PdM2年目の僕がイシュードリブンに失敗した話_前編
今回は、私がプロダクトマネージャー(PdM)2年目に子会社の黒字化というミッションに対して、イシュードリブンの考えを用いて課題解決を試み、結果、失敗した話を書きたいと思います。
ここでの、イシュードリブンとは、「イシューからはじめよ(著)安宅和人」の考え方が前提としています。
成功した話よりも失敗した話の方が価値があると思いnoteに書いてみることにしました。
イシュードリブンは、考え方はわかるけど、実際にビジネスで活かせるように扱えるものにするには、経験と振り返りが必要だと思っています。
自分自身が振り返る意味でも、noteにまとめたいと思います。
自己紹介
リブセンスで不動産系サービスのPdMをしているダイチです。考えるよりもとりあえず行動するタイプです。
どのくらいとりあえず行動するタイプかというと、TOEIC315点で英語がまったく話せない&海外にも一回も行ったことがない状態で大学を休学してカナダに2年留学するくらいです。完全にノリと勢いで生きてるタイプだと思います。(笑)
イシュードリブンとは?
そもそもイシュードリブンとは、解決すべき価値のあるイシューを見極めそれに基づいて、アクションすることを指します。
これができることで「バリュー(価値)のある仕事」をできる可能性が高まります。仕事をする上では、どれだけ頑張ったのかではなく、どれだけ、目的に対して意味のある価値をだせたのかが最重要です。
「仕事ができる人」 ≒ 「バリューのある仕事ができる人」だと思います。
「バリューのある仕事」はイシュードリブンでは次のように説明されています。
バリューのある仕事をしようと思えば、取り組むテーマは「イシュー度」と「解の質」が両方高くなければならない。
「イシュー度」とは、「自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ」
「解の質」とは、「そのイシューに対してどこまで明確に答えを出すことができているかの度合い」
"イシューよりはじめよ"より
もう少しわかりやすくするために、次のマトリックスをみてみましょう。
さらに「イシューよりはじめよ」には次の記載があります。
多くの人は、マトリクスのタテ軸である「解の質」が仕事のバリューを決めると考えている。そしてヨコ軸である「イシュー度」つまり「課題の質」についてはあまり関心を持たない傾向がある。
"イシューよりはじめよ"より
これは実際に私も仕事中によく感じることがあります。
つまり「バリュー(価値)のある仕事」とは、ただ、闇雲に問題を解くのではなく、そもそも解決すべき問題かを見極めることからはじめることだと言えます。
なので、本当にインパクトのある仕事をするには、「イシュー度」を見極める必要があります。
絶対にやってはならないのは、「一心不乱に大量の仕事をして右上に行こうとする」ことです。これは「犬の道」と呼ばれます。
この方法しか知らないと、とにかくたくさんの時間や人のリソースを必要とします。その結果たまにいい仕事はできますが、それは運がよかっただけです。
それではそもそもイシューとはなんでしょうか?
「イシューよりはじめよ」では、イシューとは、下記の(A)と(B)を満たすものと定義しています。
(A)2つ以上の集団の間で決着がついていない問題
(B)根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題
つまり「イシュー度」の見極めとは、大量の"問題"かもしれないという中から根本に関わる問題なのか、白黒つけるべき問題なのかどうかを比較し、決定することだと考えます。ただ決定するのではなく、イシューを言語化した上で決定することが重要です。
今回、失敗したメイン要因がここにあるので記載しました。
もっと詳細が知りたい方は、本を読むかどこかのサイトの要約を読んでみてください。
イシュードリブンのメリット
具体的にイシュードリブンができるとどうよいのかについて説明します。
イシュードリブンに仕事ができるメリットは、「限られたリソースで価値あるアウトプットを出せる確率が上がること」です。
すべてのリソースが無限ならば、そもそも必要ありません。考えうる手段をすべて試してみればいいからです。しかしながら、現実はあらゆるリソースに制限があります。
会社のリソースならば、お金や人材がイメージつきやすいかもしれません。
個人のリソースならば、自分の時間やお金がイメージつきやすいかもしれません。
制限がある中で、なるべく価値のあるアウトプットをだすために、イシュードリブンを用いるのです。
イシュードリブンを全く知らないままだと、いい仕事をするためにはとにかく時間をかけることだけだと勘違いし、根性論だけになってしまうかも知れません。
イシュードリブンを知らないままだったらと考えるとゾッとします。(笑)
ちょっと話が逸れますが、ビジネスだけでなく、プライベートにもこの考え方は大事だと思っています。
なんとなく周りが良いということに自分のリソース(時間やお金など)を使っていませんか?自分の人生で優先したいことや価値があると思うものが何かを考え、そこにリソースを使うことは、プライベートでも応用できます。というか皆さんすでにしているかもしれません。
イシュードリブンとの出会い失敗するまで
2017年4月に、ノリ勢いで留学するような学生だった私はリブセンスに入社しました。はじめは営業をひたすらしてました。
2018年1月に、プロダクトチームに異動し、その当時の上司から課題図書として「イシューからはじめよ」を薦められました。自分よりもPdMとして仕事ができると人との決定的な差分が言語化された瞬間でした。その後、上司のフィードバックを受けながら、「バリューの高い仕事」ができるように実務の中で訓練し、成長を感じていました。
(今、振り返ると、イシューを見極めること、特に言語化しきることができていませんでした。)
2019年1月に、別プロダクトに異動することになりました。そこでは、売上は小さいながらも、子会社の黒字化というミッションを持つことになりました。
今までとは違い、改善施策の実質的な意思決定を自分がすることになりました。
「いままでの成長した自分の実力を発揮し、黒字化成功してやる!!」と鼻息を荒くして取り組んだ結果、失敗しました。
なぜ失敗したのか?
それでは、なぜ失敗したのかについて書いていきます。
といいたいところですが、すでに長くなってしまったのでここで前編は終わります。ここまでお読みいただきありがとうございます。
続きはまた、別の週に書きます。
後編では、実際に失敗した内容を振り返りつつ特に、下記の内容を書きたいと思います。
・なぜ失敗したのか
・改善点
・次回への活かし方
・同じように失敗しないために、企画職が気をつけること
ここまでお付き合いいただきありがとうございますー!
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