キングオブコント2021 感想

はじめまして、らっしーです。

先日のキングオブコント2021がすごく面白く、その感想を書きたくなったのでノートを始めました。好きなお笑い芸人さんがたくさん出演されていて、とても幸せでした。

では、感想です。出演順に書いていきます。

1stステージ

① 蛙亭

トップバッターが蛙亭と知った時思わず「大丈夫か!?」と言ってしまいました。蛙亭の刺激に会場が置いていかれるのではと思ったのですが、ホムンクルスの登場がウケていたので、あとはもう蛙亭のものだなという感じでした。ホムンクルスの声質や話し方が気持ち悪さよりも面白さ、愛らしさを生み出していて、そのまま彼のパワーに引き込まれて、終始笑っていました。ヌルヌルを気持ち悪がる所長や、それに対するホムンクルスの反応も好きでした笑。

② ジェラードン

ホムンクルスとはまた違うやべぇキャラが出てきました。2人の掛け合いだけでもウケているのに、転校生のつっこみも面白いもんだから終始ウケていてすごいなと思いました。女子高生の最初のインパクトが強すぎて、そこが頂点になるかと思っていたら、ジャージを着たことによる変化が残されていて面白かったです。最後に転校生が女子高生の頭をひっぱたいたところは、とてもシンプルで、誰もが笑うきれいなオチだなぁと思いました。

③ 男性ブランコ

しっとりとした始まりから白いワンピースの女性が出てきた時点で笑いが起きていたので、この時点で十分会場があったまっているのだろうなと思いました。清純そうな女性が、ガサガサ声の関西弁。さらにその女性を「好きだなあ」という男性。そんな女性がまさかの21歳。すごいペースで裏切られていき、この後どうなってしまうんだ!?と見入っていました。そう思っていたら、今までのが空想だったという裏切り。そこに実際にきた女性がガサガサ声の関西弁。それに喜ぶ男性。裏切りの連続からの最強の天丼。もう5分経ってしまったのかと思うほど面白かったです。

④ うるとらブギーズ

焦るお父さんの定菱の連呼がツボすぎました。もうずっと定菱と言っててほしいと思うほどでした笑。その後の息子の特徴的な要素が続々出てきてそれをもとにアナウンスをするのですが、笑ってしまいうまくアナウンスができないという設定が新鮮ですごいなと思いました。個人的にはもっと分かりやすく笑ってくれたら面白いなぁと思いました。その後も真面目なトーンで「hey yo!!」や「定菱のbc」というのがいちいち面白かったです。うるとらブギーズは2019年の1本目が大好きです。

➄ ニッポンの社長

明確なボケは”投げられたボールが身体に当たる”という1個といっても良いと思うのですが、それでもずっと面白かったのは登場時のおじさんの雰囲気であったりとか、ボールが当たる可笑しさ→自分から当てられに行くという意味不明さが追加されたからなのかなと思いました。最後のホームランを連発するところも何が面白いのか言語化できないけどなんか笑ってしまいました。よくわからないけどなんか笑ってしまう空間を作れるのって本当にすごいと思います。

1stステージ前半を終えて、もう満足してしまうぐらい笑ってました。序盤から強いキャラ、設定がぼんぼん出てきて、後半どうなっちゃうの?と思いましたが、そんな心配は杞憂でした。

➅ そいつどいつ

ゆっくり振り返るパックをした彼女、急にワイン飲む?と接近する彼女。物理的な緩急が面白かったです。その後も一貫して彼氏を驚かす彼女の動きや、彼氏のつっこみの温度感が好きでした。最後にホラーをそそのかす展開から超常現象のような動きやネタバラシまで、驚きを伴う展開で面白かったです。飯塚さんは「展開を期待しすぎてしまったのかも」とおっしゃっていましたが、どんな展開を想像してたんだろうか、気になります。

⑦ ニューヨーク

個人的にすごく面白かったです。色んなボケが盛り込まれていて、「ケーキは青?」「白!」とか「これ消費?賞味どっち?」とかいちいち面白かったです笑。前半で笑い過ぎて、会場全体が休憩しちゃったから笑い声が少なかったのかなとか、外的要因を考え始めてしまうぐらいもっとウケててもいいのにと思いました。でも、松本さんの「前半は漫才でもできた。」という指摘は、確かに。と思ったのでコントでしかできないという面で考えると物足りないのも納得かなと思いました。

➇ ザ・マミィ

あのおじさんがつっこみという時点で、盛大に裏切られてめちゃめちゃ面白かったです。おじさんの忠告や、感情の気づきにハッとされ、どんどんおじさんの発言が気になっていきました。

だからこそ、ミュージカルの展開じゃないのも見たかった!!

2人の掛け合いがめちゃめちゃ面白かったのでもっと2人の会話や、おじさんの魂の叫びを聞きたいと思ってしまいました。ミュージカルの展開は2019年のビスケットブラザーズや2020年のニッポンの社長でも出てきたので見慣れていたというのもあるかもしれません。ミュージカルじゃなくても、もっと面白い展開があったのかも…と思いました。でも、めちゃめちゃ面白かったです!

⑨ 空気階段

やばかったです。すべての言動に納得の理由と笑いが伴っていて、集中して鑑賞することができました。鑑賞と言いたくなるほど芸術的な作品でした。起承転結の間全て面白くてキラーワードが何度も出てきて最高でした。伝統的な顔面パンストが出て来るのも一周回って新鮮で面白い。真のⅯである2人がかっこよかったです。サイコゥサイコゥ!

⑩ マヂカルラブリー

状況の異常さの説明やお互い明日学校がある、眠いなど細かい笑いが面白かったです。その後の展開はマヂカルラブリーのお家芸というか、突拍子のない動きとくだらないボケの連続で面白かったです。ただ、ボケ1つ1つは面白くても、全体的にみたことあるなぁとなってしまったので、マンネリ感がでたのかなと思いました。2018年の『傘』のネタを見ると、『傘』の方がコントならではの効果や、展開があって好きだなと思います。

1stステージ終了時点でものすごくレベルの高い大会だなと思いました。だって最下位のニューヨークでさえ453点という高得点。審査員が変わったとはいえ、この点数は出演者全員の実力を証明するものになるのではないでしょうか。日本で10本の指に入る芸人さんたちのネタを見ることができて本当に幸せです。

Finalステージ

① 男性ブランコ

レジ袋をケチるという日常的な設定の中に現れた、非日常的なキャラクターがすごく魅力的でした。レジ袋をケチった松田君の言い回しが絶妙で終始ニヤニヤしてしまいました。5円の袋を、3円しか持っていないから貰うのを断るという、この2円の差をめちゃめちゃ面白い要素にするシーンは、このコント全体の雰囲気を表すものだと思います。この内容でもとても面白いのに、優勝するためにはもっと展開、爆発する要素をつける必要があるというのは本当に厳しい世界だと思いました。

② ザ・マミィ

緊張と緩和を使ったコントだと思うのですが、2020年のうるとらブギーズや、かまいたちの『告発』のネタも同じ作りだと思うのでどうしても比較してしまいました。個人的には、部下がノリノリでドラマの雰囲気づくりに加担していたので、本当に告発したいのかどうか、キャラがあいまいに見えてしまい内容に集中できなかったです。かまいたちが『告発』のネタについて、緩急を分かりやすくするため音響を工夫しているとおっしゃっていましたが、今回のザ・マミィは音響をセルフで操作しているという点が独創的で面白かったです。また、最初の上司と部下の掛け合いがあまりにもドラマ的過ぎて、裏切るとしたらドラマ~的な裏切りになると予想しやすくなってしまったのも最初があまり跳ねなかった要因なのかなとも思いました。

③ 空気階段

架空のキャラクターのコンセプトカフェという設定で、もうやられてしまいました。最初カウンターで足元を隠しておいて、そこから足元を見せるという演出も計算されているなぁと思いました。コーヒーの注文や、通貨のくだりについては、ラバーガールの『猫カフェ』というネタでも似たようなものがあるのですが、自分で作った設定だからこそ、こだわりをもっていて熱くなってしまうところはこのコントならではで面白かったです。その後も豆にこだわっていることや、店主が主人公ではないといった裏切りが盛り込まれていて、最後まで面白かったです。


結果は空気階段の優勝

文句なしの優勝だったと思います。個人的にはキングオブコント2019のネタも2020のネタもめちゃめちゃ好みだったのですごく嬉しかったです。ただ、本当に全組面白かったので、小峠さんのおっしゃるように「伝説の回」になったと思います。たくさんの面白いネタを見ることができてとても幸せでした。

最後にこの方の言葉を引用して終わりたいと思います。

「お笑いがある世界に生まれてよかったです。」

              ー水川かたまり 『キングオブコント2019』

ありがとうございました。




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