色彩心理

色の視覚効果

色の錯視的現象

 錯視とは、実際のものの大きさと、見た時のものの大きさが異なる現象のことを言う。

①ハーマングリッド

 白い十字架の中心に薄い黒い影が見える現象。発見した人の名にちなんで、「ハーマングリッド」となった。
ポイントは、縁辺対比。直線部分は、黒の正方形と面しているため、縁辺対比の効果でより明るく見える。十字路の中心部は、黒の正方形と離れているため、縁辺対比が弱くなる。
※しかし、違うパターンではハーマングリッド現象が起きないことから、別の要素も原因としてある、と言われている。

ハーマングリッド現象

②マッハバンド

明と暗の変化の過程で、明るい帯と暗い帯が見える現象。
縁辺対比の一種と言われている。
側抑制(刺激を受けた神経細胞と隣接する神経細胞との間に差をつけるため、隣接する神経細胞の興奮を抑制する働きのこと)で説明可能。

マッハバンド

③リープマン効果

明度差がほとんどない有彩色が隣接すると、境界線があいまいになり、ちらついたり、不安定な感覚を与えるといった、特徴的な資格印象を生じさせる。
色相差や彩度差があっても、明度差がなければこの現象が生じる。

リープマン効果

④エーレンシュタイン効果

格子状の十字路の部分が抜けた場合、その中心部がより一層明るくもしくは暗く見える現象。
中心部を実践の丸で囲むと、その明るさ(暗さ)は消失する。

エーレンシュタイン効果

⑤ネオンカラー効果

エーレンシュタイン効果の格子の十字路を色線でつなぐと、その色線がにじみ出て、広がるような錯覚を与える現象。

ネオンカラー現象

⑥透明視

明度の異なる無彩色の図形で構成されたものは、単純な図形が重なった場合、重なった部分が透明に見える現象。
下の図のように、黄と青の長方形の重なった部分に緑の長方形を挟んだ場合、緑箇所が透明に見える。しかし、少しでもずらすと、透明には見えなくなる。
こうなることから、黄と青のと、緑の長方形の配置が関連しているというのが、この図から分かる。

透明視①


透明視②

⑦マッカロー効果

赤の画像と緑の画像を交互に10秒ずつ、10回程度見続けたのち、白黒の画像を見ると、しばらくは縦模様の白い部分が赤色に、横模様の白い部分が緑色に見える。(眺めすぎると、3か月以上も残像が残ってしまうことも!!)

マッカロー効果


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