見出し画像

人生の五計 34

藤林邦夫の3分メッセージ(『生きる楽しみ』1991年版、pp.46−47。)

パウロという伝道者は、こう語ります。

「私にとって生きることは切りであり、死ぬことは益である」

(日本聖書協会口語訳聖書 フィリピ書1.21)


これは、自分はキリストの生き様の延長のような生き方をしているし、死ぬことはそのキリストと共にいることなので、これも結構、というのです。
キリスト中心の生と死こそは、クリスチャンの人生です。

ところで、中国の宋代の学者、朱新仲(しゅしんちゅう)は、人生の五計ということを唱えました。

  1. 生計で、生理の問題、人間の体の問題です。いかにして健やかに生きるか、ということです。

  2. 家計で、経済上の問題です。暮らしをどのように立てていくかです。

  3. 身計、しんは身、からだですが、立身出世の身で、どのように身を立てていくかです。

  4. 老計で、いかに年をとるかの工夫、老後の問題です。

  5. 死計で、どのような死に方をするか、死んだ後で何を残すか、ということです。

人生70年から80年、余命が永くなるにつれて、老計と死計の問題は、大切になってきています。年を取ることは分かっていても、上手に年を取ることは難しいし、きれいに世を去るのも、自分の計らいだけでやれるものではありません。

ではどうするか。私にとって、生きることはキリストである。パウロのように若い時から神様と共に過ごすなら、年が寄って悪い日が来て、何の楽しみもないと、愚痴らなくて済みます。

教会には、そのように老後を感謝しつつ、別れの日まで励んでいる方がいます。ぜひあなたも、おいで下さい。人生の五計のためにも!

*********************************

<著者紹介>
藤林邦夫 1935年(昭和10年)生まれ。日本純信聖書学院自主退学、京都福音教会で、35年牧師として従事。ホザナ園園長も務めた。1992年2月26日、56歳で召天。この一連のエッセイは、亡くなる直前に、4年間にわたり、3分間テレフォン・メッセージとして書き溜めたもの。


よろしければサポートをお願いいたします。 頂戴したサポートは、より良質な記事をご提供するために、有効に使わせて頂きます。よろしくお願いします!