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変更箇所に装飾マクロ

(1) マクロが解決しようとする課題

特許事務所とクライアントとの間で、特許出願書類をやりとし、校正する際、Wordの変更履歴を利用することがよくあります。変更履歴は適切に承認されることが好ましいですが、変更履歴を承認した場合、どこが変更箇所かがわからなくなります。したがって、うっかり承認すべき箇所を元に戻してしまったり、承認すべきでない、コメントやメモなどを承認してしまったりしても気づきにくいという問題があります。そこで、変更履歴を承認した箇所に装飾を付与し、承認された変更箇所を明示するようにしています。しかしながら、変更箇所が多い場合、装飾を付与する作業は大変煩雑です。

今回ご紹介するマクロは、Wordファイルの変更箇所に装飾を付与する作業を自動化することを目的とします。


(2) 課題を解決するための手段

Wordファイルの変更箇所に装飾を付与する作業を自動化するマクロについて説明します。

前提として挿入と削除とが変更履歴に記録され、書式の変更や移動等は記録されないものとします(書式の変更や移動を記録するか否かは、変更履歴の詳細オプションで設定できます。)。また、補正書の補正箇所と同様に変更箇所に装飾として、太い下線、文字色赤を付与するものとします。

Wordファイルの変更箇所に装飾を付与する処理をフローチャートで表す場合、例えば、図1のようになります。

【図1】

画像1

図1の処理を実行するマクロは、例えば、以下の具体例1のように記述できます。

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