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無益な情報発信が、今のキャリアの8割を決めてきたかもという学び

継続的で好奇心に基づいた情報発信によって生まれた計画的偶発性や、弱い紐帯の強さが、自分のキャリアの8割くらいを決めてきたかもと言う話です。以下、思考メモ。

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「人生の8割は、自分の意図しない行動によって生まれる」と言う「計画的偶発性(Planned  Happenstance)」という概念が、Krumboltzらによって20世紀末に提唱されました。(1999)。

それまでのキャリアカウンセリングは、偶然は存在せず、自分で予測を立て計画していくことが可能とする立場だったが、Krumboltzらはそれに対して、「ぶっちゃけ無理っしょ。キャリアとかほぼ偶然でっせ。なんで偶然をちゃんと計画しましょ」と提唱しました。

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昨日飲み会で、尊敬している経営者の方がお話ししているときに、「無駄なことをやったほうがいいよ」とアドバイスをされていて、ふとこの計画的偶発性について思い出しました。

彼曰く、大事な仕事は、予想外なところから振ってきて、仕事とは関係のないところから、いきなり大口の顧客に出会うことがあるらしいです。

ふと思い出して、計画的偶発性理論についてWikipediaで調べたら、以下のように書いてありました。

その計画された偶発性は以下の行動特性を持っている人に起こりやすいと考えられる。
1.好奇心[Curiosity]
2.持続性[Persistence]
3.柔軟性[Flexibility]
4.楽観性[Optimism]
5.冒険心[Risk Taking]

自分の人生のターニングポイントは複数あるんだけど、当てはめて考えると恐ろしいほどこれに当てはまると感じました。

ターニングポイント①:大学時代のインターン先に出会ったこと
ターニングポイント②:社会人1年目のときに、尊敬する経営者さんに出会ったこと
ターニングポイント③:Twitter経由で転職したこと
ターニングポイント④:またTwitter経由で転職したこと

ターニングポイント①:大学時代のインターン先に出会ったこと

大学時代のインターン先に出会った直接のきっかけは、そもそも僕がまだ高校生の頃から始まっていました。ICUに入る前にフィンランドの教育についてひたすらツイートしていたら、その話に興味を持ってくれた人がたまたま入学後たまたまクラスメイトで、「お前興味があるなら教育のNPO入らない?」と言われてNPOに参加いました。そこでそのインターンが採用活動に来ていたので、入社することになったのです。

高校生の頃に持続的に好奇心を元に発信していた結果、後に自分の仕事に大きく影響する出会いが生まれていたようです(しかもそのインターン先の会社の社長の元上司が、今回の飲み会のこのテーマを話していたと言う)

ターニングポイント②:社会人1年目のときに、尊敬する経営者さんに出会ったこと

1社目の仕事があっていなすぎて、仕事終わりに毎日6〜8時間くらいプログラミングやマーケティングの勉強をしつつ、手を動かして色々と作っていました。自分の趣味の教育に対する調査とか、論文とかまとめて発信したり、会社で通勤しながらPCでTinderの自動化して遊んで発信していました。

たまたま、アプリがバズる前に興味を持ってくれて、一緒に飯に行った人は、つい一昨日も飲み会で飲んだ仲になったし、僕が独立する頃に、税理士さんを紹介してくれたりとか、自分の独立の前に色々と知っておいたほうがいいことをサポートしてくださった。もう一人の経営者の方は、僕がめちゃくちゃくだらないコードを書いているので興味を持ってくれて、独立後に一緒にお仕事を頼んでくれたり、仕事について色々と教えてくれる仲になりました。

その二人と話していて、実は1年目の転職活動をするかどうかの判断もしたし、キャリア設計に大きな影響を受けました。

こちらも、継続的に好奇心の赴くまま、情報を発信していた結果、この偶然性を呼び寄せたのではないかと思っています。

ターニングポイント③:Twitter経由で転職したこと

1年目のときに、スケベ博士というしょうもないアプリを作ったりした結果、数社からマーケターやエンジニアとしてのオファーが来ました。そして二社目の会社に転職することができました。今でもまだお仕事でお付き合いがあるが、本当にくだらないことを好奇心の赴くまま発信していたら、人生が変わっていました。

ターニングポイント④:またTwitter経由で転職したこと

社会人2年目のときには、自分の興味分野を発信していたんだけど、たまたま現職の会社の人とそれ経由でご飯を食べました。そしてその後独立するんだけど、最初は簡単なお仕事から声がかかって、入社するに至りました。

一見無駄なことを発信し続けることが、予想外のチャンスを広げる

これまでのターニングポイントを見ていると、一見無駄なことを発信すること、そしてそこから舞い降りたチャンスをものにすること、これが予想外のチャンスを広げてきたと思います。

特に、仕事だと思って意識しなかったことこそが、自分の好きな人が興味を持ってくれて話しかけてくれたりする機会になったりします。

逆に、仕事だと思ってやってしまっていることは、短期的には小さな利益は出るけど、長期的だとほぼ誤差だと感じることが多いです。

また、情報発信をした結果、 Twitter上で出会ったことのない人と出会い、それによって機会が拡張していくのは、「弱い紐帯の強さ(the strength of weak ties)」なのかもしれないです。自分のデフォで近い人ではなくて、ちょっとした他人のほうが、人生への影響力は大きいのかも。。とふと思いました。


出典

"Planned Happenstance 理論を背景とした
境遇活用スキルの測定"  南山大学紀要『アカデミア』人文・自然科学編 第 14 号,49―64,2017 年 6 月
Kathleen E. Mitchell, Al S. Levin, John D. Krumboltz "Planned Happenstance: Constructing Unexpected Career
Opportunities" JOURNAL OF COUNSELING & DEVELOPMENT SPRING 1999 


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