映画「シビル・ウォー」を観て【ネタバレ無し】 (24/10/9水)

久々に映画を見てきました。
今日は妻が仕事なので、一人でアリオ市原のTOHOシネマへ。
先週金曜公開の、映画「シビル・ウォー」。
 
(以下、ネタバレはしておりません)

見終わった感想を一言で言えば、ものっすごい没入感。
そこから来る、全身の疲れ。。。
2時間、あっという間だったなぁ。
あまりの没入感に、見終わったあと「あ、おれは今、日本にいたんだった」とすら思ったほど。
千葉県内の一映画館にいたことを忘れるほどの、どっぷりと映画に没頭。
それぐらい、容赦なく引き込まれた映画でした。
 
もし現代のアメリカに内戦が起きたら、というストーリー。
ファシズム政権が生まれ、それに反発するカリフォルニア、テキサス等の19の州が合衆国を離脱。
ついには、政権と内戦が勃発。その内戦も、大詰めの状況。
・・・という、あくまで「架空の」ストーリー。
 
でも、今のアメリカを見る限り、まったくのフィクションと言い切れるかどうか。
今すぐには起きなくても、10年先、15年先に絶対にこうならない、という保証はない。
そんな、妙にリアルな、臨場感のあるストーリー。
 
 
見始めて意外だったのは、一種のロードムービーだったこと。
ニューヨークから、大幅に迂回しつつ、シャーロッツビル、そしてワシントンD.C.へ。
内戦まっただ中のアメリカの国土を、ひたすら車で首都に向かう。
 
明らかに平時とは違う、生々しい戦闘の痕跡、大量の車の残骸。
そして、過激な暴力があふれる世界。
まったく予想も付かない展開。突然、命の危機、絶体絶命の状況にも追い込まれる。
 
我々が何よりも大事にしている、人命。
それがなんと軽く扱われることか。いとも簡単に、あっさりと人が殺される。
不条理極まりない状況がつぎつぎと現れる。
 
銃声の「ズドーン」と重く大きな音が、何度も身体に響く。
耳にも、身体にも、こうして書いている今も、その余韻が残る。
HSPの自分には辛いシーンも多く、「もう帰ろうか」と途中で思ったりもした。
でも、最後まで見届けたいという思いも強く、しっかり全て、目撃してきた。
 
 
戦争が起きると、人間はいともたやすく、獣になる。
武器を持つ人間の前で、持たない人間のなんと無力なことか。
武器によって、あっさりと命を奪われる。
これが戦争の現実なのだと、体感できる。肌で感じる。
戦争の恐ろしさを、ここまで感じさせる映画も珍しい。
身体に染み込んだあの銃声の重低音とともに、その恐怖を何度も反芻しています。

中でも、一番の恐怖だったあのシーン。。。。
ネタバレになるから書けないけど。。。
もうほんと、トラウマ級の恐怖シーンだった。
ぜひ劇場で、自分の目で見てほしい。
 
楽しい映画では無いわね。
実際、客も少なかった。一番大きなスクリーンだったのに、客入りは本当にまばらで。
 
でも、平和な今に生きる我々こそ、見る映画だと思う。
戦争って甘くないよ。そう強く感じました。


スクリーン入口にて


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