有酸素運動のすべて
こんにちは、フィットネス大学生あきのです。
今回の記事は有酸素運動についての解説になります。
・有酸素運動は脂肪燃焼に効果的。ダイエットには良い!
・有酸素運動は筋肉を減らす行為。ダイエットには良くない!
トレーニング初級者さんだけでなく、トレーナーでさえも意見が分かれる「有酸素運動アリかナシか問題」
結論から申し上げると「目的や方法によってはアリ」、「痩せたいからといって無知な状態で行うのはナシ」
効果的に取り入れるなら、メリットとデメリットの両方を理解する必要がある。というわけです。
根本的な理解を目指していきましょう。
有酸素運動についての基礎知識
有酸素運動とは、長時間持続した運動のことを指します。
もともともともと体内にあった糖(グリコーゲン)をエネルギーとして使いますが、それだけでは足りず運動の持続が出来ません。
そこで体脂肪を分解することによりエネルギーとして利用します。
また、運動することによって体温が上がります。
体温が上がると体脂肪を分解してくれる消化酵素(リパーゼ)が活性化し、体脂肪は分解されたあと、血中に流れていきます。
運動によって血流もよい状態になっているので有酸素運動によって体脂肪は燃焼されると言われています。
そして、体脂肪の分解の際に酸素を必要とするので「有酸素運動」と呼ばれ
「無酸素運動(筋トレ)」に比べて消費カロリーが多いことからも、体重を減らす上で効果的と言われています。
以上のことを踏まえると、
「痩せるためのトレーニングとしては有酸素運動が優れているといえるのでは?」
と思うはず。
確かに、こう考察することは間違いないです。
現にマラソンランナーで脂肪がたくさんある人は見当たりませんから。
しかし、有酸素運動には盲点ともいえるデメリットもあるのです。
有酸素運動の落とし穴
上記の基礎知識を踏まえると、次のような考え方が一般的かもしれません。
「体脂肪を減らしてくれる=ダイエットに適している運動」
ここで皆さんに是非知ってもらいたい事があります。
人には「恒常性」という機能が備わっているということ。
※恒常性とは外部の変化に適応し、体を一定の状態に保とうとする性質。
これが有酸素運動メリットを相殺してしまうぐらいのデメリットの1つになるのです!
<わかりやすく、詳しい解説>
有酸素運動を習慣的に行っているとします。(平均的に消費カロリーが高い状態)
それ自体は痩せるという方向にベクトルがあっているのですが、そんな状態も持続的になると
「消費カロリーが高い状況にも適応しようと働きます」
消費されるエネルギーが多いので、出来るだけエネルギーを消費しない”省エネモード”にギアチェンジするということ。
つまりは体は脂肪が減りにくい方向へ体質を変化させ、適応します。
筋肉を減らすことにより痩せにくくさせていきます。
こういった現象に対してトレーナーは「代謝が低下している」と表現します。
有酸素運動は習慣化されると体の適応により痩せにくく&太りやすくなる!!
と言えます。
しかし!!
・有酸素運動って痩せると思ってたのにダメじゃん、意味なかったんだ。
・有酸素運動好きなのに”太りやすくなる”なら我慢しないといけなのかな。
なんて思った人は以下を読んでください。
知られていない有酸素運動の隠された利点
有酸素運動を頻繁にかつ習慣的に行えば、体からするとそれが当たり前になり、ダイエット効果も低くなることはそろそろお分かりいただけたはず。
それでも私は有酸素運動を行うことに否定的ではありません。
誰もが気づいていない利点があるからです。
(脳に対する良い影響は省略し、ダイエットに焦点を当てます)
有酸素運動の長所として、
「リフレッシュ効果」があるということ。
走ることが好き、泳ぐことが好き、ダンスが好き、サイクリングが好き、種類は様々ですが、有酸素運動によってストレスが発散されるならダイエットにも効果的!
ストレスによって食べ過ぎてしまったり、太りやすくなってしまうケースは非常に多く、「ストレス」がダイエットの最大の敵といっても過言ではありません。
そのストレスを解消してくれるなら、有酸素運動はダイエットにおいてもプラスに働いてくれる。と言えます。
1つ条件を与えるとすれば、「自分が楽しんで行えているか」
楽しめていたらダイエットには効果的であり、嫌々行っているなら効果は薄い可能性が高いです。
つまり!好きなのにわざわざ辞める必要はないです!!
もう1つの長所を紹介しておきます。
「腸内の善玉菌が増えること」
善玉菌が増えると痩せやすい体質、ポジティブな思考になりやすい。
年齢や体格や摂取カロリーに関係なく効果がある。といった研究報告がある。
善玉菌や悪玉菌の詳しい話は別の機会になりますが、単発での効果としては「痩せやすくなる可能性がある」と言えるでしょう。
今、有酸素運動を取り入れている人は”コレ”に気を付けて!
個人の意見になりますが、消費カロリーが多いはずの有酸素運動によって引き起こされるオーバーカロリーでダイエットが上手くいっていない人は結構いるのではないかと考えます。
(ん?消費カロリーが多くてオーバーカロリー⁇)
例えば、ランニングやレッスンなどでハードに有酸素運動を1時間行なったとします。
それによる消費カロリーはおそらく300-500kcal程度。
一回で600kcal消費できる人はなかなかいないでしょう。
有酸素運動は糖を消費するので、血糖値が下がります→甘いもの(血糖値を急激に上げる食べ物)を欲しくなります。
そこで食べてしまうものによっては消費したカロリーを上回る摂取カロリーによってオーバーカロリーになっているのでは⁇ということ。
(ファミマの菓子パンは基本500kcal前後)
だからといって消費カロリーが1000kcal以上になるように2時間3時間行う!となるとかなり筋肉量は減ってしまいそうですのでやめておいた方が賢明です。
運動後の甘いものが欲しくなる気持ちはわかります。
しかし、有酸素運動しない方がカロリーが抑えられる人は少なくないのではないでしょうか。
有酸素運動を”上手く”取り入れよう!
これだけ「有酸素運動」についていろいろ解説しましたが、実際にどう取り組みを変えるべきか悩むはずです。
自分がどのタイプに属しているかテストしてください。
①有酸素運動は行っておらず、好きではない。
軽いウォーキングなどは自律神経を整えるなどの効果があり、おすすめですが、無理をする必要はありません。必要な”筋トレ”と”食事改善”によるダイエットを試みましょう。
②有酸素運動は行っていないが、好きである。
恐らくこういった方は時間がなくて運動出来ていないのかなと思います。もし少ない時間でトレーニングを行うなら有酸素運動の優先度は低いです。(ダイエット目的の場合)しかし、健康目的の運動不足解消ならば楽しい方が継続はしやすいはずなのでアリだと思います。目的によるということです。
③有酸素運動は行っているが、好きではない。
好きではないのであれば、わざわざ取り組む必要はありません。その時間があれば”筋トレ”と”ストレッチ”をしましょう。カロリーのコントロールは食事改善がおすすめです。
④有酸素運動は行っており、好きである。
体を動かす事が好きな方。非常に素晴らしいです。
以下のような事に注意しましょう。
・1日あたりの行う時間は60分以下を推奨します。出来るだけ長時間行わない方が代謝の低下を抑える事が出来ます。(コルチゾール分泌による筋分解を防ぐ)
・長時間行うのであれば、運動前にホエイプロテインを飲んで筋肉の分解を防ぎます。
・代謝が低下しないように習慣化しないような頻度を心がける。(2日に1回/週2~3回ぐらい)
結論、有酸素運動だけのダイエットは困難だということ。
運動を全く行っていない人が健康を目指す上では効果的です。
有酸素運動の種類(おまけ)
種類による好き嫌いはなかったとして、運動の効果に着目すると
どんな種目がおすすめなのか。
ランニング?バイク?水泳?ボクササイズ?
個人の意見にはなりますが、経験上”水泳”はあまり効果的ではないと思います。
全身運動+全方向からの水圧の抵抗 によって効果的と言われてますが、実際のところ浮力によって態勢を維持しているので下半身の負担はかなり軽くなると考えます。
呼吸にも制限がかかるので実際の効果以上にしんどいと感じるのではないでしょうか。
泳ぐことが上手な人ほど、”楽に泳ぐ”ので更に効果は下がりそうです。
「いわば陸上で息を止める→息をする、の繰り返しにそう遠くない」と思います。
逆に言えば、膝や股関節の機能制限を持っている方にはおすすめだと思います。
ランニングよりもウォーキングに強度を落としたほうが脂肪燃焼効果は期待できそうです。
勧めるとすれば、”昇降運動”か”クロストレーナー(有酸素運動マシン)”です。
《昇降運動トレーニング(階段登り降り)》
家でも出来る超おすすめ有酸素運動。
下半身をスリムにさせたい人にはいつも勧めています。階段などの段差を用いて行います。
・まず右足を台に乗せて立ち上がります。
(ここでへっぴり腰にならずに、全身真っ直ぐにして立ち上がる事が重要)
・次に左足を乗せて、また左足を降す。
・最後に右足を降す。
・次からは左足スタートで交互に行う。
慣れないうちは高さが低めの段差からはじめましょう。
(強度のあげ方)
①2つ目に乗せる足は台に軽く触れるだけで元に戻す。こうする事により1つ目の足が集中的に鍛えられる。
②段差の高さを少し上げる。(段差を高くしても立ち上がった時の姿勢は真っ直ぐが絶対)
このマシンがクロストレーナーです。
ジムにある人は試してみてください。
《クロストレーナー》
負荷の調整が可能なはずです。
ゆっくりのペースで続けられる負荷に設定しましょう。
30ー45分ほど行います。
ランニングのように足の着地がないので、関節への負担は限りなく少ない上、バイクと違い腕も振ることが出来るので安全に全身運動する事が可能です。
ただし、体力に自信がある上に脂肪燃焼の1点にフォーカスして選ぶなら!
”HIIT”が間違いなく最も強力です。
HIIT(高強度インターバルトレーニング)とは、
20秒全力で体を動かし10秒休憩を8セット行うトレーニング法。
立命館大学の田畑教授が考案した事から”タバタ式トレーニング”と呼ばれる。
1回のトレーニングはたったの”4分間”!
効果を得るための条件は1つ。「限界まで追い込むこと。」
”HIIT"をもう少し詳しく知りたい人は下記のリンクから。
<理論解説>
<実践動画>
有酸素運動についての解説は以上となります。
脂肪燃焼を期待するがあまり、やり込みすぎてしまっていた人は少なくないはず。
トレーニングも栄養も根本的なことを理解すると、無駄が少なくなり最小限の努力で理想へ近づきます。
今後も出来るだけ”分かりやすく””すぐにでも実践可能な”情報をお伝え出来ればと思います!!
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