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6.開発への思い-「フロッキン狭小壁」

フロッキン狭小壁は、当社製品である「フロッキン金物構法(https://frog-king.jp/)」の柱頭柱脚金物を利用した耐力壁商品です。

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「フロッキン金物構法」は、”施工が楽で在来工法の良さを活かした金物”をコンセプトに開発しました。

具体的には、次の4点の実現を目指しました。

①ドリフトピンだけで施工可能!ボルト締め不要!
ドリフトピンを打つだけで簡単に設置できる金物を作りたい! 
写真の様に金物の固定もドリフトピンで出来るようにしました。これはもちろん工場での取付も可能ですし、現場での取付も簡単にできます。

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現状、出回っている一般的な金物工法の多くはボルト締めが必要で、工場などでの金物取付けに手間がかかったり、設計において金物の種類が多いために金物選択に手間がかかったり、金物同士が干渉しやすい形状をしているため納まりに配慮が必要であったりします。それらを解消できる金物形状としました。

②木材のめり込み耐力の活用                                                                           在来軸組工法のホゾをイメージした、木材のめり込み耐力を活用できる金物を作りたい! 
写真のようにフロッキン金物はホゾ孔にパイプを差すイメージで施工出来る金物形状となっています。めり込みに対して強いという木材の特性を活かし、木材に対し面で荷重を負担させる形状としました。

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③金物の種類を少なく、設計時の選択を楽に!
 金物の種類を6種類のみとし、設計時に選択が楽な金物形状・ラインナップとしました。
また金物同士の干渉を極力減らし、一般的な金物工法にありがちな柱頭金物と梁受け金物の干渉がおきにくい金物形状としました。

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④木材の変形に合せた靭性のある金物を!
金物を強くし過ぎると木材が先に割れてしまい粘りのない接合部となってしまいます。 あえてフロッキン金物に孔を開けて金物耐力を調整し、フロッキン金物が木材にあわせて丁度良く変形するように金物形状を工夫しています。

以上の四点の思いの元、開発されたのがフロッキン金物構法です。


フロッキン金物構法を開発する中で、金物の特徴を活かし、建物を建てる方の役にたてる木構造の商品が何か作れないかと考えました。

そこで、一つ目として、                                                                                  設計の自由度を増やす事ができ、かつ運用面で使いやすい耐力壁を提案できれば、設計者様やエンドユーザー様にも喜んで頂けるのではと考えました。例えば、車庫や窓で大開口を確保したい建物において、巾が狭い壁を耐力壁とできれば、設計の自由度が増やせるのではないかと考えました。実際に、狭小地の住宅設計に携わる設計者様からの要望もありました。さらに、構造設計上でも簡単に扱えると更に魅力的な耐力壁になるのではと考えました。

二つ目として、                                                                                                 フロッキン金物の特徴を上手く引き出しながら、耐力面材、ビス、柱への留め付け方などを工夫することで、巾が狭くても耐力の高い壁が作れるのではないかと考えました。
柱頭柱脚で使用するフロッキン金物は元々、木材とのバランスを考えた、粘り強さを求めて設計した金物です。そのため、金物の粘り強さを上手く引き出すことで、高耐力で、粘り強い耐力壁を作ることが出来るのではと考えました。

三つ目として、                                                                                                 現場での施工が楽で、特別な工具を使わずに施工できる壁が作れないか。現場で特殊な加工をすることなく、一般的な構造用合板の施工に近い形で施工出来る壁を作りたいと考えました。

この三つの思いを込め、鉄板をはじめ色々な面材で試験をしたり、ビスの位置を変えて色々なパターンで試験をしてみたりなど、試行錯誤と試験を重ね、ついに「フロッキン狭小壁」が完成しました。

フロッキン狭小壁は、カンタン施工で、カンタンに構造設計できる使い勝手の良い商品に仕上がったと感じています

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★フロッキン狭小壁 公式サイトはこちら ⇒ https://frog-king.jp/wall/

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