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小説が好き!の会 2周年御礼挨拶及び読書会について思うこと。

主催している「小説が好き!の会」が2周年を迎えるので、9月15日に読書会パーティをやります。イベント内容はpeatixをチェックしてください。

それにあたり、記念誌を作成しているのですが、挨拶文を少し早めに公開します。当日来れない方にも読んで頂きたいためです!

以下、挨拶文です。


ご挨拶

2019年9月16日に「小説が好き!の会」は2周年を迎えます。これまでに延べ555名の方にご参加頂きました!これも皆様のおかげです!本当にありがとうございます!
小説について話せる人と知り合いたくて始めたこの会ですが、気付けば、割と大きな読書会になっていき、一時期は30名ぐらいの定員が即完するようになり、何が起きているのか自分でもよくわかりません。人数が集まらなくて困っていた時期を乗り越えたのはいいけど、じゃんじゃん集まってくる人たちが何を求めているのか、自分はこの読書会で何を提供したいのか、把握できないまま主催として今年の前半ぐらいから会を運営していました。
この会のコンセプトは「好きな小説を、好きなだけ、好きなように語ってもらう」です。これは自分の願望でもあり、会を始めた当初にも強く思ったことです。それを基準にいろんなことを判断してきました。好きなことを話すには緊張する。自分も含めて、その緊張をほぐすにはどうしたらいいのか。本当にその人が好きな小説を気兼ねなく持ってきてもらうためにはどうしたらいいか。会が成長するにつれて、参加者も増えていき、話さずに終わる人も出てきました。少し会の方向性を変えました。「好きな小説を、好きなだけ、好きなように語ってもらい、知らなかった小説に出会ってもらう」そこに判断基準をおくようにしました。どうやったら話さなかった参加者の方が紹介した小説を知ることができるか。毎回全体シェアのやり方を工夫しても、30人来て一人2冊紹介して全体で一冊につき一分話せばそれだけで1時間は必要。一人1分以内で2冊紹介してもらっても、その作品は印象に残らなかったりする。うーむ、難しい。でも、誰がどの小説を持ってきたか、参加者がわかれば、そのあとの交流のきっかけになるか。そう思って、今はやっています。
小説ってどうやっても一人で読むもので、孤独な作業ですよね。同じ本でも読む人が違えば時間の掛け方も変わってくるし、持った感想も違う。残る印象も違う。ある人にとってはとても大切な作品が、ある人にとっては嫌悪に近いものだったりする。それぞれの評価があって、いや、それぞれに評価しなくてはいけなくて、その本の価値を読んだ人が決められる自由なものです。ビジネス書みたいに何か明確に得るものがあるわけではないし、時間をかけたからと言って得するものでもない。でも読むのが止められないのはなんでなんでしょう。小説を読んで、ページを捲る手が止まらないくらいに興奮したり、もう読む前の自分には戻れない瞬間に出会うと、毎回自分は「これだから小説を読むのは止められないな」と思います。
こんな風に小説のことを考えているときに、ふと読書会というのは、そういう一人でしか出来なかった孤独な作業を、誰かと共有できるかもしれない可能性がある場所なのではないかと思いました。自分が小説から感じ得たことはきっと100%伝わらない。でも何割かは伝わる可能性がある。自分も誰かが感じた何かを何割かは分けてもらうことができるかもしれない。そういう場なのではないかと思います。可能性しかない場所です。不確実な場所です。でもそういう場所で、誰かの何かに出会えるなら、自分の何かに誰かが出会ってもらえるかもしれないなら、これからもやる価値はあるのかなと今は思っています。まだまだ求められていることや自分が提供できるものがイマイチ把握できないままですが。
現在都内では膨大な数の読書会が開催されています。ちょっと調べただけで、いろんな読書会が出てくる。自分もやって思いましたが、自分に合う読書会って探すよりも自分でやってしまったほうが早いんです。自分で何もかも決められるし。そんな風にどんどん増えてくる読書会のなかで、この読書会を選んでくれたことは、本当に嬉しいです。毎回3分の2はリピーターの方です。一度だけではなく再度足を運んでくれた方は、この読書会に多少なりとも魅力を感じてくれた方だと思っています。少しでもこの会の雰囲気を気に入って頂けたなら本当に嬉しいと思っていますし、この会の雰囲気を作って頂いていることに本当に感謝しています。自分にとって居心地がよく、いつまでも楽しい読書会であったらと願っています。
このあとどれくらい続けていけるかもわかりませんが、今後ともよろしくお願いします。まずはこの2周年を一緒にお祝いしてくれることに感謝を込めて!

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