【筋肥大】理論的プログラム
こんにちは!
ボディメイク専門家 あきのです(*'▽')
男性の皆さん、筋トレYoutuberの動画を見たことはありますか?
僕はたくさんありますし、この記事を見ている人もあるでしょう。
とても参考になるかと思いますが、
結局はこんな悩みに行きつきます。
・”マシン”or"フリーウエイト"
・高重量低回数?低重量高回数?
・セットごとに重量はどう変える?
どんなにカッコイイ身体をしている選手の動画を見たとしても、
”自分のトレーニングにどう落とし込むか”になると、いろんな迷いが生じます。
今回は、私が考える「最も効率的に筋肉を増やすためのウエイトトレーニングメニュー」を紹介していきます!
男性向けに、いつもよりも理論的な解説になります!!
読み終えた後は、自身のトレーニングの正解が見えてくるはずです。
初心者こそフリーウエイト!
マシンかフリーウエイト、どちらを優先的に扱うか。
※フリーウエイトとは、ダンベルやバーベルなど
マシン:初心者
フリーウエイト:熟練者
みたいなイメージが一般的ですが、はっきり言うと真逆です。
マシン:熟練者
フリーウエイト:初心者・熟練者
と捉えるべきです。何故でしょう⁇
「マシン」と「フリーウエイト」それぞれの特徴から見ていきましょう。
【マシンの特徴】 スミスマシンを含める
《メリット》
・軌道が固定されているので、動作が簡単。
・基本は全可動域で一定負荷。
・怪我のリスクが少ない。
《デメリット》
・骨格に合わないマシンは関節への負担が増えたり、対象筋への負荷が少なくなる。
・マシンの設計上”摩擦”が生じる。
(ポジティブ動作では重く、ネガティブでは軽くなる)
※ポジティブ動作=筋肉が縮むときに力を加える動作
※ネガティブ動作=筋肉が伸びるときに、耐えるように力を加える動作
要点をまとめると、
「扱いが簡単かつ安全」であるが、
「自分に合うマシンか・合わないマシンか見分けられる必要がある」という事。
”マシンと自分の骨格の相性”を初心者が判断することは難しいでしょう。
故に、熟練者の方がマシントレーニングの特徴による利点を享受することが出来るでしょう。
しかし、”動作が簡単である”というメリットは初心者にとって捨てがたいのでは?
そう考える人も含め、フリーウエイトの特徴を見ていきましょう。
【フリーウエイトの特徴】
《メリット》
・動作の安定のために多くの筋繊維が動員される。
・補助的に、メインの筋肉以外も鍛えることが出来る。
・自由にフォームを決定出来るので、自分に合ったフォームで行うことが可能。
《デメリット》
・正しく扱わないと怪我をする可能性が高い。
・対象筋をピンポイントに狙うには、最初は難しい。
バーベルやダンベルの扱いは、たいへん不安定です。
実際にぐらぐらするので、「綺麗なフォームを維持すること」が難しいです。
これをデメリットと捉え、初心者は敬遠する傾向にありますが
これこそが”最大のメリット”であります。
動作が不安定になりやすいからこそ、安定させるために多くの神経が必要とされます。
その神経が複数の筋繊維を支配しているので、
・不安定がゆえに筋肉へのダメージが大きく、鍛える効率が良い。
と言えます。
フリーウエイトはマシンに比べ筋肉痛になりやすい理由もこれです。
正しいフォームを意識しているつもりなのに、マシンに比べて”効いている感”が少なかったとしても何の問題もありません。
・ベンチプレスで腕が疲れてしまうなら、腕が弱すぎるだけ。
・デッドリフトで腰が疲れてしまうなら、腰が弱すぎるだけ。
フリーウエイトトレーニングは自分の弱い箇所を分かりやすくしてくれます。
もちろんフォームが適切でない場合は対象筋への負荷が減ってしまう分、他の箇所に聞いてしまうのは必然です。
以上の理由により、
・筋トレ初心者こそ、積極的にバーベルもしくはダンベルを扱うべき。
と言えるでしょう。
しかし、背中はマシンが中心
ここまで散々とフリーウエイトを推しましたが、
背中のトレーニングはマシンを積極的に取り入れることになるでしょう。
理由は以下の三つ。
・懸垂は初心者では1回出来るか出来ないかだから。
(チューブによるアシストは〇)
・バーベル・ダンベル種目を複数を行うことは、腰の疲労により持続が難しくなるから。
・フリーウエイトでは多方向からの負荷をかけられないから。
(常に重力方向に負荷がかかる)
(ちなみにデッドリフトは背中の種目として、メインと捉えることは出来ないと考えています。もちろん鍛えられますが、メインは臀部・ハムストリングスです。)
背中のトレーニングプログラムの詳細は下記に載せてあります。
高重量低回数 vs 低重量高回数
この議題もトレーニー界隈ではよく聞きます。
・筋力を増やすことが最優先。高重量を扱うべし!
・効かせることが大切。低重量で丁寧に!
対局したように見える二つの意見、どちらを信じるべきなのでしょう。
「1セットにつき10repが最適」と言われますがどうでしょうか?
先に理論上の結論から申し上げると、
・重量や回数関係なく、”限界まで”追い込めば筋肥大する。
と言えます。(本当の結論は最後に記載)
これの根拠として「悉無率の原理」を紹介します。
【悉無率とは】
・筋繊維は「力を出すか出さないか、どちらか一方」であるという事。
(例えば)1本の筋繊維で5㎏の力を出せるとし、全部で10本あるとします。
この場合、理論上では50kgが最大筋力となります。
この人が10㎏でトレーニングを行うと、10本の筋繊維が1㎏(20%分)の力を出しているわけではなく、2本の筋繊維が100%の力を発揮している。)
≒ トレーニングの重量が大きい程、動員される筋繊維の数が多くなり、重量が小さい程、休んでいる筋繊維が大きくなる。
(参照:山本義則著「筋肥大・筋力向上のプログラミング」)
これを踏まえると、「高重量である方が、使える筋繊維の数も多くなり、低重量であると少なくなるのでは?」と思うかもしれません。
確かにその通りですが、回数を重ねるごとに完全疲労していない筋繊維が動員されるので、高回数であっても限界まで追い込めば高重量と同等に広範囲の筋繊維へ刺激を与えることは可能です。
(要は筋肥大が目的ならば、余力を残さず限界まで頑張れ!ということ)
しかし!!実際のトレーニングでは、低重量高回数は筋肥大には向いていないと考えます!!!
理由は以下の二点。
・筋力を増やさなければ成長の頭打ちになり、低重量では効率が悪いから。
・高回数では1セットあたりの時間が長くなり、集中が切れてしまうなどの「心理的限界」を迎えてしまうから。
低回数(3-5回)では、筋力は増えるものの筋肥大の効率は悪いです。
様々な視点を考慮した最終結論では、
「1セットあたり、8-15回がベストである」
となります!!
重量や回数の決定について
「8-15回で限界を迎えるような重量設定がベストである」という事でしたが、重量や回数をどのように増やしていくのが良いか考えていきます。
その前に前提として、
・大きい可動域で、対象筋への負荷が常に抜けない。
これが最重要です。
高重量を小さな可動域で動かしたり、
フォームが崩れて途中で負荷が抜けていたり、
一番楽なポジションで休んでしまったり、
まずはこういった事がまずは起こらないように気を付けましょう。
ですので、初心者は1セット当たり15回前後を目安に設定するといいでしょう。
トレーニング初めてすぐはフォームの安定に苦労します。
重すぎると”対象筋の負荷を逃さない”という余裕すら難しいです。
まずはひたすらに、「ベンチプレスなら大胸筋に効かせる、ラットプルダウンなら広背筋に効かせる、ショルダープレスなら三角筋に効かせる」ことに注力しましょう。
重量を増やし筋力をつけるのはそのあとで徐々に…
ある程度効かせるためのフォームが上達し、重量を増やしていくときはどうするか。
【重量と回数の増やし方】
①15回前後に設定し、効かせるためのフォームを習得。
②重量を少し増やし10回前後に設定する。
③成長してくると、出来る回数が増えてくる。
④15回クリア出来れば、また重量を増やし8回前後を目指す。
⑤8回から回数を伸ばし、15回を目指す。
④と⑤の繰り返し。
もちろんたまに3‐5回程度の高重量を狙ってみたり、
20回程度の高回数を狙うのはアリです。
また実際には、”フォームの上達によって重量や回数が減ってしまう”なんてこともありますが全く問題ないです。(トレーニーあるある)
あくまでベースの重量設定では上記のパターンがオーソドックスでしょう。
セットの組み方
ベースの重量設定の次は”セットの組み方”です。
・メインは何セットすればいい?
・全部同じ重量?重くする?軽くする?
こういった事も迷いますよね。
おすすめは3パターンあります。
それぞれ意識するポイントを踏まえて紹介していきます!
(回数はあくまで目安)
[Set-pattern 1]
3セット同じ重量で行う。
①最初に12回程度で限界が来る重量設定にする。
②1-2セット目は、10回以上出来そうでも、10回で終える。
(10回出来なければ少し重い)
③3セット目は、限界回数まで行う。
※毎セット限界まで行っても良いが、最終セットが低回数になってしまう。
1-2セット目で疲労させておき3セット目で追い込もう。
多くの人が取り入れている一般的なセットの組み方です!
[Set-pattern 2]
1セット目は軽めで、2-3セット目は少し重くして同じ重量で行う。
(例えば、1s:20kg,2-3s:30kg)
①1セット目は、、15回程度で限界が来る重量設定で丁寧に行う。
(対象筋へ適切な刺激を与える)
②2セット目は、重量を増やし、10回ぎりぎり扱えそうな重量設定にする。
(限界回数まで行う)
③3セット目は、2セット目と同じ重量で、
(同じく限界回数まで行う)
私がよく採用しているセット法です。
1セット目の軽いウエイトで対象筋に対して適切な刺激を与えた状態で、2-3セット目の重いウエイトを扱うので、終始負荷が逃げづらい。
[Set-parttern 3]
セットごとに重量を増やして行う。
(例えば、1s:15kg,2s:20kg,3s:30kg)
①1セット目は15回以上扱える重量で限界の8割程度まで行う。
②2セット目は10-13回で限界が来る重量で限界の9割程度まで行う。
③3セット目は、8-10回で限界が来る重量で限界回数追い込む。
これは”効かせることが苦手な種目”に有効です。
しかし、筋力を増やすには若干不向きです。
どうでしょう、ご自身のトレーニングに近いセット法はありましたか?
これ以外は間違いだ!というわけではありませんので参考までに…
しかし、「セットごとに重量を減らして行う」方法に関しては否定的です。
これの理由も”悉無率”の関係によるものです。
セットごとに動員される筋繊維の数は減ってしまうので、すべての筋繊維が完全に疲労するには少々不向きかと考えます。
否定派とはいえど、毎セット限界まで追い込みやすいので完全に間違いであるとは言い切れません。
人それぞれ気に入った方法で問題ないと思います。
最後にまとめておきます。
・積極的にフリーウエイトを扱うべし!
・まずは大きな稼働域で常に負荷を感じよう!
・回数は少なすぎず多すぎず!
・気に入ったセット法を実践!
次は、具体的な種目選びについての内容。
【筋肥大】実践的プログラムをお待ちください!
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