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自分のOSをアップデートする

7月9日、10日と経営実践研究会の年に一度の熱海会議に参加し、全国の仲間と共に決心をしてきました。
松下幸之助氏の伝説の熱海会談にちなんで毎年初心に帰り、共に志を磨く場として毎年開催されています。

熱海会談
昭和39年7月。
幸之助氏が社長を娘婿の松下正治氏に譲り、会長職になって3年が経過した時の話です。
当時、大不況の波が押し寄せ、松下電器は創業以来の危機に直面していました。
松下電器の全国約2万もの代理店のなかには倒産するところもあらわれてきており、

この状況を打破すべく、同氏は全国の販売店や代理店の社長・店主ら約270人を熱海のニュー富士屋ホテルに招待し、彼らの意見を虚心坦懐に聞く機会をつくりました。
すると、会場に集まった社長や店主の口からは、一気に噴き出すかのように、不満の声が出るわ出るわ。。。
「新製品が次から次に出るが、消費者は真新しさだけで、ソッポを向き出していることを知るべきである」
「観劇だ、なんだと松下電器は招待ばかりが多すぎる。それではわれわれが店にいる時間がないではないか」
「安い金融品が出回っていて、これでは対抗ができない」

まるで、「儲からないのは全て松下電器の責任だ」と言わんばかりの物言いが続きます。

そんな中、幸之助氏も、「たしかに当方にも非はある。が、販売店や代理店の経営悪化の原因の一つには、あなた方の自主、独立精神が足らなかったことはないだろうか」と反論するものの、松下電器への不平・不満は一向に収まらず、当初、予定していた2日間の予定を1日延長し、さらに議論を尽くすことにしました。

そして翌日。幸之助は突然態度を一転させ、涙声で販売店や代理店の経営者に次のような話をしました。
(これが後に“熱海演説”として後世に受け継がれることになった名演説です)
「よくよく考えてみると、松下電器にも改めなければならない問題がたくさんあります。
責任の大半は松下電器にあります。
慢心が今回の真の原因であると思うのです。
長い間かわいがっていただいた皆さま方の恩顧を、われわれは忘れていたのです。
申し訳ないことだと思っています。
私は今、昭和8、9年ごろ、初めて電球をつくって皆さんのところで買っていただきにあがったことを思い出しました。

『この電球はまだ信用、品質が超一流とはいえないかもしれません。
しかし、やがてかならず横綱になってみせますから、どうか売ってください』
とお願いしたものです。

皆さま方は『よし、そこまで考えているなら売ってあげよう』と電球を置いてくれたのです。
そのことで、松下電器は大きくなった。
本当に皆さまのお陰なんです。
それを片時も忘れてはいけないのを忘れていました。
会社が皆さまに文句を言える義理は一つもないのです。
誠に申し訳のないことです。
このうえは、考え方を改め、心を入れかえて取引条件なども含めて一切を改革、出直しするつもりであります。誓っての改革を、皆さんにお約束します」

絶句しながらの同氏の演説が終わる頃には、販売店、代理店の間にハンカチで涙を拭う者が続出したと言います。
やがて、その中の一人が立ち上がり、声を上げました。
「今、会長のお話を聞いていると、われわれの方が、考え方が足りなかったのがわかる。もともとわれわれと松下さんの間は単なる取引の関係などではなく、もっと精神的なところにあったはずだ。皆さん、われわれも一致団結して出直そうではありませんか!」

あちこちから拍手が湧き上がり、「そうだ、お互いに頑張ろう!」の声とともに、皆の心が一つになった瞬間でした。

この会議の壇上に、通算13時間も立ち続けた松下幸之助氏は、出席者の1人ひとりに自筆の「共存共栄」の色紙を贈り、今後の努力を誓いあって散会したが、会議での約束を具体化するために、昭和39年8月から半年間、病気療養中の営業本部長に代わって、その職務を代行し、全国的な販売会社網の確立、営業所を経由しない事業部直販制、新月販制などを基本とする販売制度の改革を行い、難局打開の道をひらいたのである。
https://carebp.com/magazine/care-business-shinkaron-57/

https://www.php-el.jp/va-plus/html/public/system/chlogic/a1002.asp?file_id=Txt0588a

世の中にどんな影響を与えられるのか?

松下幸之助氏率いる松下電器は洗濯機や炊飯器などの家電製品をつくることで世界中の女性に時間を与えられました。

誰もがスイッチを入れれば、
・お米が炊ける
・洗濯ができる
・掃除ができるなど

今よりも女性は家事をするものという考え方が強かった時代に、世界中の朝から晩まで家事に追われて女性に時間を与えて、その時間は女性の社会進出のきっかけとななりました。
ただ家電をつくって売るだけでなく、後世の世の中に与えた影響は計り知れないです。

「今日ここに自分がいるということは当たり前ではない。
ご先祖さまや先達の方々、あらゆる人々が築いたあらゆるもの、ことのお陰で私たちは今ここにいる。
自分たちも将来の方のきっかけとなるような一日をつくっていこう!」

藤岡会長の言葉とともに熱海会議はスタートしました。

自分自身や自社をスマートフォンに例えた時

もし自分自身をスマートフォンに例えるならば、あなたに入っているアプリケーションは何でしょうか?

これはどんな価値を世の中に提供できているかという問いだと思います。

私は30代に入り、会社員を辞めた時からこのことを意識しています。

当時はアプリケーション=自分がお金を稼ぐためのスキルくらいにしか思っていませんでした。
年を重ね、人と出会い、様々な経験を重ねるとこのプリケーションについての考え方は少しずつ大きく、広くなっていると感じます。

それは自分自身のOSがアップデートされているからでしょう。

自分自身のOSがアップデートされると持っているアプリケーションのアップデートや新たなアプリケーション開発の必要性と方向性も明確になります。

すると楽しいです。
とてもしんどいこともありますけど、先が見えなくて自分がわからなくてイラついて、モヤモヤして時間だけが消耗されている辛さにを知っているから。
今よりも自分がわからなかった時と比べたらどれだけ幸せだろうかと思います。

VUCAと言われる変化が大きく早く予測が難しい時代、時代が進むほどこれまで得た経験や知識だけにしがみついていると、それらはどんどん負債になっていく可能性が高いです。

技術は日進月歩で、知識もどんどん新しくアップデートされていく。
自分自身もどんどんアップデート(成長)していく必要があります。

アップデート(成長)に必要なものは何か?
沢山のヒントをいただきましたので、あとはやるだけです。

死ぬまで成長していることが幸せ。

熱海会議にアドバイザーとして参加頂きました東邦レオ財団の橘会長の言葉です。

本当に自分にしたいことは何か?
人との比較ではなく、何か自分にしかできないことはないだろうか?

10年前にレオ財団を設立した。
今から振り返ってもあの決断は正解だったと本当に思う。

レオ財団を設立して本当に色んな人や言葉に出会えた。

死ぬまで成長していることが幸せ。

70歳のじいさんが熱海まで来て泊りで合宿に参加するなんて普通はないで。
でも、成長したいから、人の成長を実感できるから、それが楽しいから。


橘会長の言葉から成長するために、それは自分の周りにいる「人」が最も重要だそうです。

藤岡会長はそのためには勇気も必要だと。
わからないこと、理解できない人のシャワーを浴び続ける勇気。
わかるまではシャワーをいつもあびよう。
そういう日光浴をしよう。
そうすると段々変わる。

自分も含めて最初から皆さんそうだったわけじゃない。

「今やっている仕事や付き合ってる人はお金が介在しなくても続けるのか?」

同じくアドバイザーの武井浩三さんからは

「今やっている仕事や付き合ってる人はお金が介在しなくても続けるのか?」
という問いをいただきました。

10年前の自分の答えはNOでした。
今の自分はYESの割合がかなり増えているなと発見がありました。

私たちは「自分を知り、個性を認め活かしあう共存共栄の社会をつくる」そのために事業をしてします。

私は「自分へのありがとうが才能を開く」がその鍵だと信じています。

そのことに本業を通してコミットしようと改めて決心しました!

私からすると自分をスマートフォンにたとえた時のアプリケーションはその人の才能の最もわかりやすいアウトプットです。

沢山の人と出会い、経験し、役に立てて自分自身をアップデートしてきたいと思います!

引き続きご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

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