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苦手を克服したい、習慣づけたいと思ったなら

「んぎゃーーーーーー」

ベビーカーのシートに赤ちゃんの背中が少しでも触れようものなら、海老反りになって思いっきり泣いてしまう。
いつから乗れなくなったのだろう。
アルバムを見返して6月時点では大人しく乗車している写真があった。
だから7月以降から大泣きしてしまって、今は12月、5か月もの間ベビーカーで出かけられなかったということだ。
原因はおそらくチャイルドシートである。
ベビーカーよりも自動車がとことん苦手で、乗ることがわかった時点で泣き始めて、チャイルドシートに乗せるともっと泣き、ベルトを締めるともっともっと泣くのだ。
それで、おそらくもたれかかってベルトを締められると、自動車を連想してしまって、ベビーカーも泣くようになったのだと推測している。


今まで幾度となくベビーカーに乗せようとチャレンジしてきたが駄目で、「今度こそ!」と思ったのが今日である。
序盤は冒頭の通り、思いっきり泣かれたのだが、最近赤ちゃんがハマっている秘密兵器「がんばれ野菜家族」というせんべいを渡したら、涙を流しつつも泣き声が止まった。
「あ、なんか行けそう」と思って、そのまませんべいを落とさないように見守りながら、ベビーカーを押してみると、大粒の涙を頬に残しつつ、泣き止んだ。


雲ひとつない青空であった。
もう12月なのにほとんど散っていない黄色一色のイチョウがあったりした。
暖冬の場合、イチョウの見頃は12月初旬なんだなぁ、と歩きながら思った。
そんな季節感を味わえるほど、気持ちに余裕があったのはベビーカーのおかげかもしれない。
何しろ体が軽い。ベビーカーを押しながら、軽い足取りで商店街をケバブ片手に周った。

ただ散歩が始まって1時間ぐらい経ったらぐずり始めてしまい、その後はずっと抱っこ。
結局家に帰る頃にはいつも通りヘトヘトだった。



よいしょーとリビングの椅子に腰を掛けた。
今日は苦手を少し克服する過程を赤ちゃんを通して知ることができたのだが、これを自分に置き換えて考えてみることにした。
ぼく自身、最近あまり好きじゃない筋トレが続けられるようになった。
理由は明白で、おいしい餌、プロテインがあるからだ。
それを飲むために筋トレをしている。
もはやプロテインの効果なんてどうでもいい。

大人になってもがんばれ野菜家族的な「小さな報酬」は効果的だ。
SNSもいいねという報酬があるからやる訳だし。
何かを習慣づけたりするためには、大きな目標とすぐに得られる小さな報酬をセットで考えるのがいいのかもしれない。

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