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音楽の原風景 〜その1〜

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1989年発売、現在X-JAPANとして活動中のデビューアルバム、Xの『BLUE BLOOD』だ。

そもそも産まれて初めて自分のお金で買ったCDが同年発売の『紅』なのだが、当時小学生の小生にアルバムの金額を払える力も無く音楽番組に出ようものなら両親から『うるさい』『教育上良くない』と口煩く言われたものである。なお、このアルバムを購入するのは中学二年生になってからの話になるがそれは置いておこう。歴史や細かい解説はその辺りの専門家に任せるとしてまずこの一枚に触れた理由はベースを好きになるきっかけ、ベースを持つきっかけ、ライブで初めて演奏した曲、そして一番ライブで演った曲の詰まったアルバムだからだ。もちろん名曲揃いの名盤というのは言うまでもない。

今はもうこの世を去ってしまったが、TAIJIの弾くベースラインは技術に裏打ちされたテクニック、彼の育ち得た感性はもちろんなのだが、それを持ってしても派手さのないボトムを支えるルートライン、そして出るとこは出る引っ込むところは引っ込むのメリハリの効いたベースの役割の答えを見たからだ。それが特に現れているのが表題曲『Blue blood』である。個人的に一番好きなテイクはこの時のものだと思っていて、ブリッブリの音質に躍動する彼がすごく好きだった。

なお時を経てベースが変わり、すったもんだがあって復活したXが現時点で最後に演ったBlue bloodを現地で見れたのは今でもいい思い出だ。PATAとHEATH側三列目でHIDEの人形を振っているのが俺だ。

このアルバムからはRose of painという曲以外は最低一度演奏している(その曲が出来ない理由がベースのフレットが足りずベースソロが弾けない)のだがベースソロにもポイントが多く、当時の俺の心を揺さぶり続けたものだった。

後に社会人になりサラリーを手にするようになると憧れが興じて彼と(ピックアップの配列は違うが)同じベース、Killer社のKB-Impulseを手にすることになる。

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このベースは一生モノの宝として大切に弾いていこうと思っている。

なお俺の人生におけるアルバムを選ぶ場合はこのアルバムだが、『沢田泰司の名演に詰まった一枚』を選ぶなら、LOUDNESSの『LOUDNESS』を断固として挙げる。俗に言う第3期LOUDNESSであり、当時の国産メタルの最高峰、そしてギターヒーロー高崎晃の脂の乗り切ったプレイに定評があるが、このアルバムではそのギタープレイと対等を張るベースプレイ、そして沢田泰司のセンスがこれでもか!ってほど叩き込まれた楽曲群は彼の憧れやベースプレイ、人生を語るに於いてマストなアルバムだと言えよう。これを知らなかったらモグリだとばかりに顔面に押しつけてやってもいいと思っている。

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聴きどころとしてSlaughter houseやBlack widow、Everyone liesにFire stormなんてブッチブチに暴れてるベースラインが最高にかっこいい。

話を表題盤に戻すと、このバンドスコアも所有していて人生で一番初めに買ったバンドスコアでもあったりする。だからコピーするにあたり入り込みやすかったという補正があったかもしれないが、そこも含めてCDを買う小学生からベースを手にする高校生、バンド活動をするようになる大学生、そしてリスナーとして生きていくこれからもずっと聴き続ける色褪せない名盤であると言えよう。

この世を去る間際が未だ不可解な部分はあるものの、安らかにお眠りください。

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