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2021/10/11【バイデン政権】結束力の弱さが露呈!その理由とは?【世界情勢】#21

今回は、前回お話したアメリカ民主党の党内対立に見られる結束力の弱さが、なぜ今露呈してきているのか、それが今後どのように日本に悪影響を与えてくるかについてお話をしたいと思います。

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前回申し上げた通り、アメリカ民主党という党は「一枚岩」ではなく、党内結束が弱いという欠点があります。議会運営に於いて大きな障壁となっている党内対立も、党内結束自体が弱いこと、弱まってきていることがその原因で、他にも様々な懸念を生む原因となりつつあります。
その中で、日本に及ぼす影響というと、やはり外交、安全保障です。特に、対中政策に於いて、民主党の中で、元々存在した様々な意見や思惑が表面化してきており、日本の安全を脅かしかねない不安、が見え隠れしだしています。

基本的に、バイデン政権はバイデン大統領自身に強い理念や政策が有る訳ではありません。そもそもバイデン氏が民主党の中で予備選挙に勝ったこと自体が象徴していますが、様々な意見が混在する民主党の中で、最も差し障りの無い、党内融和を図りやすい政策を選ぶ、言ってみれば様々な意見の「公約数を取る政権」というのが、バイデン政権の本質的な性格と思います。
私は、バイデン政権の支持率が下がることがこの政権自体の早期崩壊に繋がりかねないと、何度か申し上げてきましたが、アフガン撤退の大失敗を皮切りに、民主党支持者の間でバイデン政権の支持率が下がりだした瞬間に、今まで表面化していなかった党内の政治的対立の問題が急に顕在化し、バイデン大統領の押さえが効かなくなっている、この現象がまさに「崩壊の懸念」です。

今回の動画はこちら↓

どんな組織でもそうですが、上が信頼を失い、下の御機嫌を伺ってあちこちに良い顔をしだすと、下は自分の意見を通そうと強気な言動を取り出します。これがあちこちで起こると統率が取れなくなり、組織力を失なっていきます。バイデン政権に於いてこの状況が引き起こす問題は、全て、支持率を落とす方向に向かいます。例えば、議会が決裂してガバメントシャットダウンの危機を迎える、デフォルトの危機を迎える、こういったことは全て支持率が下がる方向にしか動きません。そして、今日お話しをしたい外交、特に対中政策に於いて、もしブレる方向に動けば更に支持率が下降することは必至です。

元々、バイデン政権発足時から、対中政策を引き続き強硬路線で行くのか融和路線に戻るのかの議論はずっと水面下で残り続けていますが、今、政権支持率が低下し、結束力が落ちだした時に、やはり、と言いますか、案の定、と言いますか、対中融和路線が囁かれだしているのが現状です。

10月の国慶節に入り、中国は150機以上の戦闘機を台湾領域に侵入させていますが、台湾との紛争が始まった際に、本当に窮地に陥るのは、実はアメリカではなく日本です。


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