散文詩「オウンゴール」

 休みがないとストレスが溜まって死ぬ。
 仕事がないとストレスが溜まって死ぬ。
 というあほみたいに面倒なのが、哺乳類。
 中でも最も知能が進化しているとされるヒト。
 面倒極まりないですね。
 カメムシはどうなのかな。
 カメムシにストレスはあるのか。
 ただ我々はカメムシではなくヒトです。
 うまく己を律しないとストレスで死ぬわけです。
 特に現代は隣人と比べられる共存社会。
 周りが気になる。
 うまくやるために人を合わせる必要がある。
 かつ自己のイデアも通したい。
 そんな難解な。
 それなのに成田から地球の裏まで飛行機が飛んでいる。
 どんな奇跡がこれを。
 山間の工場で働く人。
 国際線スチュワーデス。
 毎日素うどんで済ましてNPOで働く人。
 親の遺産で買った車を出会い系で会った人に貢いでしまう人。
 あれ。
 これ全部結局、自身の選択ですね。
 つまりみんな選択しているわけです。
 自分の生き方を。
 先天的な定めはさておいて。
 だから言い訳はできないはずです。
 いやあいつのせいでぼくは私は、という人もいるでしょう。
 人のせいにしているのもあなたの選択です。
 あなたの人生はあなたが決めてきたことの結果なのです。
 これから先、このまま行ってもいいし。
 選択を変えてもいいし。
 まあとりあえずこの出汁の効いた味噌汁でも飲んでくださいよ。
 これは私のおごりです。
 これに関しては選択しなくていいです。
 あなたの口をこじ開けて飲ませますから。
 そうなんです。他人の選択はすべて、あなたにとっての暴力なのです。
 もしこの毒入りの味噌汁を飲みたくなくば、命を賭して抗え、君よ!

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