪魔している問題だったんです。これをひたすら知識で解決しようとしても意味がなくて、Presenceの問題であれば、Presenceを変える必要があったのでした。

③「自分でやったほうが早い」という思考を捨て、長期で教育のROIを見る

マネジメント始めたてあるあるで、「自分でやったほうが早い」と考えて、ヒトに権限を委譲せず、マイクロマネジメントして、いつまでたっても自走させられない、、という問題は多くの人がぶち当たると思います。

が、自分で今回やっていて、おそらくマネージャーこのPresenceは、教育のROIを短期で評価しようとしてしまう問題に帰結するのではないかとかんがえました。


下の図を見てください。基本的に、教育投資は短期で解決できるものではありません。投資して、時間がたってから、何もしなくても自走できる人に育ちます。なので、投資期間は、自分でやったほうが早いのは当たり前なのです。

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自分でやったほうが早いと思い込んで、ヒトに任せないと、以下のように、まったく組織としてスケーラビリティのない状態になります。

マネジメント学 (5)

将来的には、ヒトに任せるという投資期間を得ると、マジで何もしなくても勝手に目標達成できるようになるので、教育コストは長期でROIを合わせることが大事だと感じました。

④自分で結果は出さず、ヒトに結果を出させる

最初は、自分で結果を出そうとしていたのですが、マネジメントするときは、自分が直接手を動かさずに人に結果を出させるマインドでやらないといけないことに気づきました。

⑤報告・連絡・相談は人に期待せず、マネージャーが仕組み化する

「問題が起こったら、なんで報告してくれなかったの?」と最初は詰めていたのですが、これは普通にマネージャーの危機管理能力が足りないだけだということを痛感しました。

マネジメントされる側って、普通に報告、連絡、相談をどのタイミングで何を伝えるべきか、普通にわからないんですよね。最初からリスク管理できていたら、マネージャーいらないわけで。

なので、数値でヘルスチェックしつつ、長期スパンで立てた施策に対して、事前に承認をする仕組みにして、問題が起こる前に情報を把握できるようにしました。

あとは、普通に報告、連絡、相談したほうがその人が幸せになるようなフィードバックを意識する感じですね。ここで面倒くさwって感じられると、共有することがコストになるので、なるべく人を信じるようにしました。性善説で接して、性悪説でリスク管理する感じです。

⑥知識が付いたら責任と裁量を持たせて、ひたすら信じる

最初は、責任と自由度を与えずに、僕が書いたコードをそのまま実行するような感じで仕事を任せていましたが、やっぱり成長スピードが遅かったです。

そこで、その人が仕事に没頭できるように、責任と権限を持たせて、ひたすら信じて見守るようにしました。そうすると、任された側には圧倒的に当事者意識が湧くので、どんどん成長するようになりました。

ちなみにこれは知識がない状態でやると、成功体験をどんどん奪うので、先にある程度やってみせてから、マネしてもらうように教育体験を設計すべきです。レディネスレディネス。

⑦結果で褒めるのではなく、プロセスを褒める

褒めるのは、古典的な行動科学では動機付けにつながります。基本的に、望ましい結果を出す場合は、その結果が再現するようなプロセスを動機付けしたほうがよいので、よいプロセスを褒めるようにしました。

どういうことをしたら素晴らしいのかを定期的に伝えて(うちの場合は「前工程への感謝、後工程への思いやり」)そのプロセスを踏めた時に感謝するようにしました。

もちろん結果も感謝するのですが、プロセスを再現してもらうほうが結果につながるので、プロセスを褒めるようにしました。


最後に

ここに書いてあること、山本五十六先生のこの発言通りだなぁと感心しました。

やってみせ、言って聞かせてさせてみせ、褒めてやらねば人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば人は実らず。

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