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脱力するのが

昨日は結局2時半ごろに寝た。今日は8時に起きて、すぐに昨日のぶんのnoteを急いで書きはじめる。途中、きぞはるさんが起きたけど、申し訳ないけど背を向けて書きつづける。昨日のnoteが雑誌での僕の出しものになるかもしれないので、なるべく詳細に書いておきたい。ひとまず丸一日を振り返れたところでアップする。すみません、と言ってふたりで出発の準備をはじめると、きぞはるさんは今日も、あっという間に準備がととのっていた。

今日は合宿前日に行けなかったお店や展示に行く予定だったけれど、1日目にがんばったのでほとんど周れてしまっていた。細かいところは明日、僕が一人で周ればいいので、さて今日はどうしましょう、というところで、きぞはるさんがいっそ温泉とかどうですか、と提案してくれた。なんか仕事をサボっているようですこし後ろめたさはあるけど、いっそのこといいのではと僕も思った。

ホテルをチェックアウトして、駅に向かう途中にあった新潟カツ丼のお店にぱっと入って、シガーボックスや2人でつくる道具の話をしたあと、電車で竹田駅に向かった。竹田駅から10分ほど歩いたところに目的のスーパー銭湯、伏見力の湯がある。駐車場は混んでいたけど、温泉に入るとそこまで混んではいなかった。お湯に入ったりサウナに入ったりしてから、屋外のニセモノの竹が敷き詰められた休憩スペースに座って延々とジャグリング問答をする。これがけっこうよくて、まるで修行のような流れができあがった。7回くらい繰り返したんじゃないだろうか。心配しなくてもどうせ僕たちは結局ジャグリングの話になるのだから、それに集中できるという意味では温泉はおもしろかった。

これはあんまり関係ないしうまくも書けないが、そのニセモノの竹の上で寝転んで目をつぶってみたとき、もうほとんど寝そうになっていたのだけど、左のスピーカーからはヒーリング音楽が、右からは温泉が流れるちょろちょろした音が聞こえていて、まるでいかだに乗って川を流されていて、人生の終着点に向かっているような気になった。左の岸には、生まれてから出会った人たちが、生まれたときからの時代ごとに立っていてこちらを見ていた。僕は見送られていた。スーパー銭湯の休憩スペースでなにを感じているんだって話だけれど、まあなんか、人生そういうものなんだろうなあという妙な実感が、そのとき僕に訪れた。温泉に入って、きぞはるさんとトークして、普段とは違う脱力感が僕に訪れて、そういう想像になったのかもしれない。

そんなこんなでなんと4時間くらい温泉に入っていて、たぶんこれは人生最長だ、と2人で話しながら、バスで京都駅のほうに向かった。途中、Googleマップにマークしていたホルモン焼きの「はやし」を通ることに気づいて、そこで夕飯も食べることに。17時の開店と同時に入って、ここでは人生で一番、たくさんのホルモンを食べた。あごが疲れてしまった。ナンバーワンものが好きなきぞはるさんとのエピソードらしいエピソードができたなと思った。ここでは、ジャグリングはひとりキャッチボールともいえる、というところから、フリースタイルキャッチボールとか言っちゃうとかっこいいよね、という、べつに現実的ではないけど、そういうことを話していた。よく考えたら、結局はジャグリングにつながる話だけで3日を過ごしている。

電車できぞはるさんと別れたあと、僕はもう一泊するので違う宿に移った。部屋に入ると結局すこし虚しい気分になってしまって、いやあ、と思っていたけど、さっき、自販機に飲み物を買いに行ったら、7777が出て、人生ではじめて、当たりのもう一本をもらうことができて、唐突に、うれしかった。なんか僕は、うまく脱力するのが下手なんだろうな、と思った。

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