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今年もNEW EDUCATION EXPOに行ってきました2024

こんにちは。高校で情報の先生をしていますTakitoです。
ご高覧いただきありがとうございます。
昨年に引き続き、NEW EDUCATION EXPOに行ってきました。今年で3年目、恒例行事になりつつあります。今回もセミナーの内容を書き記しておきます。太字がセミナーのメモ、細字は自分の感想。

デジタルシティズンシップとメディアリテラシ教育を考える

  • 現実の炎上事例から何が問題だったか分析し、文章を修正する授業実践

    • 「前提」「主張」「理由付け」の三角ロジックを使った炎上分析

    • 教えるのではなく、一緒に考え自分の考えを作る

  • メディアリテラシとはメディアを多面的(クリティカル)に考える能力

    • メディアとはマスメディアのこと、メディアは物ではなく人

  • デジタルシティズンシップの教材にコモンセンスエデュケーションがある

    • コモンセンスエデュケーションは6領域から成っており、その一つがニュースとメディアリテラシー

デジタルシティズンシップと情報科の目標の「情報社会に参画する態度」はほぼ同等であると考えている。ただ、デジタルシティズンシップの内容は多岐にわたるため、指導内容に迷う。今回学んだコモンセンスエデュケーションを利用すればデジタルシティズンシップを整理できそう。例えば、セミナーで紹介された炎上分析もコモンセンスエディケーションの「対人関係とコミュニケーション」にあたる。コモンセンスエデュケーションの理解をもう少し深めれば、デジタルシティズンシップの授業を体系的に考えられるようになるかもしれない。

生成AIを学校で活用しよう

  • 生成AIパイロット校3校の事例

    • 活用促進のため教員向け研修会を開いたりや教員向けに汎用プロンプトを作成している。

    • 保護者同意が最初の難点

  • 授業実践事例

    • プロンプトエンジニアリングの育成を図る

    • あえて読書感想文をAIに書かせて、良い文章になるか考えさせる

    • 自分の意見と反対の意見をAIに書かせて考えの幅を広げる

生成AIパイロット校を中心に多くの学校が「AI自体を学ぶ段階」から、「使い方を学ぶ段階」「各教科等の学びにおいて積極的に用いる段階」へ進んでいる。今年度、AIを学ぶ授業を実践してみたが、生成AIを取り上げた授業以降、生徒が他の単元で生成AIは利用してるのを見たことはない。これでは良くない、ちょっと焦りを感じた。

ラーニングアナリティクスからクラスルームアナリティクスへ

  • ラーニングアナリティクスは個々のPC活動に主眼を置きすぎる。

    • パフォーマンス不十分と判定される生徒も実は隣の生徒を手伝っているということもある。

    • 多くの生徒が学習しており、ひとりひとりを捉えることは難しい。

  • 教室全体の状況を記録し、授業後に確認できる支援システムの紹介

    • 各生徒端末の自動画面キャプチャして時系列で記録する。

    • 発話も自動録音、文字起こしして時系列で記録する。

    • 複数のカメラを利用してクラスの活動を記録する。

  • 上記システムを使った授業事例

    • 教師の発問に、調べ、考え、発表するグループ活動

    • プロジェクタを3枚使い、作業説明、各グループの成果物の他者参照、グループの様子を生徒、教師がいつでも確認できる。

    • 教師は授業後に各グループの状況を分析した。

授業をまるごと記録できれば、より妥当性の高い生徒評価が可能になる。ただ結局、記録をもとに評価をつける作業は膨大になりそう。例えば、システムがルーブリックに合わせて評価をつける、評価に関わる部分が強調する機能があれば、革新的なシステムになりそうだ。ただ、機器やシステムのコストは高そうなので、そういった点でハードルは高そうではある。


今年はGIGAスクール4年目ということで、機器更新を意識したNextGIGA関連の製品紹介も多かった。とにかく今年も楽しみました。また来年も行こうっと。

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