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音楽の原風景 〜その7〜

サムネでモロバレだけどw

今回はアメリカのバンド、The black dahlia murderの『UNHALLOWED』を取り上げる。

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大学3年の時だったか、毎月購読していたハードロックとヘヴィメタルの月刊専門誌「Buurn!!(バーンと読む)」を読んでいたのだが、毎月終わりの方に新譜レビューがあり点数も含めていい読み物として毎号楽しみにしていた。聖飢魔IIのデビューアルバムが酷評されていたことでお馴染みのアレだ。そこに新人バンドとしての紹介でこのアルバムがかなりの高評価を受けて紹介されていた。

当時アメリカで成功を収めていたスウェーデンのInflamesに触発され、At the gatesの名盤『Slaughter of the soul』にルーツを見出したメロディックデスメタル、言わばメタルコアが隆盛を誇りはじめていた時代に出てきた代表的なバンドだ。その記事を読み何か光るものを感じたのかジャケ買いのような形で、その日授業の時間が遅かっただいじ少年は学校に行く前に御茶ノ水のディスクユニオンに立ち寄りそのCDを購入しサークルの溜まり場へ向かった。

道すがらウォークマンから流れはじめるノイズに心踊らせながら電車に乗る。地獄へのマーチングを始めたようなメロディに邪悪を蓄えたインストゥルメンタル。そして咆哮をあげる始まる「Funeral thirst」のブラストビート。


一発で惚れた。


よくある凡庸なアルバムはここで止まり次に続かないのがほとんどだ。しかしこれは訳が違った。続く「Elder misanthoropy」はそこを越えてきたのだ。あくまで個人評ではあるが。

そしてたどり着いたサークルの溜まり場で開口一番「かっけえCD買ったやで!」と得意げにジャケットを見せると…


なんとこのnoteに何回か登場した今プロも同じCDを手にしていた。そして一学年後輩のスラッシュくん(と呼ばれていたスレイヤー大好き腕利きのギタリスト)の持っているではないか。その周囲の部員がゲラゲラ笑った。まさか発売日に誰も名前の知らないバンドのデビューアルバムを3人も買っているなんて思いもよらない。しかも理由が揃いも揃って「レビューが良かったから」。こんな偶然があるんだなぁと思いながらその日はそのアルバム談義に花が咲いた。とりあえずこのバンドは売れるという確証のない共通見解をもって。

さてそんなThe black dahlia murderではあるがひとつ歴史に間違いがあることに触れなければならない。Wikiを引用させていただくが、初来日公演はInpiousなどと一緒に出演したMETAL BLADEではなく、渋谷のチェルシーホテルで開催されたものである。確か五人囃子やIncarnation(だったかな?)などが出演したイベントが初来日公演のはずだ。このアルバムしか音源の無いバンドだったので全部知ってる曲が演奏され最高だったことを覚えている。その日にヴォーカルのトレヴァーにもらったサインTシャツが家をひっくり返せば出てくるはずなのでその時に証明出来たらと思うがこのバンドにおいて最古参を名乗れるグッズ間違いなしだ。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ザ・ブラック・ダリア・マーダー

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METAL BLADE TOURももちろんだがその後のLOUD PARKなどでも見ているがメンバーは安定しないもののいいメタルコアなバンドなので気になった方は是非ご一聴いただきたい。(デビューした頃は)ヴォーカルのトレヴァーもデブメガネのステレオタイプな欧米オタクの姿そのものがグロウルを使いこなして汗だくなステージングをするというキャラクターも相まって結構ツボに入りやすいと思う。そんな筆者もここ数年Burrnを購読しなかったこともあり、アルバムのカタログ抜けはあるもののなんだかんだで今も聴いているバンドだ。

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