見出し画像

【書評】イノベーションオブライフ②

①で概要を書いた。

自分の人生の選択をする上で、他人の経験や情報だけではなく、「理論」に基づき判断しましょう

という本。


一つ目は「インセンティブ」と「モチベーション」について。

人に何かをさせる際には、「インセンティブ」=主に金銭的なメリットを提示すれば動く、と思っている人も多いが、実際にはそうではなく、モチベーションが大事、というお話。

モチベーションには、

①衛星要因(少しでもかければ不満につながるもの、最低限の給料、など)

②動機付け要因(自分が仕事に有意義な貢献をしているという自負、など)

に分かれる。

①については、簡単に言うと、パワハラがない、最低限の賃金がもらえている、などを表し、これがいくら増えたところで、「満足が比例する」わけではなく、「不満足ではなくなる」だけだ。

逆に、なくなると、「不満足」になるので、最低限は保証される必要がある。しかし、こちらばかりを増やしても、人は不満足ではなくなるだけで、満足はしないのだ。

②については、やりがいのある仕事、他社からの評価、責任、自己成長などが得られることを言う。これは、例えばボランティアをやっている人、NPOなどで低賃金で働いている人などがイメージしやすい。


周囲と比較する際に、①衛生要因が比較しやすいがゆえに、これを基準に事柄を判断してしまいがちだが、それはあくまでも相対評価でしかないため、②動機付け要因にもとづいた判断の方が、自分のなかで揺らぎが少ない。


つまり、最低限の①衛星要因を確保しつつ、最重点は②動機付け要因に基づいて意思決定をするのがおすすめ、という理論になる。



この理論は、例えば年収800万円を超えると、人の幸福度は年収に比例しなくなる、という話に極めて近いように思うし、非常に納得する。


私も現在、相対的には高収入に見える側にいるが、これからは給与が半減するような環境に身を置こうとしているため、②動機付け要因がしっかり満たされる環境にあるかを、自分軸で判断する必要がある。


人生、これからどんどん長くなっていく。このまま同じ会社で勤め続けていいのか、という問いは、ますます重い問いになってくるはず。

人生について考え直すいい時期。


たくさんインプットして(なんなら、人から話を聞いて)、最良の選択だったと言えるようにしよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?