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フルタイムで働く社会人&国内独学&あがり症の人向け英検1級合格対策(後半)

※ 一番最後に2分以内の時間感覚を鍛えるためにひたすら繰り返したオマケのモデルスピーチがあります。それでは後半をどうぞ。

後半/はじめに

英検1級に合格できるんじゃないか。そう思い始めたのは、本格的に対策を始めてから3ヶ月ほど経ってからだと思います(2019年1月、2018年度 第3回の時)。

語彙の勉強1日40〜60分(朝職場の駐車場に着いてから車の中でやる旺文社の「英検1級 パス単」の10分と、勤務を終え、夜自分の部屋でやるジャパンタイムズ「英検1級 語彙問題完全制覇」の40〜50分)と、旺文社の「英検1級 過去6回 全問題集」の長文問題の読み込み30〜40分ほどをひたすら毎日続けた結果、リーディングでは安定した正答率を出せるようになっていました(もちろん土日はこれより1〜2時間勉強します。土日は苦手な大問2の穴埋めとエッセイを中心にやりました)。語彙問題ではどんなに悪いと感じても18問以上正解できるようになり、1次試験を合格できるようになった時には常時20問以上正解していました。長文問題でポカをやらず、リスニングで半分以上正解すれば、これは確実に1次試験受かるなと。ところが2019年度の第1回では寝不足による体調不良もあり、安定していた長文問題の大問3(3)で4問中3問もミスする失態を犯し、苦手のリスニングも27問中正解がわずか12と足を引っ張ってしまい、CSEスコア1984で不合格になってしまいました。ただ次回は体調を整え、リスニングの正解数を増やせば合格できるだろうという確信は湧いてきました。実はこの時期(2019年6月)から本格的に面接対策オンリーの勉強をしていれば、初受験の1級面接試験で合格していたかもしれません。30後半まで一度もスピーキングの練習をしてこなかったので、1次試験に合格しても二次はボロボロだろうな、頭ではそう分かっていたのですが、長年身についていた英語の学習習慣を変えることが出来ず、英語への向き合い方、覚悟が全く不足しており、好きだった語彙問題(はっきり言って勉強が楽なので)と、苦手としていたリスニング問題克服への努力に時間を割いてしまったのです(普通に考えれば、合格のスコアさえ越えれば良かったので、過度に1次試験対策をやり続けるべきではありませんでした。サッサとスピーキングの練習をメインにすべきでした)。負荷がかかるスピーキングの練習から逃げまわった結果は、初挑戦の1級面接の大失敗(2019年度 第2回 11月3日、仙台育英高校での面接)となって自分に降りかかります。2019年6月の時点では、死にたくなるほどの大恥をかくことになるとは知る由もありません。自分が note に英検1級の記事を書く一番の理由はここにあります。2〜3週間の突貫工事で合格できるほど英検1級は甘くありません。大人3人の前でいい歳した大人が大恥をかくことの辛さ、負荷がかかるものから逃げ回っていた自分への情けなさ、そういったものを他の英検1級合格を目指す方(特に面接未経験の方や不合格を経験している方)に知ってもらい、英語学習者が完全独学でなるべく遠回りせずに合格してほしい、自分みたいに大恥をかかないで済んでほしい、そういう思いから英検1級合格、とりわけ海外留学や英会話学校通学未経験の国内独学受験者が、難関の面接試験突破に向けてどういった対策をしていくべきか、どういった工夫をしていくべきか、悲惨な大失敗をして大恥をかいた私から学んでいただければ幸いと思い、この経験を公開しようと思った次第です。前置きが長くなりましたが、次段から具体な失敗例とその対策を書いていきます。

●2019年度 第2回 英検1級面接での失敗例/2019.11.3(日)@仙台育英高校

初めての英検1級面接、盛大なる自爆、大惨敗の大きな原因の一つが「ネイティブぶって自分を大きく見せようとした」こと。カタコト英語は恥ずかしいことであると思い、早く流暢に喋ろうとするあまり、言葉になっていないような「ムニャムニャ…」みたいな感じの音を発して誤魔化そうとしたのが壮大な自爆の始まり。トピックを選ぶ前に自己紹介みたいなものがあるのですが、ここでつまずいたのがその大きな失敗の原因の一つだと思っています。動揺した中でトピック5つの中からスピーチするトピックを選びます。動揺しまくりで5つのトピック全て中身が頭に入ってきません。「どのトピックを選びましたか?」「はい。1番目の……」「オーケー、では始めて下さい」。面接官の笑顔はここまででした。既に頭の中は真っ白です。文意を正確に読み取っておらずにキチンとしたスピーチなど出来るはずもありません。数秒の沈黙。間違いなく「こいつはダメだ」感がこの瞬間に面接官に伝わったと思います。でもわざわざ福島から仙台まで新幹線を使って来て、これまでの努力(といってもスピーキングの本格的な練習は、英検の1次試験解答速報発表の日以降ですが)もあります。パニックっているとはいえ、諦めるわけにはいきません。なんとか辛うじて覚えていた質問内容に、準備していたスピーチのわずかに覚えている部分を無理やり結び付ける支離滅裂なスピーチ。面接官2人の顔はみるみる険しくなり、「はあ〜???」「えっ???」「何言ってんの???」といった表情が私の全身をメタメタに切り裂きます。脇にタイムキーパーの人もいたはずなのですが、今でもこの方の姿形が全く思い出せません。女性だったような記憶がうっすらあるだけです。それくらいパニックに陥ってました。自分の言っている英語(単語)が面接官に伝わらなければ評価のしようがなく、スピーチの評価はもちろんのこと、Q&Aの質問をするのに大いに面接官を困らせることになります。スピーチの大失敗は全体の出来にも左右します。スピーチの段階である程度トピックの内容に沿った発言をしないと、スムーズなQ&Aのやり取りが難しくなります。なぜなら面接官からの質問は、受験者からのスピーチをもとにアドリブで発言されるからです。経験すれば分かることですが、事前に受験者に質問する内容を練っているわけではなく(トピックの内容自体は当然把握しているとは思います)、きちんと受験者が喋ったことから質問をしてきます。ですから多くの面接経験者の方が仰るように「沈黙は最大のNG」なのです。一番の減点対象なのは間違いありません。そもそも無言では採点のしようがありません。自分の場合はトピックの趣旨とかけ離れた支離滅裂な内容であっても、長い沈黙は避け、強引に、途切れ途切れながらもなんとか喋りました。沈黙=不合格確定、可能性ゼロと当然思っていたからです。おかげでどの項目も合計2点という評価はありませんでした(1点+1点)。パニックに陥ってしまった結果、スピーチの間ずっと沈黙してしまった方もいるようですが、このケースだとスピーチが2点という結果もあり得ると思います。スピーチの結果が2点だと自動的に二次試験不合格確定といっていいでしょう。残りの Interaction、Grammar & Vocabulary、Pronunciation で10点(5点×2)を獲得すれば理論上はまだ合格できますが(A日程の場合は素点27点程度)、そもそも受験者のスピーチの内容から面接官のQ&Aの質問がその場で考えられるので、スピーチで無言で終始すると面接官も質問のしようがありません。ですので、どんなにスピーチがボロボロでも、沈黙だけは絶対に避けて、根拠が一つだけでもいいので何とか2分間最後まで喋りきる必要があります。自分の場合、1回目の面接はスピーチもボロボロ、結果としてQ&Aもボロボロで、スピーチ4点、インタラクション4点、グラマー&ボキャブラリー4点、発音5点、計17点、素点でマイナス10点(CSEスコア556)という大惨敗ぶりでした。

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●2019年度 第3回 英検1級面接/2回目の受験、巻き返し

不合格をほぼ100%確信した2019年11月3日(日)の受験終了後、せっかく仙台まで来たということで、仙台でも行列店になっているラーメン二郎に寄ることにしました。日曜の昼過ぎということで1時間半ほど並んだのですが、私の英検1級面接のリベンジ作戦はこの段階から始まっています。並んで待っている間、ひたすらカード化した面接用のスピーチを周囲に聞こえない程度にひたすら音読しまくっていたのです。こういったものをせっせと作りました。

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