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まっちゃんのお話 第11〜13話

▼まっちゃんのお話 ひとつ前のお話▼

●まっちゃんのお話 第11話

まっちゃんの部屋はとても散らかっていました。
万年床、トイレ(ユニットバス)の床は糞尿まみれ、部屋中ゴミだらけ。
キッチンも全く使ってないんじゃないかな?

どこかで、部屋を大掃除しないといけないなと思っていましたが、
2度目の通院で大きく前進できる転機を迎えました。

こちらの説得に応じてくれて、すぐに病院に通院することにしました。
もうこの頃にはほとんど歩けなかったため、
念のため車椅子を持ってまっちゃんの家に向かいました。

約束の時間に家まで迎えにいきますが、
「今日はやっぱりいかん」とまっちゃんは言います。
理由を聞いたら「足が痛くて歩けないから」と答えます。

車椅子持ってきてよかったーー!

車椅子持ってきてる旨を伝えると、すんなりと通院に同意してくれました。
ちなみにまっちゃんの家から病院まで150mくらいしかなく、
もう、この頃のまっちゃんはその距離を歩くことも困難でした。

まだ60歳くらいなのに。

●まっちゃんのお話 第12話

病院につきました。

まっちゃんは髪の毛ボサボサ、ヒゲボサボサ、肌も汚れていて、服も汚れまくっていました。
こう言う状態で病院に行くと周りの人の視線が刺さる。

僕もまっちゃんも初めて行った病院なんだけど、すごく良い先生でした。

まっちゃんが歩くのが困難になった理由は、
ずっと寝っぱなしだったから、筋力が完全に落ちてしまったからとのこと。

先生はまっちゃんに顔を近付け、目を見て、
・テレビを部屋の中で付けておくこと
・テレビに向かって会話をする
・寝てても足をできる限り動かすこと
・手を洗う、清潔を心がける

をするように指示をしてくれました。

この頃のまっちゃんはとにかく生きることへの意欲が低く、
死にむかっているようにしか見えませんでした。

お医者さんはそんなまっちゃんの様子を見て、
このような指示を出したのでしょう。

そして、もう一つ大きな診断をしてくれました。
この診断のおかげで支援計画が大きく前進します。

●まっちゃんのお話 第13話

今回の通院で、歩けないことへの診断に加えて、
特定疾病の診断をしてくれました。

特定疾病は16種類の特定の疾病があれば、
65歳未満でも介護保険が受けられる制度です。

これで、
・ヘルパーを利用して生活の質を高める
・リハビリをしながら筋力を取り戻す
・社会的なつながりをつくり社会性を維持する
と、言う支援計画を立てられるようになりました!!

とても安堵しました。

すぐに担当CW(ケースワーカー)に報告しました。
ケースワーカーもとても喜んでおり、
諸手続きを迅速に進めてくれると話していました。

介護保険適用の手続きが済むまでは、
引き続き僕たちが生活支援をすることにはなりますが、
先が見えたことでとても気持ちが楽になったことを覚えています。

なのに、ここからは、悲しい話が続きます。
いまだにどうすれば良かったか、わかりません。

(続く)

▼次のお話▼


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