料理配送サービス

このコロナ禍の影響で軒並み飲食店は打撃を受けているだろう。

実際弊社のお客様は大手ホテルは売り上げを先月比-60%を二か月連続で落とし、ホテルからの要請もあり先月末より営業を停止している。正直ここの売り上げが無いのがメチャクチャ痛いけど置いといて。

で、実際頑張っているのが個人店であると言える。実際市場で品物を待っているとモノを持ってくる仲卸の人たちが「◯◯(弊社が請負う配送先)さん頑張ってるねぇ」「このご時世に凄いねぇ」と口を並べて言う店舗が多くおかげで仕事があるので非常にありがたい限りである。他を見てもやはり市場に今でも出入りするようなところは個人経営やスーパーに納品が多い業者で、ホテル関連はどうもダメのようだ。

で、納品の際に世間話で色々この状況下における対策を聞くとやはり出前や持ち帰り、お弁当など店舗外で食べられる努力をしているとのこと。店舗内でも普段通り食べられるのだが店舗外で食べられる方が今は需要が高いとのこと。聞いたところでは全て出前に対しては従業員(言わばお弟子さん)が持ち回りで担当しているとのことだが興味深かったのはウーバー◯ーツなどのような配送サービスは利用しないところばかりだった。

外側から見る利用者と被利用者の感覚だと「手数料」が頭に浮かぶのだが、話ではもう一つ、おそらく少し欠落しかけている感覚が浮かび上がった。

それは「あたたかさ」だ。

出来立ての「温かさ」ではなく、手作りの「あたたかさ」だそうだ。機械ではなく作る人間の思いがあり、それに対する食材を育てた思い、命を頂く思い、それらの数多の重みのようなあたたかさを客に届ける。そこには店舗内外関係ない。だそうだ。

言われてみれば命懸けで育てた、取ってきた食材を、時間をかけて運び、手に入れ、最大限まで美味しさを引き出す努力をし、積み重ねてきた努力を発揮して、料理を作り上げる。最終的に全ての思いは「美味しい」の一言へ到達する。

そこを伝えるために出前を従業員が担当させているそうだ。

かく言う我も銀座のとある店にいた頃は店舗から包みを持ってクラブなどに足を運んで届けたこともあるし、包みが出来るまでを見て届いた先で喜ぶ顔を見ていると運んだだけなのに心があたたかくなったのを感じたものだった。

さて話を戻すと配送サービスである。ニュースでも「扱いがひどい」という話はよく聞くが、日頃道路を走っている自転車を見ると危ない運転をしていたり、荷物を大きく揺らせて移動するのを見ると先述したような食品に対する思いはあるのだろうかと思ってしまう。「一回運べばいくら」みたいな打算的な考えでしか仕事してないのではないか?もちろん全てがそうではないんだろうけど、一部の評価が全てのイメージに繋がってはいないだろうかと勘繰ってしまうのだ。

利用する側はそこまで考えず利便性だけで利用するのだろうが、その部分の感覚の希薄さが店舗、エンドユーザー双方ともに見受けられることも多い。「店舗の味がご家庭で」は確かにあるだろうけど、店舗のサービスが手際が悪いと魅力も失ってしまうのは自明なので、サービスを請け負う方たちは店舗の看板も背負ってることを少しは肝に銘じて職務を果たしてほしいと願うのである。












残念だけど俺はそんな地に落ちたサービス絶対利用しないけどね。

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