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Instagramで振り返る、ぼくとCG 5年の歩み

はじめてのnoteです。

正直ずっと興味はあって、書きたいことはいろいろあったんですが、何から書いていいのか分からず…(何事も最初の1個目って難しいですよね(笑))

ということで、Twitterでリクエストを募りました。

有り難いことに何個かヒントをいただけたので、書きやすそうなものから順番に、思い立ったタイミングで気ままに書いていきます。

記念すべき初投稿は 僕のCG人生の振り返り です。

2015年の夏に本格的に3DCGを始めて、5年と少しが経ちました。 作ったものはずっとInstagramに載せ続けているのですが、振り返って見てみるとその時に何を目指していたか、何が楽しかったかが見えてきて結構面白かったので、今回はそれをシェアします。
※CGのことがわからない人でもなるべくわかりやすいように書くので、経験者の方には少々回りくどい説明になるかと思いますが、ご了承ください。


はじまりは夏

CGを始めたのは高3の夏。その前も動画編集とかには興味があったので(この辺もまた別の機会で話したい…)、スキルアップの一環として3DCGに手を出しました。

選んだのはドイツの MAXON 社が提供している CINEMA 4Dというソフトです。当時使っていた動画編集ソフトとの相性がいいこと、そして何より学生版無料だったことを理由に、使い始めました。 

そして記念すべき初作品がこちら。


チュートリアル(= 参考動画)を一部真似しながら、深く考えずに作った作品です。自分でもよく分かりません。触覚を作るのが楽しかった記憶があります。

そしてこの後も、このチュートリアルを一部真似するという方法で、オリジナル作品を作り続けました。(もちろん勉強のために全部真似したのもあります。)

それら振り返ってみると大きく分けて三つの時期に分類できたので、それぞれ順を追ってご紹介していきます。


リアルにみせたい期(2015.08~)

CGってどうしてもCGっぽさが拭いきれなくて、ピクサーとかハリウッドで作ってるとかじゃない限り、どこか安っぽいものであるというイメージを当時勝手に抱いていました。(今思うとひどすぎる。)

しかし僕がCGを始めた頃は、技術を理解して適切なツールを使えば誰でも、写真と見紛うほどの高品質なCGが作れる、そんな時代になっていました。それに気付いた時、自分もこれができるようになりたい、家族や友人に「これCG?!」と言わしめるような作品が作りたいと思いました。それがリアルにみせたい期です。

↑↑これが2個目の作品です。レンダリング(= 光の計算をして最終的な画像を作る工程)が終わってこれが出てきた時は、自分で作っておきながらリアルさにとても驚いた覚えがあります。 CGすごい!

こちらはmt.mographさんという方のチュートリアルを参考に作ったもの。この時はとにかくチュートリアルを漁るのが趣味でした。

eyedesynさんのチュートリアルを参考に作ったもの。この方の動画には大変お世話になりました。

シルバニアファミリーみたいな感じを目指して作った作品。もののテカリ具合や、布の感じなどの表現方法を勉強していました。


キャラクターたのしい期(2016.06~)

学び始めて1年経ったぐらいで、本格的にキャラクター作りに挑戦し始めました。キャラクターを1体作ることはCG制作の一通りの工程を知っている必要があるため、これはかなりスキルアップに繋がったと思います。

↑↑本格的なリギング(= キャラクターに骨組みを入れて人形のように動かせるようにする工程) に初めて挑戦したのがこの作品です。

このリギングという工程、論理的思考が必要でかなり手こずったのですが、最初に「リアルにすること」を勉強していた分、 最終結果のクオリティがある程度保証されていたのがこの時のモチベーションに繋がったと思います。

ライティング(= 照明を当ててモノをいい感じに見せる工程)してレンダリングしたら最後どんな感じになるんだろう、ワクワク、みたいな(笑)

本物のような質感にできるので、まるでおもちゃのフィギュアを作っているような感覚でした。

中学生ぐらいから好きだったYouTuber瀬戸弘司さんをフィギュア化したイメージで作った作品。実際瀬戸さんのゲームチャンネルでMinecraft実況動画のオープニングに使用していただきました! やった!

アイコンにも使用しているオリジナルキャラクター、Rupert Calamariくんが生まれたのもこの時期。

この時ぐらいからお仕事をいただけるようになったり、大学の部活動で使う映像を作ったりしていました。

これまでレンダリングは CINEMA 4D標準のレンダラー(= レンダリングに特化したソフト)を使っていましたが、この時期にRedshift Renderという外部のレンダラーを使い始めました。
やってること自体は大きく変わりませんが、最終結果がかなり魅力的になりました。(あと処理が早い。)例えて言うなら、デジカメを一眼レフに買い替えた感じ?

モンスターズ・インクなどを手がけたピクサーの監督Pete Docterさんの似顔絵CG。実際ピクサーで彼と一緒に働いているRonnie del Carmenさんという方とイベントでお会いした時、この作品を見せました。するとRonnieさんは「彼に見せるよ!」と言って写真を撮ってくれたんです。もしかして本人に見られたかも…!


スカルプティングたのしい期(2019.01~)

2年前ぐらいから、デジタルスカルプティング(= 粘土をこねているかのように直感的に造形ができる方法) に特化したソフト、ZBrushを使い始めました。

CG独特の難しいことを考えることなく、まさに粘土細工をしているかのような感覚でモノを形作れるので、 本当にスカルプティングがたのしいです。

これがZBrushを使って初めて完成させた作品。God Help The Girlという映画の主人公Eveを作りました。

ソフト自体は導入する前からYouTubeで動画を見ていたので、特に大きな挫折はなく使えるようになりました。
ZBrushの提供元であるPixologicが公式YouTubeチャンネルでクリエイターがスカルプティングしてる様子をほぼ毎日ライブ配信しているので、とても勉強になります。特に最初の頃はShane Olsonさんという方の配信に助けられました。彼はPixologicとは別で、自身が運営している有料コミュニティも持っており、僕も2019年1月から参加しています。

ZBrushならではの細かなディテールの表現に初めて挑戦した作品。イボイボ。

自主制作でこれぐらいの慣れてる雰囲気の作品なら一週間ぐらいで作れるようになりました。

最近は、ZBrushで造形した後それをCINEMA 4Dに持ってきてライティング/レンダリングという流れが板についてきています。(リアルな質感を作るためにSubstancePainterというソフトを使うことも多いです。)


まとめ

以上がぼくとCG 5年の歩みです。
始めた時は「これを仕事にしよう!」とかは思ってなくて、純粋に楽しくてやっていました。そんな気持ちをこれからも忘れず、マイペースに楽しんで続けていければいいなと思います。


ここまで長々と読んでいただきありがとうございました!
これを読んでいただいた方がCGを始めたり、経験者の方にとっても何か得るものが少しでもあれば嬉しい限りです。

筆が遅いので、そんなに頻繁に更新できないかもしれませんが、これからも気ままに書いていくつもりです。よろしくお願いいたします!


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