フリーランス・副業の扱い方
こんにちは、DAIです。
ここ最近、会社員としてもお仕事を発注することが増えてきました。そこで、
①1年間フリーランスをしてWebマーケのコンサルティング経験
②起業してフリーランスの雇用経験
③会社員としてフリーランスの外注経験
の3つの経験をしてきたうえで、また他社さんのフリーランス外注での成功事例をみつつ、企業側がフリーランスマネジメントをするうえでよくある落とし穴をまとめていきます。
(企業側の人と現役フリーランスの人向け)
①期待値調整ができていない
何をどこまで任せるかの期待値調整ができていないのが一番つらみです。
基本的に発注主(多くの場合企業)は、フリーランスに仕事を依頼する場合、こちら側がそのドメインの知識がないパターンが多いです。
なので、「何をどこまで任せるか」を具体的に決められないで仕事を発注することが多いです。
②「よしなに」を期待する
その結果何が起こるかというと、「その分野についていい感じにしておいて!」という、発注主の期待値アゲアゲMAXな仕事の任せ方になります。
しかし、そんな任せ方をして
「おっしゃーテンション上がってきたぁぁぁ ひゃっは~」
みたいなフリーランスはドMか変態です。本当に経験が欲しい限り、そんなにいません。(それがやりたいなら普通に企業で働いた方が得なので。)
仕事をする側のフリーランスの心理としては、
「頼まれた範囲でやりますが何か」
「10万ならコンサルティングくらいは週一で稼働するけどさ、そんなにやんねえわ」
「てかそこまで期待するならもうちょい金くれよな」
「その仕事は別にやりたくないな」
「別に御社にフルコミットしたいわけではないしな」
「てか期待値高いし業務わかってないしクライアントクソ面倒くさいな」
という気持ちになります。
フリーランスで週1稼働みたいな人に、期待値を上げて全投げするのは、
「風俗店で1000円でやらせろ!」
って言ってるみたいなものです。糞客扱いされてTwitterにスクショを取られて、社会的に抹殺されるでしょう。
同じように蒸発されてフリーランス界隈の中で地雷クライアント扱いされてどこかに消えます。
(本当はその辺の期待値調整はフリーランスがプロならやれって話ですが、正直そこは企業とフリーランスがお互いが歩み寄って議論するのが一番幸せかと思っています)
③フリーランスがやりたいことを把握していない
ぶっちゃけ、フリーランスとか雇用しようとしたら一番面倒くさいタイプなんですよ。これはマジ。
だって、自由な働き方のために、正社員という特権階級捨ててまで独立してるんですから、仕事でやりたいこととか、ライフワークバランスとか、お金とかめっちゃ優先順位高いんですよね。
「定額働かせ放題」「うちしか雇用先ありません」みたいな正社員と、どこからでも仕事がくるフリーランスと比べたら、圧倒的に扱いづらいのは自明です。自社の社員の人以上にモチベーションとか、何ならコミットしたいのかは把握しておかないといけない。
フルコミットさせて一緒に働きたいなら、相手が欲しいものをちゃんと仕事の中にいれられるかとか、そういう感じでお任せしないと、普通に難しいです。
ではどうすればいいのか
ということで、どうすればいいのかまとめます。
①ドメイン知識がある人に発注を管理させる
発注主のリテラシーを上げましょう。そのためには、発注主にリテラシーがある人を雇用するのがやりやすいです。
例えば、開発者やデザイナーにお仕事を任せるなら、PMみたいな人を正社員で雇いましょう。そのうえで、正しく発注できる人がフリーランスに業務委託するのがオススメです。
広告運用担当にお仕事を任せるなら、Webディレクターみたいな人を雇って、レポーティングをしたり、改善施策のディスカッションを管理できるような体制でやるのがオススメです。
ドメイン知識がなく、管理者がいないまま業務委託でお仕事をお任せするのは、何が正しくて何がダメなのかがよくわからず、結構難しいということがここ最近の学びです。(そして相手も忙しいのでそこまでコミットする暇がない)
②コンサルティングを受けつつ内製する
コンサルティングを受けていても、じゃあその人が手を動かして週5で働いてくれるかというと、働いてくれません。
なので、
①コンサルティングをする人(フリーランス)
②コンサルティングを指示する人(マネージャー)
③コンサルティングをする人から教育を受ける人(実務者)
の3人を置いて、知識を教育費としてお支払いしつつ、内製して仕事をできるようにする方法を使います。
③巻き込んで採用する
あとはかかわってくれるフリーランスのテンション爆上げなお仕事をお任せしまくって、コミットしてくれる優先順位を上げる方法があります(ワイはそれで入社してしまった)
④定型業務の場合事前に業務フローを整えておこう
コンサルティングではなく、手を動かして実働を依頼する場合、業務フローを整えておきましょう。
⑤契約周りの理解をしておこう
請負契約と準委任契約など、もろもろ契約を理解しておきましょう。こうすることで、いざ問題があった時に企業側も身を守れます。
請負契約は仕事の完成に対して報酬が支払われますが(民法632条)、準委任契約では、納品物が想定どおりに完成しなくとも、事務処理自体が適切に実施されれば対価を請求できますし(民法648条2項)、受任者の責めに帰することのできない事由によって履行の中途で契約が終了したときには、受任者は、すでにした履行の割合に応じて報酬を請求することができます(民法648条3項)
瑕疵担保責任
請負契約については、民法上、請負人の瑕疵担保責任が定められており、仕事の目的物に瑕疵がある場合には、注文者は瑕疵修補請求権および/または損害賠償請求、さらに、瑕疵の程度により契約の解除をすることができます(民法634条、635条)。
あと指揮権の理解もかなり重要です。下手すると偽装請負になるので。
●業務委託は指揮命令を受けるの?
業務委託契約を結ぶことで指揮命令を受けることになるのかというと、実は業務委託では依頼主から直接指揮命令を受けることはありません。なぜならば、業務委託は企業と雇用関係を結んでいるわけではないからです。
●偽装請負に注意する
業務委託契約を結ぶ際に気をつけなければいけないのが、「偽装請負」です。偽装請負とみなされる場合の基準はさまざまですが、大まかにいうと業務委託契約を結んでいるにもかかわらず、その勤務実態が労働者派遣と変わらない状況にある場合がひとつの基準となります。
偽装請負についてもチェックが必要です。
偽装請負(ぎそううけおい)とは、実態は労働者派遣又は労働者供給であるにも関わらず、業務処理請負や業務処理委託などの名称が用いられる請負契約を偽装して行われるものを言います。
最後に
フリーランスは語源の通り、傭兵です。別に国家に対する忠誠心もなければ、待遇が微妙だったらすぐに別の国の傭兵になります。
企業としては、いかにやりやすい環境を作りつつ、結果を出しやすい形にするかだけだと思っています。そしてそのためには、フリーランスの道理を理解すること、できることとできないことの制限をある程度理解しておくことが重要かと考えています。
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